Cover art from Overcooked 2.
© Ghost Town Games
ゲーム

『オーバークック2』:バック・トゥ・ザ・キッチン

E3 2018最大のサプライズのひとつだった『オーバークック2』の新機能や新ステージなどについて開発側が語った。
Written by Aron Garst
読み終わるまで:7分公開日:
オーバークック』を友人と一緒にプレイすれば、最高のイライラと最高の笑いが同時に楽しめる。
このゲームをプレイすれば、キッチンが炎に包まれないように走り回ったり、鍋に入ったスープを何度もこぼす友人を怒鳴りつけたりするのに追われることになる。
そして2018年、このゲームを開発したGhost Town Gamesが、プレイヤーをキッチンの狂気へ誘う最新のチャレンジと共に帰ってきた。
たった2人で構成される、この英国に拠点を置くデベロッパーは、前作の開発で得た経験と、細部をチェックしてくれるパブリッシャーの助けを活かし、『オーバークック2』でレベルアップを果たしている。
『オーバークック2』のトレーラーをチェック!
Ghost Town Gamesのメンバー、Phil Duncanは次のように話を始める。
「この『オーバークック』には、時間と予算が理由で諦めた素晴らしいアイディアが沢山あったんです。ですので、今回はそれらを活かし、レシピが途中で変化するダイナミックなステージなど、新しい機能を追加しました」
「熱気球のレストランが他のレストランとドッキングして、レシピがサラダから寿司へ変わるステージなどが用意してあります」
Duncanと彼のパートナーOli DeVineは、自分たちだけでゲームを開発するのに慣れている。前作もこの2人だけで開発した。
しかし、今作では、オンラインプレイやスケールアップしたチャレンジングなステージなど、前作以上の機能をプレイヤーに提供するために、Team 17をパブリッシャーに据えている。
また、今作の開発は前作よりも楽だった。なぜなら、前作の開発のあと、その追加コンテンツや移植に約1年を費やし、そのあとで開発をスタートさせていたからだ。
DeVineが説明する。
「前作の方が開発に時間がかかりましたね。なぜなら、自分たちで何をやっているのか分からなくなってしまった部分がいくつかあったからです」
「前作では、いくつかの問題を解決するために、ストリートで料理できる大きなステージも開発したのですが、今振り返ると、時間の無駄でしたね。それまで遭遇したことがなかった問題だったので取り組みましたが、完全な時間の無駄でした」

前作の経験を活かした作品

前作『オーバークック』は非常に楽しいゲームだったが、DuncanとDeVineは、今作を同じような内容にしたいとは思わなかった。
彼らは、前作の開発と前作をプレイするプレイヤーたちの姿から学んだレッスンを活かして、今作を開発したいと考えたのだ。Duncanが話を続ける。
「ゲームプレイを変えたいと思いました。プレイヤーをよりゲームに参加させたいと考えたのです」
「 “プレイヤー同士を分断するステージ” や “移動が制限されるポイントが用意されたステージ” など、ひとつのアイディアをベースにしたステージを用意するという方向性で開発を進めていきました」
2人は前作をプレイするプレイヤーたちの姿を見て、いくつかの問題に気付いた。たとえば、プレイヤーを複数のセクションに分けるステージでは、やることがなくなってしまうプレイヤーが出ていた。
そこで、この問題を解決するために、今作では “投げる” アクションを実装し、プレイヤーが材料や鍋、皿を投げられるようにした。これは問題を見事に解決したが、同時に高速協力プレイを実現することにもなった。 
投げて渡せるなら、わざわざステージを移動して手渡しする必要はない。
「心理学の実験みたいなものでしたね」とDeVineは笑い、次のように続ける。
「プレイヤーたちがどうやってステージにアプローチするのかのケーススタディをしたんです。これが、どこが機能して、どこが機能しないのかを理解する助けになりました」
Ghost Town Gamesは、『オーバークック2』用の新レシピを準備する際にも同様のアプローチを採用した。
前作はバーガー、ピザ、フィッシュ&チップス、そしてプレイヤーの間で人気を獲得したタマネギだけで作るオニオンスープなど、シンプルなメニューが用意されていた。
DeVineが説明する。
「前作では、全てのシンプルにまとめるというアイディアに沿ったメニューに絞り込んでいました。材料を切ってから鍋に入れるなど、明確な調理ステップがあるメニューを用意したかったんです」
今作にもこのアプローチが用いられており、寿司やサラダのような新メニューには、周辺で起きる様々なカオスに対応しながら調理できるように、明確で分かりやすい調理ステップが用意されている。
カオス・イン・ザ・キッチンが帰ってきた!

