メッセンジャー会社「COURIIER」
ベルリンからオランダへ移動し、3日間の休日を過ごした後、メッセンジャー世界大会 CMWC(サイクルメッセンジャーワールドチャンピョンシップ 説明はvol.1へ)が行われるパリへ到着。今回の大会の拠点になるパリのメッセンジャー会社”COURIIER(クーリエ)”に、世界各国のメッセンジャーが集った。クーリエは、パリの中でもスキルの高いメッセンジャーが集まった新しい会社。緊急の書類を最速で届けるのがメッセンジャーの仕事。とにかくこの会社には、スピードが異常に早いメッセンジャーが多い。カーゴ便も多く所有し、大きな荷物の届けにもしっかりと対応。特定の契約レストランのフードデリバリーも行ったりと、時代の背景に合った対応が施されている。
そんな”精鋭達”が集まる会社をまとめるのは、SLOW SQUAD(*1)メンバーでもあるフゥエゴ。彼のイメージは”元ヤンキーで、面倒見が良い優しい先輩”。ナイフ収集が趣味で、そのワイルドな風貌から”フレンチマフィア”と呼ばれ愛される彼は、他国のメッセンジャーの中でも人気者だ。CMWCの運営を中心で動かす中で、より海外のゲストが楽しめるように、クーリエオフィスにてアートショー、”The OFFO”を開催した。
*1・・・筆者が世界各国のメッセンジャー仲間達と日々コミュニケーションを取り合って作ったクルー。
The OFFO
大会期間中クーリエオフィスの2フロアを使い、絵や写真の展示、アパレルやグッズの物販、タトゥーショーが行われた。フゥエゴの粋な計らいで、僕も写真を展示させていただいたり、写真集やSLOW SQUADのグッズを販売した。平日の通常業務をするメッセンジャーと、インターナショナルな同業者達が入り乱れて忙しない中、手早く展示を済ませパーティーを楽しんだ。
スーベニアタトゥー
クーリエの2階からは、タトゥーマシーン独特のサウンドが絶えず響きわたる。店頭で貼られているフラッシュ(デザイン)から、気に入ったものを選び、そのままのデザインを彫るフラッシュワークで、4人のタトゥーアーティスト達は大忙しだった。海外ではポピュラーなタトゥーだが、その中でもメッセンジャーはタトゥーを入れる人がとても多い。
旅行に行くなら、洋服や物よりも、お土産(スーベニア)としてタトゥーを入れる。旅の記憶が、それぞれの形で体に刻まれていく。おそらく、そんなロマンティックな言葉は嘲笑われてしまう程、皆なにも考えずにお土産気分でタトゥーを入れるのであろう。CMWCに因んだフラッシュや、自転車に因んだフラッシュ。現役メッセンジャーや元メッセンジャーだからこそわかるツボをついたデザインが多く、期間中は全員がフルワークだった。
メッセンジャースナップ
今回紹介したクーリエで働くメッセンジャーをスナップ。
■記事協力
最新のバイシクルカルチャー発信する『LOOP MAGAZINE』
■過去記事
■Profile
Kosuke Aoki
ニューヨークでミクストメディアアート、ノイズバンドの活動を経て、帰国後2007年より東京にてメッセンジャーとなる。同時に東京のメッセンジャーシーンをはじめ、様々なアンダーグラウンドカルチャーの撮影を開始し、フォトグラファーとしてのキャリアをスタート。現在は活動の幅を広げ、世界各地のメッセンジャーやそれにリンクするカルチャーの取材を精力的に続けている。
【Instagram】toydog88 【Web】dopedyouth.blogspot.com












