今回のサイファーを振り返ってみていかがでしたか?
ずっと出たいと思っていたRASENだったので、緊張より楽しみのほうが大きかったんですけど、ほかのみんなはどういうひとなのかなとは思っていて。ただ、みんな現場でもすごい気さくだったし、ピースな雰囲気で楽しかったです。
自分はいろいろなスタイルができるからこそ、今回はあえてオートチューンは使わず。
バースは全部気に入ってるんですけど、特に気に入っているのは“横浜だぜ、それも南のほう/昨日今日じゃねえぜオレの地元”って部分。自分のすべては横浜からはじまってると思っているので、それを表現したかったですね。
あとは“鏡の前の少女は夢を見てた/質素な食卓を色飾った/あと戻りはできないから、鏡のなかの少女が夢を見せた”って部分はピカソの作品名からもじっていて。自分を含め、夢を見ているひとみんなに言ってるラインで、夢を見ているけど夢を見せてくれてるのも自分、だからこそ自分次第なんだよということを言ってますね
ラップをはじめたきっかけを教えてください。
もともと叔父がラッパーで、小さいころはヒップホップなんてわかってなかったけど、叔父のライブを観に行ったりもしてて。そこから叔父とは会わなくなったんですけど、中2のときにYouTubeを観てたら、Eminemの“Without Me”が流れて、叔父が昔聴かせてくれたことを思い出して。そこで一発でハマって、そこから現在に至るという感じですね。
目立ちたいなと思ってたから、すぐ自分でもやりたいと思って。フリースタイルもやってて、楽しかったけどそこまでうまくできなかったから、それで曲を作ろうと思って制作をはじめました。高校1年のころでしたね。
これまで発表した楽曲で、自身の代表曲を挙げるなら?
“Next to You”が自分のなかではターニングポイントになったかなと思っています。サクッと作った曲だったので、そこまで伸びるとは思っていなかったんだけど、公開したらたくさん反応をもらえたので。個人的に気に入っているのは、それより最近作ってる曲なんですけど、やっぱりこの曲は自分の新しいスタート地点になった1曲だったと思いますね。
自身のラップスタイルの特徴はどんなところですか?
“Next to You”で自分のスタイルが確立されたとも思ってて。いろいろ模索しているなかであの曲ができたので自信にもなったし、自分の核ができたことでそこからいろんな形を試せるようになったと思います。みんなが自分に対して思ってるのはハイパーポップなスタイル、かつメロディーがあるトラップのモードなんじゃないかな。
影響を受けた人物は?
小さいころから箱根彫刻の森美術館によく行っていたというのもあって、ピカソが好きで。最近また行ったんですけど、ものすごく食らって。昔はなに気なく観ていた作品が、いま観ることで意味がわかったりする。心が病んでいるときに行ったらモチベーションが上がりますね。どういう思いで作品を描いたのかとかが伝わるとグッとくるんです。
今後の予定と将来の展望について教えてください。
もちろん日本のアーティストやビートメイカーとも曲を作りたいと思ってるけど、海外でオレとおなじような知名度のアーティストと曲をやってみたいという気持ちも強くて。直近だとオレとLEXとYung Sticky Womの3人でEPをリリースする予定です。ミュージックビデオもいくつか出す予定だし、歴史に残るものになると思いますね。自分としてはそれくらいの自信を持って作りました。
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