Participant during match at Red Bull Campus Clutch in Kaunas, Lithuania
© Vytautas Dranginis / Red Bull Content Pool
ゲーム

ゲーミングPC vs. コンソール:どちらが自分に向いているのか?

ビデオゲーム専用パソコンと家庭用ゲーム機のどちらを買おうか迷っている人のためにそれぞれのメリットとデメリットを解説する。
Written by Ben Kissam
読み終わるまで:6分Published on
「僕には兄弟が7人と姉妹が4人います。この環境が僕にファイティングスピリットを授けてくれました。なぜなら、常に競い合わなければならなかったからです」
「基本的に争いの対象はビデオゲームでした。PCが1、2台しかなかったので誰が使うか争っていたのです。自分が望んでいるものを手に入れるために戦わなければならない環境でした」
こう語るのは『Dota 2』で伝説を作ったプロプレイヤーで現在はTwitchのストリーマーとして活躍しているTopsonだ。
『Dota 2』シーンの最高峰トーナメントThe Internationalを連覇したTopsonはこのゲームのエキスパートだ。『Dota 2』は過去にPCがコンソール(家庭用ゲーム機)の人気を凌ぐきっかけを作ったタイトルのひとつとして知られている。
話を進めると、ゲーミングに興味があるけれどPCとコンソールのどちらが自分に合っているのか分からないなら、まずは予算パフォーマンスゲームのラインアップの違いについて理解することが重要になる。
また、FPSタイトルのプロシーンで活躍したいならゲーミングPCを手に入れるのが良いだろう。ストレッチをルーティンに組み込みながらAAAタイトルをカジュアルに楽しみたいならコンソールの方が向いているかもしれない。
というわけで、今回はゲーミングPCとコンソールを簡単に比較していく。両方のメリットデメリットを挙げていくので、自分の好みとニーズに合わせて自分にどちらが合っているのかを判断する参考にしてみよう。
01

ゲーミングPC

1970年代から世界で楽しまれてきたPCでのゲーミングは、コンソールでのゲーミングに対して以下のメリットがある。
テキサス州で開催された【Red Bull Campus Clutch 2022】

テキサス州で開催された【Red Bull Campus Clutch 2022】

© Karlo Ramos / Red Bull Content Pool

グラフィックスとパフォーマンス:ハイエンドなゲーミングPCならコンソールよりも高い解像度とフレームレート(より美しい画像とより速いロードタイムを実現)が手に入る。また、PCでのプレイを前提にして開発されたタイトルのPC版はコンソール版よりも没入感が高く、視覚的に美しいゲーミングエクスペリエンスが得られるときが多い。
ハードウェアのカスタイマイズ性能:ゲーミングPCではグラフィックカードやプロセッサ、ストレージなどの様々な部品(コンポーネント)を自分で選べるため、自分の好みに合ったシステムを構築できる。また、買ったあとに好きなタイミングで好きな部品だけアップグレードできる。
タイトルラインアップ:ミニゲームのような小規模なタイトルも含めるとPC専用タイトルはかなり多い。また、PCにはコンソールでは難しい後方互換性が備わっているため、クラシックなタイトルを楽しめるチャンスも多い。
リトアニアで開催された【Red Bull Campus Clutch 2022】

リトアニアで開催された【Red Bull Campus Clutch 2022】

© Vytautas Dranginis / Red Bull Content Pool

ゲーミングPCのデメリット

低価格:コンソールは数万円で購入できるが、ハイエンドなゲーミングPCは数十万円が必要になる。また、アップグレードをしていくつもりなら、その都度追加で出費が必要になる。
技術的知識が必要:PCゲーミングでは自分のゲーミングエクスペリエンスを最適化するための技術的知識が必要になる。グラフィックの設定やトラブルシューティングが例として挙げられる。オンラインで探せば必要な情報が手に入るが、技術的な部分が苦手な人は理解するまで時間がかかる可能性が高い。
02

