Gaming
過去20年の中で、PlayStationというブランドの元、数多のゲームがリリースされてきたが、全てが同じ運命を辿ったわけではない。
大半のゲームが通常価格でリリースされたあと、時間と共にその価値を失っているが、いくつかのゲームはその時間の中で価値を高めており、現在高額で取引されている。
その理由は、販売本数が少なかった、または通常価格が元々高かった、など様々だ。
そして以下の8本が、現在PlayStation史上最もレアなゲームとして扱われている。
- 『LSD』
- 『Rule of Rose』
- 『Tintin: Destination Adventure』
- 『Fallout 3』Survival Edition
- 『The Last of Us』Post-Pandemic Edition
- 『幻世虚構 精霊機導弾 ELEMENTAL GEARBOLT』Assassin Case
- 『アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団』Fortune Hunter Edition
- 『NBA エリート 11』
今回はこれらがなぜレアなのか、そしてなぜ高額で取引されているのかについて説明していこう。
1:『LSD』
日本でリリースされたが、海外ではリリースされなかったPlayStationのゲームは無数に存在する。海外のファンには、そのようなゲーム全てがエキゾチックなミステリーを醸し出しているように思えてしまうが、実は、その大半は数ドルほどの価値しかない。なぜなら、そのようなゲームは「レア」ではなく、ただの「外国製」だからだ。その中で、例外の1本として挙げられるのが『LSD』だ。これはPS1でリリースされた何とも奇妙なアドベンチャーゲームで、開発者(佐藤理)が見た夢がベースになっている。シュールな夢物語の世界を体験してみたいという人は是非とも探してみるべきだが、出回っている本数が少なく、価格も300ドル(約33,600円)は下らない。
2:『Rule of Rose』
PS2時代にリリースされたこの日本製サバイバルホラーゲームは、余りにも不適切な表現が多かったため、欧米でリリースされた時は多くの批判に晒された。しかし、そのような批判の多くは間違いだった。EUの司法大臣はこのゲームには子供を生き埋めにするシーンがあると指摘していたが、実際はそんなシーンはなかった。しかし、このような批判がゲームに与えたダメージは十分で、最終的には複数の国で発売中止となった。そしてこれが原因で『Rule of Rose』は非常にレアなゲームとして扱われることになった。最近は350ドル(約39,200円)程度で取引されている。
3:『Tintin: Destination Adventure』
コレクターの中で人気が高いゲームの中には、対応ゲーム機の最後期にリリースされた若年層向きの低予算・小ロット作品がいくつか含まれている。『Tintin: Destination Adventure』はその好例で、PS2がリリースされた1年後にPS1でリリースされた。このゲームはヨーロッパ圏内の大半でリリースされたが、いやはやコレクターというのは鷹の目を持っている…。このゲームは多言語対応で、どの国でも内容は同じだったが、英国版の本数が非常に少なかった。コレクターはこの事実に注目しているのだ。よって、フランス語で『Tintin: Objectif Adventure』とケースに表記されていたフランス版が50ポンド(約7,300円)程度の値段しかついていない一方、ケースに『Tintin: Destination Adventure』と表記されている英国版は400~500ポンド(約58,400円~73,000円)の高値で取引されている。
4:『Fallout 3』Survival Edition
2008年にリリースされた欧州版『Fallout 3』には2バージョンが存在し、ひとつは通常版で、もうひとつがコレクターズエディションだった。このコレクターズエディションは金属製ランチボックスに入れられており、Vault-Boyのボブルヘッドフィギュア、アートブック、メイキングDVDが同梱されていた。
このコレクターズエディションは今でもそこまで価値が上がっておらず、50ポンド(約7,300円)程度で見つけることができる。しかし、米国のAmazon.com限定でリリースされたSurvival Editionの場合はそうはいかない。これにはコレクターズエディションに含まれていた全アイテムに加え、デジタル時計として機能するPIP-Boy 3000のレプリカが同梱されていた。よってSurvival Editionがオークションに出回るのは年数回しかなく、500ドル(約55,500円)程度で取引されている。
5:『The Last of Us』Post-Pandemic Edition
『Fallout 3』Survival Editionは「人気ゲーム+店舗限定スペシャルパッケージ=レアアイテム化」という公式のパーフェクトな例だが、現在これよりも高額で取引されているのが『The Last of Us』のあるバージョンだ。欧州では通常版と、アートブックとコミックを追加したSurvival Editionの2バージョンでリリースされたが、他にも米国のゲームショップGameStop限定でリリースされたPost-Pandemic Editionが存在する。この限定版にはジョエルとエリーの見事なフィギュアが同梱されていたため、販売価格自体が高額だった(159.99ドル。当時のレートで約16,000円)。しかし、米国内でしかリリースされなかったこと、そしてPS3のゲームはリージョンフリーだったことから、今でも世界中のファンがこの限定版を求めており、799ドル(約22,288円)前後で取引されている。
6:『Elemental Gearbolt』Assassin Case
1999年代後半、米国のパブリッシャーWorking Designsが日本でリリースされたガンシューティング『幻世虚構 精霊機導弾 ELEMENTAL GEARBOLT』の英語版『Elemental Gearbolt』をリリースしたが、彼らはこのゲームをプロモートするために、ゲーム関係のイベントでコンテストを展開していた。そして、そのコンテストの優勝者が獲得できたのが、ソフトと赤いメモリーカード、そしてゴールド仕様のガンコンがブリーフケースに入れられたこのスペシャルエディションだった。現在このスペシャルエディションを手に入れたいなら、2,500ドル(約28万円)は用意する必要があるが、驚くことに、赤ではなくゴールドのメモリーカードが同梱されている更にレアなバージョンがいくつか存在する。これはWorking Designsが元々用意していたバージョンだったが、コストを考慮してすぐに安価な赤のメモリーカードに変えられたため激レア化した。
7:『アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団』Fortune Hunter Edition
『アンチャーテッド』シリーズの2作目『アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団』は世界のどこでも比較的安価で手に入るゲームの好例だが、実は非常に高額なスペシャルエディションが存在する。Fortune Hunter Editionと名付けられているそのバージョンには、黄金刀のレプリカが同梱されており、Sonyが主催していたコンテストの優勝賞品として用意された。よって、この世に200個しか存在しない。しかも『アンチャーテッド』ファンは世界中に数多く存在することから、このバージョンを見かける機会は滅多になく、見かけても4,000ドル(約448,000円)前後を覚悟しなければ手に入らない。
8:『NBA エリート 11』
EAは長年に渡り『NBA Live』シリーズの展開に苦しんでいた。NBAファンとメディアは2K Sportsの『NBA2K』シリーズを高く評価していたからだ。よって、『NBA Live 10』が失敗に終わったあと、EAはもう十分だと判断し、新しい操作とモードを用意した『NBA エリート』での再出発を狙った。
しかし、このゲームのデモがリリースされると、ファンはバグやグリッチが多いと批判。このため、EAは社内での精査を終えたあと、最後の最後の段階でこのゲームをキャンセルしたのだが、問題はギリギリのタイミングでのキャンセルだったため、既に一部が出荷されていたということだった。つまり、この世の中に『NBA エリート 11』が15本存在しているのだ。この結果、このゲームは米国のPlayStation史で最もレアなゲームという称号を獲得しており、PS3の全タイトルコンプリートを狙っている米国人マニアの間で激しい獲得戦争が勃発している。2017年前半には9,515.35ドル(約106万5700円)というトンデモない金額で取引が成立した。