カオス・イン・ザ・キッチンが帰ってきた!

© Ghost Town Games

オンラインプレイの追加

前作『オーバークック』は、ソファの横に座る友人と一緒に “火と食材” を扱うゲームだったが、DuncanとDeVineは、今作ではオンラインプレイを追加することで、マルチプレイヤーの楽しさをレベルアップさせたいと考えた。
前作では、オンラインプレイの開発経験がなかったために、この機能を追加できなかった彼らだが、今作ではパブリッシャーのTeam 17が大きな助けになってくれた。
「前作をリリースしたあと、海外に住む友人や家族と一緒にプレイしたいというフィードバックを大量に受け取ったんです」とDeVineが語る。
「僕たちが前作の開発に取り組んでいる時に、多くのパブリッシャーからローカルCo-opは受けないと言われていましたが、結局、そのローカルCo-opが受けてオンラインプレイを追加することになったのは笑えますよね」
Team 17が手を貸したのはオンラインプレイだけではない。15人のデベロッパーで構成されるTeam 17のチームは、『オーバークック2』をより完成されたゲームに近づけるために、様々な細部の調整にも手を貸してくれた。
たとえば、今作はキャラクターにカラーアイコンが追加されたため、狂気のキッチンで各キャラクターの見分けが付きやすくなっている。また、マップを移動するバスも世界ごとに姿を変えるため、移動の面白さも増している。DeVineが説明する。
「今作は、前作が成功したことで開発がスタートしました。ですが、自力でオンラインプレイを実装するのは不可能だということが分かっていたので、Team 17と組んでスケールアップを目指しました」
「開発自体は前作より簡単でしたね。前作とDLCの開発から多くのことを学んでいたので」
空中で料理しても法には触れません

空中で料理しても法には触れません

© Ghost Town Games

新キャラクター

『オーバークック』は、火山のど真ん中で料理をしなければならないが、それだけがこのゲームの面白さではない。
トナカイダンボール箱になってプレイできるのもこのゲームの面白さだ。今作でも、プレイヤーのために新キャラクターが大量に用意されている。
その中には、エイリアンユニコーンサル三毛猫ワシなどが含まれており、これらは全て予約特典に含まれている。また、今作はゲーム内世界にも変化が加えられており、バスで向かうステージには、前作のステージに加え、墓場飛行船などが追加されている。
Ghost Town Gamesは、『オーバークック2』を前作以上のゲーミングエクスペリエンスが得られるタイトルにするために、前作に様々な部分の追加・改良を加えながら1年以上開発作業を続けた。
彼らの努力が実を結んだのかどうかは、もうすぐ確認できる。『オーバークック2』は、Nintendo SwitchXbox OnePS4Steam2018年8月7日にリリースされる。また、Nintendo Switch海外版はフィジカルリリースも予定されている。
Duncanは最後にこうコメントしている。
「今回の開発作業は、前作とは大きく異なっていました。ですが、僕たちがプレイヤーの皆さんに楽しんでもらいたいという気持ちは変わっていませんし、フィードバックに耳を傾けてきました。プレイヤーの皆さんには本当に感謝しています」
    
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