マルティン・ソーダーストロムはパンプトラック / MTBシーンきってのスタイリッシュなスウェーデン人MTBライダーとして知られている。
近年は世界各地で開催されているスロープスタイルコンペを主戦場にしており、常連のCrankworx World TourではSpeed & StyleやPump Trackにエントリーしている。
そう、パンプトラックビギナーがアドバイスを求める人物として、ソーダーストロム以上の適任者はいないのだ。
マルティンが母国スウェーデン・イェルブシェーのパンプトラックを攻める動画をチェックしたあと、彼がオススメするパンプトラック用キットをチェックしよう。
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マルティン・ソーダーストロム x パンプトラック
パンプトラックに適しているバイクは?
「パンプトラックの魅力は、エンデューロからBMXまで、あらゆる種類のバイクで楽しめるところなんだ。もちろん、ハードテイルのようなサスペンションが弱くて小型のバイクがパンプトラックには理想的だ」
「でも、フルサスのエンデューロバイクでレースできないわけじゃない。エンデューロバイクでも最高の1日が過ごせるはずだし、楽しくレースできるはずさ」
「パンプトラックに最適のバイクが何なのかはまだ誰も分かっていないし、世界各地で開催されているWorld Championshipではそれぞれ異なるセットアップでレースしているよ」
「僕はシンプルなダートバイクを使用している。Specialized P.3に26インチホイールと100mmトラベルのフロントサスを組み合わせているんだ。リアはハードテイルだよ」
パンプトラックに適しているタイヤと空気圧は?
「コーナーでたわまない空気圧とローリング性能に優れているタイヤが必要だ」
「空気圧は3〜4 kgf/cm2(約42.6〜56.8psi)以上に設定しておきたい。タイヤに関しては、アスファルトで舗装されているパンプトラックではダート用とは違うトレッドパターンが必要だ」
「ダートでは、コーナーでノブが食い込んでグリップするトレッドパターンが必要だけど、アスファルトではできるだけパターンがシンプルな方がベターだ。コーナーで路面に接する面が大きいほど、グリップが高くなる。僕は、レースデイではスリックに近いタイヤを使用しているよ」
ペダルはクリップレスとフラットのどちらを選ぶべき?
「普段は自分が快適に感じるペダルでOKだけど、Red Bull Pumptrackのような一部のレースではフラットペダルしか認められていない」
「パンプトラックではクリップレスとフラットペダルの両方にメリットとデメリットがあると思う」
「トラックスタンドスタートが認められていないレース、つまり片足を地面につけてスタートするレースなら、クリップレスだとスタート後の装着が厄介だ。でも、パンプやジャンプをパワフルにクリアできるから、スタートのロスは十分に補えるよ」
「フラットペダルはスタートでクリップを装着する心配がないのがメリットだね」
サスペンションのセッティングは?
「パンプトラックではバイクに大きな衝撃が加わることはないし、できるだけスピードをキャリーしたいから、サスペンションはかなり硬めにセッティングしたい」
「バイクのパワーをなるべく殺さないように、サスペンションにスピードを吸われないようにしながらパンプを越えよう」
必要なプロテクションは?
「ダート用やオープンフェイスのヘルメットがNGってわけじゃないんだけど、個人的にはフルフェイスヘルメットの着用を強く推奨するよ」
「パンプトラックはタイトでハイスピードだし、万が一のアクシデントに備えて頭部と顔を保護してくれる大型のヘルメットを持っておく価値は十分にある。僕はニーパッドとグローブも装着しているよ」
パンプトラックに有利なライダータイプは?
「断言するのは難しいし、パンプトラックでどんなタイプのライダーが一番有利かなんて誰も分かっていないと思う」
「たとえば、BMXライダーは高速ストレートでスピードを維持するのが得意だけど、普段の彼らは大きくてワイドなバームのトラックでライディングしているから、MTBライダーほどタイトなバームでスピードをキャリーするのに慣れていない」
「だから、ストレートはBMXライダーが速くて、タイトなコーナーはMTBライダーが速いってことになるんじゃないかな」