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レーシングゲームシーンに新風を吹き込んでくれる完全新作は中々リリースされないが、そんな完全新作と言えるのが『Overpass(オーバーパス)』だ。このゲームは普通のレーシングゲームとは違う。
レーストラックを周回して最速を競う代わりに、『Overpass』ではATV(All-Terrain Vehicle:全地形対応車)に乗り込んで『アンチャーテッド』シリーズに出てくるような厳しい丘や山を走破する。プレイヤーは多種多様な地形に適したリアルな操縦方法を身に付けて高難度なレーストラックをドライブする必要がある。
また、『Overpass』の【Drive with Style】DLCパックにはRed Bullカラーが施されたスペシャルなPolaris RZR XP Turbo Sと、レッドブル・アスリートのプロドライバー、ブライス・メンジーズ仕様のレーシングスーツとヘルメットが用意されている。そこで、開発を担当したZordix Racingのプロデューサー、Joakim Erikssonに『Overpass』について詳しく話を聞くことにした。
Erikssonがコースの攻略方法や車両の違い、ドライビングテクニックなどについて語ってくれた今回の記事は『Overpass』の攻略ガイドに近いので、プレイの参考にしてもらいたい。
1:車両特性を学ぶ
Joakim Eriksson:車両を丁寧にプッシュして、その車両の特性を把握していきましょう。スロットルを開閉しながら車両がアンダーステアを始めるタイミングやバランス、重心などを見極めていきましょう。
駆動システムも試してみましょう。フラットなエリアを見つけて2WDに切り替えてフルスロットルでのパワースライドを試してみましょう。
楽しみながらプレイしていけば、各車両をより深く理解できるようになります。また、各車両の長所・短所や自分のドライビングスタイルに最適な車両も見つかるはずです。
2:丁寧で正確なドライビングがすべて
近年のレーシングゲームの多くが「速く走ること」を目的としているので、『Overpass』でも最初から飛ばしたくなるかもしれません。ですが、このゲームは丁寧で正確なドライビングがすべてです。
飛ばしすぎてしまえば、サスペンションがオーバーロードして車両が激しく地面に打ちつけられてしまうでしょう。時間をかけてプレイしていけば、地形に合わせたスロットルやハンドリングが理解できるようになります。
ドライビングが上達すれば、細かい部分に目が向くようになり、フロントホイールの位置やセクションごとのベストスピードなどを見出せるようになっていきます。
3:スロットル操作がカギ
『Overpass』のゲームプレイの中心に位置しているのがスピードコントロールですが、ここはマスターするのが最も難しいエリアのひとつです。
「フルスロットルで飛ばす」がレーシングゲームの基本的な考えかもしれませんが、『Overpass』ではその考えに引きずられないようにする必要があります。地形ごとにどう接地していくかが重要になります。つまり、スピードダウンがスピードアップに繋がる時があるのです。
トラクションが最大になるまで徐々にスロットルを開けていくようにしましょう。障害物を乗り越える時は直前でスピードダウンして、サスペンションのオーバーロードを防ぎましょう。
フロントホイールが障害物の上に乗ってから必要に応じて再加速しましょう。急峻な登り坂では適切なスロットル操作をしなければ車両が前進しなくなります。スロットルを開けすぎればホイールスピンしてしまいます。
4:バランスを見極める
左右に傾いているセクションを抜ける時は注意が必要です。オフロード車両は基本的に重心が高めですので、転倒しやすくなっています。
バランスを見極めながらスピードダウンすることで、ちょっとした傾斜や凹凸での転倒を未然に防げます。ATVをドライブしているなら、ドライバーの身体をカウンターバランスにすることで、バランスを取ることができます。
5:ディファレンシャルロックを理解する
ディファレンシャルロック(通称:デフロック)機構を持たない車両、つまりオープンデフの車両はすべての駆動ホイールがグリップを得ないと前進できません。また、最速で回転するホイールに最大のパワーが伝達されるので、ホイールがひとつでもグリップを失えば進めなくなってしまいます。
デフロックはこのような状況を避けるために開発された機構です。ドライブトレインをデフロックモードにすると、全ホイールが同じ回転をするようになります。つまり、ひとつのホイールがグリップを得られれば進めるようになるのです。
デフロックの弱点はホイールの連動性の悪さで、この弱点が顕著になるのがコーナーリングです。
自動車が曲がろうとすると、内側のホイール(内輪)は外側のホイール(外輪)よりも移動距離が短くなりますが、内輪と外輪の回転数を変えてこの差を調整してくれるオープンデフとは異なり、デフロックでは内輪も外輪と同じ回転数になるので、非常に曲がりにくくなってしまいます。
6:4WDと2WDを臨機応変に切り替える
4WD(四輪駆動)はオフロードドライブのために開発された機構で、ラフな地形でその真価を発揮しますが、特殊なシチュエーションや単純に楽しみたい時は2WD(二輪駆動)に切り替えてみましょう。カーブでパワースライドをしやすくなります。実は、『Overpass』には2WD限定のATVが数台収録されています。
自分で色々な車両をドライブして自分のドライビングやコースに合った車両を見極めましょう。たとえば、ヒルクライムイベントなら4WD・デフロックありの車両が良いでしょう。
7:泥とダートではグリップを優先
ぬかるんだ泥やダートはトラクションとグリップに大きな影響を与えます。方向転換や加速が難しく感じるはずです。
状況次第ですが、泥のセクションではなるべく端を走ってグリップを得るようにしましょう。または、スロットルを開けすぎずに我慢しながら前進していきましょう。泥のセクションの手前で十分に加速して一気に直線で抜ける方法もあります。
8:地形・地表を理解する
地表と障害物は、車両のトラクションレベルとダンパーリアクションに関連する情報を数多く提供してくれます。『Overpass』では、地形や地表がどうなっているのかを理解してなるべく速く前進できるかどうかがゲームプレイの重要な一部を占めています。
9:練習あるのみ
『Overpass』では練習を積み重ねる必要があります。新しいコースを数回走ったあとは、その地形の攻略方法の発見に多くの時間を割いていきましょう。
コースを学び、地形の攻略方法が見出せたら、あとはテクニックを磨きながらタイムを削っていきましょう。
各コースのラインの数はほぼ無限に存在しますし、私たちが考えてもいなかった効率の良い新しいラインがコミュニティから次々と提案されるはずです。プレイヤーの皆さんのアイディアを拝見するのが楽しみです。
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