NF Zessho
© Suguru Saito
ミュージック

NF Zesshoインタビュー『生きてるだけでストラグルはある。それをいい方向に持ってくためにラップする』

レッドブルがキュレートするマイクリレー《Red Bull RASEN》EP25 参加ラッパーたちのプロファイル ②
Written by namahoge
読み終わるまで:6分Published on
今回のマイクリレーを振り返ってみていかがでしたか?
参加したみんなとわりとはじめましてぐらいの感じだったので、緊張感はありますよね。ミスったら気まずいなって。でも、四者四様でみんなそれぞれのフローがあって、それを聴けるのは楽しかったです。普段いっしょにいるOll Korrectってチームでもマイクリレーすることはよくあって、そういう意味では慣れてる感じではあるんですけど。
ちなみに今日RASENに出ることをOll Korrectのみんなには教えてなくて。せっかくの機会なんで彼らに発破かけようと思って入れたラインがあるんですよ。
〈オレのフレンドたちはここ数年の間“今年こそ”ってのが常套句で/動き出したのは実際には何人もいねぇ/言いてぇ言葉腐るほど飲み込んで/自分の責任で背負っていく人生〉。
RASENみたいな注目度の高い舞台は気にしないってフリしてるけど、やっぱ観てるんですよね、自分の友達も。普通に生活してる中でこの動画になんの気なしにアクセスして、そこに突然オレが出てきたら色んな意味で面白いかなって……まあでも根本的にはエールっすね、友達への。
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ラップをはじめたきっかけを教えてください。
高校1年の夏ぐらいにバイトを始めて、初めてもらったバイト代でマイクとインターフェイス買って、そこからラップやりはじめて。
色々思い当たるきっかけみたいなものもなくはないけど、でもたぶんその当時のオレは、シンプルにただやりたいって思ったからやりはじめたはずで。それからラップにハマりすぎて1年ほどで高校辞めちゃうんですけど。そこからずっとのめり込んでここまで来た側面もあるし、もう気づいたら10年以上やってたってところもある。ある意味で愚直だし、社会不適合の賜物でもある。
これまで発表した楽曲で自身の代表曲を挙げるなら?
恐らく、シーンからある程度の認知を得るきっかけのアルバムが『CURE』。5年くらい前だし、当時の自分をさらけ出しすぎてて、今となっては多少恥ずかしくなってる部分もありますけど、だからというのもあって、これがいちばん自分がどういうことやってるのかわかりやすいかもしんないっす。
あとシングルでいうと去年出した“Tru Banger”。これがいまの自分のテンションにいちばん近いっていうか、やりたいことをいっぱい詰め込めたので。ビートを作ってもらったgrooveman Spotさんは昔からめっちゃファンなんですよ。自分の血肉になってるものを作ったアーティストといっしょにやれたっていう点で、すごく自分の源泉に近い曲になったのかなって。
自身のラップスタイルの特徴はどんなところですか?
うーん、模索中かもしんないっす(笑)。いまでも全然、録ったテイク聴いてゲンナリしてますよ。ビートメイクもラップも、どの分野も全部まだまだだなと思ってます。ビートでめっちゃいいの作れたら“オレのビート、神じゃん!”とか思いますし、Recがうまくいけば“オレのラップ、神じゃん”とか思います。アートワークにしてもミキシングにしても同じこと思いますけど、それって結局その瞬間だけなんですよ。
ほかのひとにないものといえば、なにもかも全部自分でやってることから生まれる“自分の表現”なんだと思ってますけど、あくまで全部の専門家になりたいんすよ。いまの自分はそれなりに器用に見えてるところもあるかもしれないけど、色々やってる分、それぞれの分野に割ける時間がその道の専門家達と比べて圧倒的に足りないわけで。まだまだ修行中です。
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影響を受けた人物は?
それこそ今回いちばん最後に入れたのがISSUGIさんの“366247”の引用で、高校生の頃からその周りのアーティストたちは大好きだし、なにか直接的な関係性があるわけではないですが、今でも影響を受けてますね。
ここ数年のヒップホップだと、あえて雑な括りで言いますがThe Alchemistなどを中心に広がっている流れの中にあるものを好んで聞いてますかね。
あとラッパーとしては、サトウユウヤとかMid-SとかYoshinumaとか、そういう友達からも結構考えさせられてますね、常々。
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今後の予定と将来の展望について教えてください。
直近の予定だと6月か7月ぐらいから自分が参加してるAWOL CartelのEPを数ヶ月連続で出そうって計画があります。それをやりつつ、自分のアルバムも今年か来年の早いうちに出せたらいいなと思ってます。
将来の展望っていうか、いまのいちばんメインのミッションとしては、狭くてもいいから大きな音が出せる自分のスタジオがほしいっすね。それを叶えるのはめちゃくちゃ大変なんですけど……Red Bullのスタジオだって、いい機材めっちゃあるじゃないですか。究極そこまで目指したいっすけど。とにかく将来的にはミキシングやビートメイクを中心にしながらラップもしつつっていう、ある程度先のことまで考えてます。
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これは、ずっと音楽続けたいってすげえ前向きなスタンスっていうか、フロイトの防衛機制でいう“昇華”みたいなことなんですけど……例えば些細なことで言うと、電車待ってて横入りされて苛ついたとか、SNS見ててムカついたとか、その程度のことから、もっとでっかいことだと国のあり方とかに対してとかもそうだし、とにかく人は生きてるだけで大なり小なりストラグルがめっちゃある。
それをいい方向に持っていくのに、ビート作るとか歌詞書くとかラップするとか、そういう方向で実践してるっていう感じで。社会が苦手だから普通に働くのも無理だし、これに縋ってるっていうのもあるかもしれないです。
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