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『2XKO』とは?:『リーグ・オブ・レジェンド』対戦格闘ゲーム 最新情報まとめ
Riot Gamesが手がける2v2の『LoL』対戦格闘ゲームは大きな注目を集めている。これまでに明らかになっている情報を整理した。
Riot Gamesの格闘ゲーム『2XKO』の情報が徐々に明らかになってきている。その多くはオフィシャルサイトのニュースメニューから確認できるが、今回は開発経緯や哲学、システムなどについて簡単にまとめてみることにした。
『2XKO』基本情報
01
タイトル
元々は『Project L』というタイトルが付けられていたが、2024年2月に『2XKO』になることが発表された(読み方は “ツーエックスケーオー”)。
02
開発チーム
Riot Gamesは『Project L』の開発のためにエキスパートたちを集めているが、彼らをまとめているのがトム&トニー・キャノンだ。双子の彼らは格闘ゲームのベテランで、EVOの共同設立など様々な形でシーンに関わってきた。
トニーは2006年にロールバックネットコードを開発したことでも知られている。ロールバックネットコードとは、ディレイベースネットコードよりも優れているとされている格闘ゲームのオンライン対戦用データ転送方式で、『GUILTY GEAR -STRIVE-』や『The King of Fighters XV』など数多くの格闘ゲームに採用されている。
キャノン兄弟はRiot Gamesへの参加前に格闘ゲーム『Rising Thunder』をリリースしている。この作品はあらゆるプレイヤーにアピールするものではなかったものの、いくつかの革新的なアプローチが用意されていた。
この作品は必殺技がボタンひとつで出せるようになっており、クールダウンもそれぞれ異なるが、キャラクターの情報は操作している本人しか見ることができない。つまり、どちらのプレイヤーにも専用のインターフェイスが必要なため、ローカル対戦が不可能なのだ。しかし、観戦者側からは他の格闘ゲームのようなインターフェイスを見ることができる。
2019年8月、トム・キャノンは『Rising Thunder』の開発チームが新作『Rising Thunder 2』を開発していると発表していたが、その2ヶ月後、それがのちの『Project L』(のちの『2XKO』)であることが明らかになった。
49分
Street Fighting -ストリートファイティング-
世界最強の格闘ゲームプレイヤーたちが集結する、Red Bull Kumite。『ストリートファイターV』のプレイヤー、Xiao Hai、Daigo、Gamerbee、Tokido、Luffyらが決死の覚悟で大会に備える。
03
2v2
最初のトレーラーでは、トムとトニーが『Project L』のシステムについて詳しく解説している。期待通り、この作品はクラシックな2D対戦格闘ゲームだが、タッグとアシストが重要な要素になっている。
『2XKO』のベースになっているのは世界的な人気を誇るMOBA『リーグ・オブ・レジェンド』でチームの連携力が重視されているため、『2XKO』にもその部分が持ち込まれているというわけだ。プレイヤーはチャンピオン1体ではなく、2体を選択する必要がある。1体は “ポイント” つまり、操作キャラクターで、もう1体はアシスト攻撃や交代要員として控えている。
ここまで読めば、『Marvel vs. Capcom』のようなクラシックなカプコンタイトルを思い出す人も多いだろう。また、最近では『Power Rangers: Battle for the Grid』でもタッグシステムが採用されている。この作品を手がけたスタッフが『2XKO』の開発チームに加わっていることを踏まえれば、この類似は驚くことではない。
また、『Power Rangers: Battle for the Grid』と同じように、『2XKO』も方向キーとボタン1個を組み合わせるだけで必殺技を出すことができる。これは、このタイトルが90度・180度・Zなどのクラシックな方向キーの操作を用意しない可能性が高いことを意味している。新規プレイヤーたちに対するアクセシビリティ向上を意識しての判断だろう。
『2XKO』のタッグシステムは、開発チームの2本目の動画で詳しく解説されており、以下のデモが確認できる:
- アシスト:2体目を対戦画面に呼び出して、1〜2回のアクションを繰り出せる。もちろん、これらのアクションはチャンピオンごとに異なる。『Marvel vs. Capcom』シリーズあるいは『ドラゴンボール ファイターズ』のアシストに近いと言えるだろう。
