のん
© Tasuku Amada
ミュージック

実は名ギタリスト!? 女優 のん を音楽の道に引き込んだ、清志郎、ヒロト、そして“マサやん”…って?

8月6日に開催される〈ワールドハピネス〉にゲスト出演する、のん。そこで彼女は歌とギターを披露するだけではなく、サディスティック・ミカ・バンド「タイムマシンにお願い」とRCサクセション「I LIKE YOU」のカヴァーを収録したカセットを会場限定で発売する。しかも本作は、のんが立ち上げたレーベル、Kaiwa(re)cordからリリースされるというから驚きだ。彼女の音楽に対する熱い想いを訊いた。
Written by 村尾泰郎
読み終わるまで:5分Published on
——カセット『Talk NON! Walk ON! Special DJ show KAIWA RADIO』は、歌だけではなく、レコーディングに参加したゲストを招いたトークも収録されていて、盛りだくさんの内容ですね。そもそも、カセットというメディアを選んだのはどうしてなんですか。
CDじゃない形で出したいとなって、最初はアナログで考えていたんですけど、カセットも可愛いし面白いな、と思ってカセットに落ち着きました。
——のんさんが子供の頃って、まだカセットありました?
ありました! よくカセットで音楽を聴いてました。私のではなくて両親のものですけど、それをラジカセとかカーステレオに入れて聴いてました。
——のんさんにとって、カセットは子供の頃から身近な存在だったんですね。もしかして、今回カヴァーしている「タイムマシンにお願い」は、その頃に聴いていたんですか。
初めて聴いたのは中学生の頃です。その時、バンドをやっていたんですけど、同じステージに立ってたバンドがコピーをしているのを聴きました。
のん

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——結構、早い時期からバンドをやっていたんですね。
最初にやったのは小6の頃で、友達に誘われたんです。実家の方が結構田舎なんですが、役場で働いているマサやんっていうおじさんがいて、子供達に楽器をタダで貸し出していたんです。そのマサやんの仕切りでアマチュアバンドのコンサートをしていて、そこにおじさんや若者のバンドに混じって出たりしていました。バンドは全部で3つくらいやりましたね。最後のバンドがいちばん長続きしました。
——マサやんの存在が大きいですね。壊されるかもしれないのに小学生に楽器を貸し出して、しかもコンサートをオーガナイズするなんて。
そうですね。私が音楽をやるようになったのはマサやんのおかげです。楽器は子供に貸してもいい、壊してもいい、くらいの感覚だったんじゃないですかね。マサやん、ちょっと変わってるんですよ。子供の頃は〈大人ってそういうもんなんだ〉って思っていたんですけど、最近になって仕事でマサやんを訪ねて接しているうちに、〈ちょっと変わってるから話しやすかったのかもしれない〉って気付きました(笑)すっごく優しくて大人ですけど我が道を行く!
——ちなみに、バンドではどんな曲をやってたんですか?
最初のバンドは大塚愛さんの〈さくらんぼ〉とか〈スマイリー〉。2つめはフィンガー5の〈学園天国〉とかいろんな曲をやって、最後のバンドは、GO!GO!7188のコピーをずっとやってました。
——ほお、選曲がどんどんバンドっぽくなっていきますね。パートは何を?
ギターです。マサやんが〈バンドの華はギター〉って言うから、〈じゃあ、ギターをやろう!〉と。目立ちたがり屋だったので(笑)。ギターはマサやんとてっちゃんに教えてもらいました。バンドではベースの子が歌ってたんですけど、ベースが難しい曲は私が歌ったりしたんです。自分が歌う曲がライヴのセットリストに入ると嬉しかったですね。
のん

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——じゃあ、しっかり歌えるワールドハピネスの舞台が楽しみですね。
めちゃくちゃ楽しみ! でも、やっぱり難しい。〈タイムマシンにお願い〉とか、〈さぁ!〉っていう第一声から、威勢のいい、カッコいい感じを出したいので、猛練習してます。
——「タイムマシンにお願い」のレコーディングには、オリジナル曲で演奏した高橋幸宏、小原礼というレジェンドが参加されています。共演してみていかがでした?
お二人は何度かフランクに話しかけてきてくださったんですけど、私は緊張してガチガチ(笑)。でも、演奏が始まったらワクワクしてきて自分のギターが合わさるのが気持ち良かったです。
——「I LIKE YOU」は仲井戸麗市さんと共演されたんですよね。
お会いした時、〈誰かに歌ってもらえるのが曲を作ったやつのいちばんの喜びだから、清志郎も喜んでると思うよ〉とおっしゃって。収録が終わった後には〈清志郎に言っとくね〉って。すごく嬉しかったですし、かっこ良かったあ…。私、清志郎さんが大好きでモノマネさせていただいたりして。清志郎さんの弾け方が、大好きです。そのパワーが地球全体に届くような感じがビシビシきます。
のん

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——のんさんの清志郎のモノマネ、聞いてみたいですけど、ほかにもモノマネしたくなる人っています?
う〜ん、甲本ヒロトさんとか……あんまり似てないけど(笑)。矢野顕子さんも研究しました。矢野さんは〈ただいま〉という曲が好きなんですけど、〈ニャー〉って歌って成立させられるのは矢野さんだけだと思いました。あと、シンディー・ローパーとかレベッカのNOKKOさんの声もすごく好き。やっぱり、自分が弾けたいんですかね?
——今回の歌声も弾けてましたよ! それにしても、自分でレーベルを立ち上げるというのもスゴいですね。
ちょっと攻めたことをやらなきゃっていうことで。あと、私は大きな組織に所属するの苦手ですし、自分で居場所を作れば好きなことがやれると思いまして。レーベルは一生やっていきたいですね。
——今回はカヴァーですけど、オリジナル曲も楽しみにしています。ちなみに、ミュージシャン=のん の目標ってありますか。
そうですね。ずんどうな感じがいいかなと。
——ずんどう!?
ラーメンとか作る時の寸胴(ずんどう)鍋です。シンプルなのに、なかにいろいろ入れてドシっとしている。
——なるほど、おかずがいろいろ入ったお弁当箱みたいに、いろんな要素が詰まったミュージシャン。
あ、お弁当箱も可愛いですね。でも、寸胴鍋でいろんなものが混ざり合っている感じと、ずしっとした確かな重さが好きなんです。だから、お弁当箱も、寸胴と同じサイズだといいですね!