Dodge Tomahawk V10 Superbike
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オンロード バイクレース

世界で最も高価な5台のバイク

3000万円以上5億円未満というとんでもない価格帯のスーパーバイクの数々を紹介する。
Written by Bruno Vicaria
読み終わるまで:4分公開日:
正直に告白しよう。これらの夢のようなマシンたちを並べてリストアップして、あれこれと夢想することは非常に楽しい作業であった。現実は、これらの驚くべきバイク群の写真を手に入れること位しか我々にはかなわないのだが、それでもこのバイクたちのルックスは壮観としか言い様がない。
今回は宇宙一高額なバイクを5位から順に紹介する。

第5位:Ecosse Titanium Series FE Ti XX /販売価格30万ドル(約3600万円)

Ecosse Titanium Series FE Ti XX

Ecosse Titanium Series FE Ti XX

© Ecosse

Ecosseは知る人ぞ知るメーカーだ。初めて聞くという人もいるだろう。コロラド州デンバーに本社を構えるEcosseの創立者は、元レーサーのエンジニア、ドナルド・アチソンだ。彼は4輪の最高級車の数々(とりわけAston Martin)の精緻なエンジニアリング、優美さ、卓越したラグジュアリー性を2輪の世界に落とし込むことを目指した。このチタニウムが搭載するアルミ製2.4リッター・エンジンは実に225馬力を発生し、シャシーとエキゾーストはその車名のとおりチタニウム金属製で仕立てられている。おまけに、このバイクの購入者にはBRM社製のチタニウム腕時計まで贈られるという徹底ぶりだ。

第4位:Yamaha Roadstar BMS Chopper/50万ドル(約6000万円)

Yamaha Roadstar BMS Chopper

Yamaha Roadstar BMS Chopper

© bmschoppers.com

芸術とエンジニアリングの出会いが生んだ、ひとつの逸品。この金メッキを施されたチョッパーには、1.7リッターのYamahaロードスター用に設計されたエンジンが搭載されている。その豪華絢爛なルックスとは裏腹に、この精巧なエンジニアリングが詰め込まれたマシンはクルージングスピードまでたやすく駆けのぼる。
尚、スイングアーム・リアサスペンションが25cm下がるようになっており、ライダーが容易に降車できるように工夫されている。もはやキックスタンドすら不必要な低さだ。

第3位:Dodge Tomahawk V10 Superbike/55万ドル(約6600万円)

Dodge Tomahawk V10 Superbike

Dodge Tomahawk V10 Superbike

© Gettyimages

Dodgeがバイクを製作していることを知る人はかなり少ないはずだ。とはいえ、Dodgeは公式にはバイク製造を発表していない。というのも、このバイクはあくまでも「エンジン付きの彫刻作品のひとつ」として製作されたコンセプト車両だからだ。このバイクのアール・デコ調のボディにはDodgeのスポーツカーViperから移植された8.3リッターV10エンジンが搭載されている。当初、Dodgeは「このバイクは時速680km/hで巡航できる」と主張していたが、これはあくまでもライダーの乗車を前提としない上での理論値であり、実際には500km/h強のスピード性能であることを後に認めている。

第2位:Harley Davidson Cosmic Starship/100万ドル(約1億2000万円)

Harley Davidson Cosmic Starship

Harley Davidson Cosmic Starship

© Gettyimages

「ミリオンダラーハーレー」と呼ばれるこのバイクは、伝説的なカスタムバイクビルダーのBartelsが手掛けた車体にアーティストのジャック・アームストロングがトレードマークのコズミック調ペイントを施したものだ。アームストロングは「アーティストにとって、Harleyのバイクはジェームス・ディーンやマーロン・ブランド、エルヴィス・プレスリー、スティーブ・マックイーンと並ぶアメリカの象徴さ。そう、アイスクリームなんかよりもな」と語る。この唯一無二のカスタムバイクは、100万ドルで入手可能だ。

第1位 Ecosse ES1 Superbike/360万ドル(約4億3200万円)

Ecosse ES1 Superbike

Ecosse ES1 Superbike

© ekerdesign.com

リストの第1位を飾るのは、Ecosseがモーターバイクのデザインに革命をもたらすために生み出した1台だ。この驚異的なバイクのコンセプトを立ち上げたのは、McLaren Automotiveのテクニカルディレクター、ディック・グローヴァーで、彼はエンジンパワーのみに頼るのではなく、McLarenのF1テクノロジーを応用することでパワーアップを実現した。このバイクには大幅な軽量化のために新素材が採用されており、ハンドリングやパフォーマンスを向上させるべくF1直系のエアロダイナミクスと電子制御も取り入れられている。彼が唯一上手く対応できなかったのがその価格だ。モーターバイクデザインはまだまだ時代の先を走っているということなのだろう。