- ハンドシェイクタッグ:アシストとして対戦画面に出した2体目のキャラクターを直接操作する。こちらのシステムは『BlazBlue Cross Tag Battle』で確認できる。
- ダイナミックセーブ:『2XKO』のバースト。少量のエナジーをバーストさせて2体目のチャンピオンと交代する。緊急回避として使用できるが、対戦相手が読んでいて防御した場合は、反撃を受けてしまう。
04
ヒューズ
2体のチャンピオンを選んだあとは、ヒューズを選択する。ヒューズはチーム連携用の追加システムで、2024年11月時点では5種類用意されている。
- フューリー:チャンピオンのHPが40%以下になると与ダメージが増加するなど、能力が向上する。
- フリースタイル:ハンドシェイクタッグが2回行える(交代直後に再交代できるようになる)。
- ダブルダウン:2体のアルティメット(超必殺技)を組み合わせる。アルティメットの発動は『Marvel vs. Capcom』のDHCに似ている。
- 2Xアシスト:2体目が2連続でアシストできるようになる。
- パルス:弱・中・強ボタンを連打すると自動コンボが発生する。
05
デュオプレイ
『2XKO』ではフレンドとタッグを組むこともできる。ゲームプレイに特に変更はなく、ひとりのプレイヤーが対戦画面のチャンピオン(ポイントプレイヤー)を操作して、もうひとりのプレイヤーは交代後に操作する。1v2も可能になっている。
06
操作方法
『2XKO』には以下の6ボタンが採用されている:
- 弱攻撃(L)
- 中攻撃(M)
- 強攻撃(H)
- スペシャル1(S1)
- スペシャル2(S2)
- タッグ(T)
また、ダッシュとパリィを残りのボタンにアサインすることもできる(この場合は8ボタン)。ダッシュはL+M、パリィはL+Hでも発動可能。
07
哲学
このような特長を備えている『2XKO』だが、キャノン兄弟はこのゲームを “シンプル” にするつもりはないと強調している。
格闘ゲームシーンのベテランである2人は、格闘ゲームへの情熱は、意外な方法でキャラクターを操作するトッププレイヤーたちを見ることで生まれることを知っている。このようなプレイが、もっと上手くなるためのモチベーションに繋がるのだ。2人は、時間を費やしたプレイヤーにはその分だけ上手くなるとしている。
『2XKO』はビギナーがプロを倒せるゲームではなく、あらゆるスキルレベルのプレイヤーが楽しめるゲームです
キャノン兄弟はこの点について《エコー》を使って詳しく解説している。たとえば、ダッシュキャンセルや『Marvel vs. Capcom 3』で見られるようなウェーブダッシュも出せるようになっている。『2XKO』のチャンピオンには彼らが率いる開発チームの情熱とクリエイティビティがふんだんに盛り込まれているため、非常に奥が深くなっている。
08
アクション
基本的にプレイヤーは自由自在に動くことができるが、ほとんどのチャンピオンに以下のアクションが用意されている:
- 歩く
- 走る
- ダッシュ
- 連続ダッシュ
- ジャンプ
- ロングジャンプ
- スーパージャンプ
チャンピオンごとに特殊な動きも用意されており、たとえば、《アーリ》には空中ダッシュが備わっている。
09
基本プレイ無料
『2XKO』は基本プレイ無料でリリースされる。正式な課金モデルはまだ確定していないが、『リーグ・オブ・レジェンド』や『VALORANT』と同じように、基本プレイは無料になるはずだ。
基本プレイ無料は格闘ゲーム初の試みではない。リブート版『Killer Instinct』がすでにこのモデルを採用している。このケースでは、お金を支払うことなく特定のチャンピオンがローテーションでプレイできるが、すべてのキャラクターをずっと使用できるようにしたい場合は、一定の金額を支払ってアンロックする必要がある。
ローテーション制になるのかどうかはまだ確定していない。また、全キャラクターが使用できるパックなどが用意されるのかどうかも未定だ。
10
アルファラボ
アルファラボは『2KKO』のホームプレイテストで、2024年8月に行われた。現時点でのすべてのオンライン機能が実装されている。オフライン機能は備わっていない。PC / Xbox / PlayStationのプレイヤーが参加できた。次のホームプレイテストは2025年春が予定されている。
11
参戦チャンピオン
2024年11月現在、『2XKO』参戦が決定しているチャンピオンは以下の通りとなっている:
- エコー / Ekko
- アーリ / Ahri
- ダリウス / Darius
- ジンクス / Jinx
- ヤスオ / Yasuo
- イラオイ / Illaoi
- ブラウム / Braum
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