—今回のマイクリレーを振り返ってみていかがでしたか?
自分がいままで観てきたコンテンツに出演できて夢がまた叶ったなって思いましたね。でもいざパフォーマンスする側になってみるとすごく緊張したし、いい経験になったなと。まずは自分の自己紹介的な……ぼくがどんな人間で、どんなキャラクターでって部分をちゃんと伝えなきゃなと思ってリリックを書いて。なかでも〈いまもちろんやらないタダでは/地元に帰ればいつでもただいま〉って部分は個人的に好きなラインですね。そもそもいただいたビートでラップするっていうのもはじめての経験だったので楽しくやらせていただきました。
—ラップをはじめたきっかけを教えてください。
小学校の低学年くらいですかね。ぼくは兄がふたりいるんですけど、ふたりが隣の部屋で聴いてた音楽を盗み聴きしてて。そのときかかってた音楽が普通のテレビ番組とかでは聴き慣れないものだったので“なんだ、これは?”となって。当時はなにもわかってなかったけど、だんだんこれがヒップホップなんだってことに気づいたんです。当時お兄ちゃんの部屋でかかってたのはAK-69さんの“Ding Ding Dong 〜心の鐘〜”とかTOKONA-Xさんの“知らざあ言って聞かせやSHOW”とかでしたね。
で、ラップを自分でしたいって思ったのは20歳のころ。短大に行ってて進路を考えるときに“自分はこのまま就職していいんだろうか?”と思いはじめて。そのときに小学校のときに書いた将来の夢を思い出しまして。当時のぼくは“スーパースターになる”って書いてたんですね。それを思い返してた時期にクラブであるラッパーさんが“夢見たらお前たちにもできるから”って言ってて。じゃあ自分もできるかもと思ってはじめたのが最初です。
—これまで発表した楽曲で自身の代表曲を挙げるなら?
自分の人生をガラッと変えてくれたのは“人生最高”って曲だと思います。この曲から自分の人生は最高に変わったっすね。最初はいつもの感じでできた曲としてライブでも歌ってたんですけど、まわりのひとたちから“この曲はヤバいね!”って褒めていただいて。そこで改めて大事な曲やったんやなって認識しましたね。
「リアルで等身大なこと、いましか歌えないことを大事に」
—自身のラップスタイルの特徴はどんなところですか?
リアルで等身大なこと、いましか歌えないことを大事にして、自分の人生を歌詞に落とし込みたいって思ってます。それこそ自分の“奥歯痛い保険証ない”って曲もリアルに奥歯が痛いときだから書けたし、これからもそういう曲を躊躇せずに発表していきたいです。
—影響を受けた人物は?
自分は影響受けやすいタイプなんですけど、いちばんっていったらやっぱり兄たちですかね。長男とは高校3年から会ってなくて、次男はいま地元を離れて1年前くらいから会えてないんですけど。音楽もそうだし、いろんなことで影響を与えてもらったと思ってます。
—今後の予定と将来の展望について教えてください。
いまはとにかく作りまくってますね。今年中にもう1枚アルバムを出したいと思ってるんで、そのためにいまは曲をたくさん作ろうと。テーマもガラッと変えて、いろんなぼくを知ってもらえるような作品にしたいと思ってます。
👉FANIインタビュー『リアルで等身大。いましか歌えない自分の人生を歌っていきたい』