マインドゲーミング
ルービックキューブの奥深き世界
世界的に知られるルービックキューブの達人に世界最高難度のパズルの魅力や解き方を教えてもらった。
ルービックキューブは何世代にも渡り我々を悩ませてきた。
1974年にハンガリーの建築学者エルノー・ルービックによって考案されたこの非常に難解なパズルには実に4,325京以上の組み合わせが用意されており、面を揃えようとする人たちに激しい苛立ちと最高の喜びを等しく提供する。
このルービックキューブの天才のひとりがロバート・ヨウ（Robert Yau）だ。
世界で最も有名なキューバー（ルービックキューブのプレイヤー）のひとりで、ノーマルキューブ（3 x 3 x 3）の全6面を6.9秒で揃えられる彼は、これまでに6,000個以上のルービックキューブを解いてきた。
下に彼が6面を完成させるまでのGIFを紹介しておこう。
「速っ！」としか言いようがない。
9月中旬に米国・ボストンで開催されるRed Bull Rubik’s Cube 世界選手権の出場権を懸けた日本予選Red Bull Rubik’s Cubeが6月24日にRed Bull Gaming Sphere Tokyoで開催される。
今回はその前に英国予選のアンバサダーを務めているロバートをキャッチして、ルービックキューブのヒントを教えてもらうことにした。
スクランブルされた（色がバラバラに並んでいる）キューブが目の前にあるとします。まず何をすべきでしょうか？
綺麗に揃えようとする前に、ルービックキューブの仕組みを学ぶ必要があるね。
どこにどの色が配置されているのか、どこをいじればどこが変わるのか…。ルービックキューブ全体の仕組みを理解することが、クイックに揃えられるようになる近道だ。
まずは仕組みを学ぶこと
© Markus Berger / Red Bull Content Pool
なるほど… では、揃えるための基本ルールがあれば教えてください。
ビギナーなら少しずつ揃えていくことを考えるべきだね。しばらく続けていると特定のパターンと順番が見えてくるから、それを次に活かしながら進めていけば良いんだ。
自分に才能があることに気が付いたのはいつですか？
ルービックキューブの才能があるだなんて一度も思ったことはないよ。より深く学び、タイムを短縮したいと思っているキューバーのひとりに過ぎない。
でも、他の誰よりも優れているように思えるキューバーも数人存在するね。Feliks ZemdegsやMax Parkをググってみてよ。
トッププレイヤーはタイムアタックに挑んでいる
© Markus Berger / Red Bull Content Pool
ルービックキューブの才能は他の分野でも活かされていますか？ たとえば、修理とか工事とか…。
それはないね！ ルービックキューブについて学ぶほど、論理的に考えるようになるけれどね。
現在は様々なバージョンが売られていますよね。あなたはいくつ所有していますか？ 別バージョンの中でお気に入りがあれば教えてください。
100個以上は持っていたと思う。でも、家はそこまで広くないし、大量に抱えているわけにはいかないから、売ったり、人にあげたりしたよ。
別バージョンの中で気に入っているのは、4 x 4 x 4のルービックキューブだね。このキューブについてかなり研究を重ねたあと、ひとつの解法を考案したんだ。Yau（ヨウ / ヤウ）メソッドと呼ばれていて、多くのキューバーがこの解法を用いているよ。
The Red Bull Rubik's Cube World Championship's will unite the best cubers
© Markus Berger / Red Bull Content Pool
ルービックキューブの世界に飛び込みたい人はどうしたら良いのでしょうか？
オンライン・オフラインの両方にクラブや団体があるから、連絡を取ってみるのが良いんじゃないかな。
YouTubeの動画をチェックして、ルービックキューブの世界と、20年の歴史の中で何が起きてきたのかについて学んでみるのも良いと思うよ。
Red Bull Rubik’s CubeはRed Bull Gaming Sphere Tokyoで6月24日に開催。詳細はこちら>>