フィットネス

ロードバイク:正しいペダリングを身につけよう!

© Simon Connellan; Unsplash
Written by Ellie Ross
プロレベルのペダリングを実現するためのヒントをエキスパートが伝授!
    
「そんなの当たり前だろ!」という反応を恐れずに言えば、ペダリングがサイクリングのカギだ。自転車の世界で成功を手にするためには不可欠と言えるペダリングは、実は驚くほど奥の深いテクニックだ。
そこで、RedBull.comは2人のサイクリングエキスパートをキャッチして、正しいペダリングを身につけてライディングを向上させるためのヒントを解説してもらうことにした。
その2人とは、Saddle Skedaddleに所属するガイドで、自転車関係のライター&ジャーナリストを務めるハンナ・レイノルズと、リーズ・ベケット大学応用スポーツ科学主任研究員で、Wattbikeが運営する「Pedaling Effectiveness Score」の仕掛け人でもあるバーニー・ウェインライトだ。
彼らのアドバイスを参考に、正しいペダリングテクニックを身につけよう!

1. バイクを正しくセッティングする

当たり前に聞こえるかもしれないが、正しいバイクセッティングは充実したライディングを実現する。ウェインライトは次のように説明する。
「筋群を正しく機能させるためには、正しいセットアップが重要です」
「可能なら、ベテランバイクフィッターにセットアップを最適化してもらいましょう。テクニックに伸び悩みを感じている、または左右バランスの不均衡に解決策が見出せない時は、セットアップが間違っている可能性があります」

2. 最適なケイデンスを探る

最適なケイデンス(ペダル回転数)については様々な研究がなされている。高速で脚を動かすペダリングを好んだランス・アームストロングの影響もあり、2000年代初頭は高いケイデンスが主流だった。そして、2013年になると、ハイケイデンスでモン・ヴァントゥのアタックに成功したクリス・フルームがきっかけとなり、高いケイデンスが再び脚光を浴びた。しかし、ウェインライトは次のように語る。
「ビギナーは高いケイデンスでプッシュするべきではありません。無理のないケイデンスを維持しながら、時間をかけて高めていきましょう」
「90〜100RPMのケイデンスで無理を感じないようになれば、長時間・長距離でのペース維持に向上が見られるはずです」
また、レイノルズは次のように付け加える。
「自分のコンフォートゾーンを超えて無理に速くペダリングしようとしても、決して結果が向上するわけではありません。その一方で、50〜60RPM付近の低速ケイデンスでのペダリングをしている人は、ケイデンスを高める練習を取り入れれば大きな成果が得られるでしょう。少なくとも膝には役立つはずです」
高速スピンアップや低速ケイデンスのヒルクライムなど、様々なケイデンスを試してみましょう。プロサイクリストは、美しくスムーズで、なおかつ高速なペダリングを楽に実現する "スプレス(souplesse)" というテクニックを身につけています」
「スプレスを高めるには、反復練習を重ねましょう。軽いギアで可能な限り高速でペダリングし、これを30秒間続けるスピンアップを練習しましょう。繰り返すうちにケイデンスの限界値が高まり、高速でペダリングしてもお尻が跳ねなくなります。スピンアップの練習をライディング前のウォームアップに組み込みましょう」

3. パワー伝達の左右バランスを最適化する / MTBにトライする

左右等しくパワーを伝達することが重要なので、左右50%ずつ均等にパワーを生み出すように努めよう。ペダルストロークを通じたパワーの伝達はライディングの効率性に大きく影響するので、上手く伝達できればパワーとスピードの増加に繋がる。
「パワー伝達に関しては、MTBライダーは他のどのカテゴリーのライダーよりもバランスに優れています。なぜなら、彼らはテクニカルな路面でグリップを得るために常時バランスの取れたペダルストロークを行う必要があるからです」とレイノルズは語り、次のように続ける。
ターボトレーナーを使えば、脚をピストンのように動かすことなく、優れたパワー伝達バランスを身に付けられます。パーフェクトな技術を本気で身につけたいなら、Wattbikeに投資するのも手ですね。Wattbikeではデータがグラフィックで表示されるので、自分のペダリングについて瞬時に理解できますし、ペダルストロークから左右差のないパワーを生み出せるようになります」

4. シングルレッグ・エクササイズに取り組む

左右のバランスに優れたパワー伝達を目指すのなら、両脚の筋力バランスを揃える必要がある。
「片方の脚を集中的に鍛えるシングルレッグ・エクササイズは、左右同時に脚力を鍛えるより重要です」とレイノルズが語れば、ウェインライトも次のように付け加える。
「最初は、両脚を同時に鍛えるのは避けましょう。これは混乱してしまう可能性があります。片方の強化に集中し、それからもう片方に取り組みます。セッションごとに脚を入れ替えましょう。サイクリストとしてのスキルが高まっていけば、両脚同時に取り組めるようになります」

5. ペダリングは半円の動きを意識する

ウェインライトは、サイクリストはペダルの踏み込みよりも、半円形のモーションを活用した引き足を意識するべきだとしている。
「世間では、ペダリングにおける最重要ポイントはペダルストローク下死点からの引き足と言われています。ペダルが下死点に達すると、それまでの踏み込みのモーションから引き足のモーションへと切り替わります」
「サイクリストはペダリングをひとつの円形として行うべきだと言われることがありますが、これは正しくありません。ひとつの円形として考えるよりは、踏み込みと引き足で分けた2つの半円モーションのセットとして考えるべきです。つまり、右側の半円運動に左側の半円運動が続き、左側の引き足から右側の踏み込みまでがシームレスに連動し、反対側も同様に繰り返すのです」

6. 体幹向上に取り組む

強く安定した体幹は、良好なライディングポジションとスムーズなペダリングテクニックに貢献する。レイノルズは次のように説明する。
「揺れるカヌーの上から大砲が撃てないのと同じです。優れたペダリングには、大きくパワフルな大臀筋はもちろん、強固な骨盤下半身も求められます」
「ジムでのワークアウトは、スプリット・スクワットシングルレッグ・スクワットなど、サイクリングに関連する内容にすべきです」
「サイクリストなら正しいプランクを身につけ、自重スクワットプレスアップを行いましょう。サドルに座るときは、肘掛け椅子にどっかりと身を沈めるようなイメージではなく、あくまでもスツールにちょこんと座るようなイメージを描きましょう」
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