ゲーミングコンソール

ベルギーで開催された【Red Bull Study Club 2020】のNintendo Switch

ベルギーで開催された【Red Bull Study Club 2020】のNintendo Switch

© Jelle Lapere / Red Bull Content Pool

コンソールでのゲーミングも1970年代から楽しまれているが、こちらはこちらでPCでのゲーミングに対して次のようなメリットがある。
低価格:基本的にコンソール(数万円程度)はハイエンドなゲーミングPC(数十万円)よりも安いので、ビギナーをはじめとする多くのゲーマーたちにとってより手に入れやすい選択肢となっている。
簡単:コンソールはプラグ&プレイを想定しているため、基本的にはテレビに接続するだけで始められるようになっている。
独占タイトル:『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』など各コンソールには独占タイトルが存在する。その中ではPlayStationの独占タイトル数が最も多く、記憶に残るユニークなゲーミングエクスペリエンスを求めているゲーマーたちにとって大きなアピールポイントになっている。
ポルトガルで開催された【Red Bull Roda Bota Fora National Final】

ポルトガルで開催された【Red Bull Roda Bota Fora National Final】

© Hugo Silva / Red Bull Content Pool

ゲーミングコンソールのデメリット

ハードウェアのカスタマイズ性能:コンソールはカスタマイズ性能が低い。グラフィック性能は固定されており、コントローラーも専用となっている。基本的にアップグレードはできない。
グラフィックとパフォーマンス:コンソールは「手頃な価格で多くの人にプレイしてもらう」が念頭に置かれて開発されているため、ハイエンドなゲーミングPCと同レベルの解像度やフレームレートではプレイできないときがある。
03

PCゲーミング vs. コンソールゲーミング

PCゲーミングもコンソールゲーミングもメリットとデメリットを有しており、それぞれが異なるゲーマー層にアピールしている。
グラフィック、パフォーマンス、ゲーミングエクスペリエンスでPCとコンソールを比較していこう。
グラフィック:現在最高のグラフィックを提供できるのはハイエンドなゲーミングPCだが、最近のコンソールも十分に美しく、世代が進むにつれて向上している。
パフォーマンス:基本的にゲーミングPCの方がパワフルで、より高いフレームレートとより短いロード時間でプレイできる。一方、コンソールは大量生産されているため、より多くのユーザーに合わせたより大衆的なゲーミングエクスペリエンスを提供している。
コスト:自分で好きなパーツを購入し、さらにはアップグレードもできるゲーミングPCの方がコンソールよりも遙かに高くつく可能性が高い。ハイエンドなゲーミングPCを求めているならさらに予算が必要になる。
ソニーやマイクロソフトのような大手メーカーが手がけるコンソールは製造コストが下げられているため安価で購入できる。また、ゲーミングエクスペリエンスもシンプルで分かりやすい。『アサシン クリード』のような人気シリーズも安価または無料でプレイできる。
タイトルラインアップ:PCは様々なゲームが揃っており、PC独占タイトルの他、エミュレーターを使用すればクラシックタイトルもプレイできる。PS5やXbox Seriesのラインアップはより分かりやすいゲームでまとめられているが、こちらも独占タイトルが存在する。
特定のゲームまたはジャンル:特定のゲームまたはジャンルはPCあるいはコンソールの方が適している。たとえば、『コール オブ デューティ MW2』のようなFPSやリアルタイムストラテジーはマウスとキーボードでの高精度なプレイに適しているためPCの方が向いている。一方、『大乱闘スマッシュブラザーズ』のようなコンソール独占タイトルのユニークなゲーミングエクスペリエンスをPCで再現することは難しい。
2014年の【Red Bull Gaming Ground】で『マリオカート』を楽しむ参加者たち

2014年の【Red Bull Gaming Ground】で『マリオカート』を楽しむ参加者たち

© Chris Stock / Red Bull Content Pool

04

まとめ

PCとコンソールのどちらにもメリットとデメリットがある。私たちのアドバイスは「自分が一番好きなタイトルや対戦を楽しみたいタイトルについて考える」だ。それが分かれば自分がどちらに適しているのかが見えてくるだろう。
どちらを選んでもこちらの記事がパフォーマンス向上に役立つはずなので、併せて読んでもらいたい。
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