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ダンス

SEITO初めての潜入取材で伝えるRed Bull BC Oneの魅力!

ブラジルで開催されたブレイキン世界最高レベルの大会《Red Bull BC One World Final》にMAZZELのSEITOが潜入取材! 当日、会場で起こった出来事を熱く語る。
Written by Red Bull Japan
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SEITOとは?!

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Red Bull BC Oneとは?

2004年にスタートしたRed Bull BC Oneは、ブレイキンを極めたB-Boy & B-Girlのトップ・オブ・トップを決める世界最高レベルのダンスイベントになります。

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簡単に説明すると、ワイルドカード(招待選手)として選ばれたブレイカー以外は、まず日本各地で開催される予選に参加して、そこを勝ち抜いた人たちが《Red Bull BC One Cypher Japan》に出場します。その大会で優勝した人がブラジルで行われるWorld Finalの切符を勝ち取る……。
と思いきや、世界中からブラジルに集まった優勝者たちが、またWorld Finalの出場権を獲得するために《Last Chance Cypher》で戦って、そこでようやくWorld Finalの出場が決まるという、かなり過酷な大会。
それだけハードルが高いので、優勝すれば最高の名誉が得られる。ブレイカーなら誰もが一度は夢見る大舞台というわけです!

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SEITOのセルフ写真で振り返る大会レポート!

【Topic1】 会場到着で感じた現場の熱気

日本からブラジルまで片道約30時間、疲れました……。でも、レッドブルからエナジーをもらって元気に会場入り!
Red Bull BC Oneはずっとチェックしてましたが、World Finalを生で見たのは2016年の名古屋大会に続いて今回が人生で二度目。まさかブラジルにまで来られるなんて夢にも思っていなかったので、エモーショナルな気持ちになって、会場入りした瞬間に記念撮影しました。
最高レベルの世界大会とだけあって、会場のありとあらゆる場所にトップレベルのブレイカーたちがいたので常にテンションが上がっていましたね!
 

 

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この日はレッドブルさんから誕生日プレゼントでいただいたサッカーシャツを着ていたので、かなり目立っていたみたいです。ライブ配信中に僕がどこにいるかがすぐに発見できて、ファンの方が見つけやすかったらしいです(笑)。ありがとう、レッドブルさん!
  

【Topic2】 幼馴染Shigekixとのセッション!

同い年のシゲちゃんとは小学生の頃からの友達で、住んでいる場所も近かったので一緒にダンスをして刺激を与え合った仲間です。

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実は僕たちの年代って“黄金世代”なんて言われることもあって、現在、第一線で活躍しているダンサーが多くいます。けど、その中でもシゲちゃんは当時から頭ひとつ抜けた存在で、誰も敵わない唯一無二のダンサーでした。いつも心の中で“絶対に倒してやるからな”と、ライバル心を燃やしていたあの頃が今では懐かしいですね。

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最近はお互いの活動が忙しかったのでなかなか会えていませんでしたが、まさかこんな素敵な場所で再会できるなんて。今は芸能の世界にいますが、シゲちゃんと会った瞬間にストリートのホームに戻ってきた感じがして、そんな会話を2人でして盛り上がりました。シゲちゃん、また近いうちに会いましょう!
  

【Topic3】 ブラジルでのチルタイム

この階段は会場の近くにあった有名な観光スポット。大会観戦でブレイキン熱が高まったので“自分も一発!”ということでエアベイビーという技をかましてみました。簡単そうに見えているかもしれませんが、これ、手の力で体を支えてフリーズするので意外と辛いんですよ(苦笑)。筋トレにもいいので試してみてください。

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この場所以外にも色々と観光しましたが、一番思い出に残っているのが海でのエピソードになります。ビーチにたくさんの食べ物屋さんが出店していて、そこで働く元気なお母さんがいきなり踊り出して、“アナタもどう?”って声をかけてもらって一緒に踊りました(笑)。その方も周りの人もダンスがめちゃくちゃ上手い! やっぱり、リオのカーニバルが有名な国だからですかね? 国民全体のダンスレベルが非常に高いイメージでした。とにかく現地の人たちがフレンドリーで居心地が良かったです。(※夜はイメージがガラリと変わってちょっと危険な場所もあるみたいなのでご注意を!)
  

【Topic4】 イチオシ&憧れのB-Boy

写真のZooty Zootは昔から一番好きなB-Boy。韓国を代表するトップレベルの存在でクリエイティブ能力やオリジナリティがズバ抜けて高く、本人が“僕のダンスはデッサンのようなもの”と語っている通り、芸術性の高さを感じるダンサーなんです。

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ブレイキンってバトルだけではなく、それぞれのファッションや身構え方、雰囲気の出し方を楽しむのもこのカルチャーならではの魅力。そういった意味でもZooty Zootは僕の中で一番それを体現しているブレイカーだと思ってます。きっと彼を通してブレイキンの奥深さに引き込まれるって人がいるはず。ぜひ一度、パフォーマンスをチェックしてみてください
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グッときた瞬間をオフィシャル写真で紹介!

【Topic1】 歴史に残るHiro10×Samukaの名勝負

Hiro10は世界トップレベルのパワームーブを持つB-Boy。一方、ブラジル出身のSamukaは片足というハンディキャップを背負いながらもWorld Finalまで勝ち上がった超人。最初に2人が熱くハグをするシーンから、もうグッときましたが、その後にHiro10がジャケットを脱いでブラジルのユニフォーム姿になった瞬間、会場からは割れんばかりの歓声が上がってめちゃくちゃ盛り上がってました。
 

 

© Marcelo Maragni / Red Bull Content Pool

そこから始まったバトルは、杖すら体の一部として使ったSamukaと、彼の杖を自身のムーブに取り入れたHiro10の2人だけの空間が作り上げられていて、胸が熱くなりましたね。言葉だけでイメージすると伝わりづらいかもしれませんが、2人の対戦を映像でちゃんと見ると、お互いがリスペクトしあっているのが分かるので、僕の伝えたいことが理解してもらえると思います。

© Marcelo Maragni / Red Bull Content Pool

ちょっと話がそれますが、高校生の頃にブレイキンをテーマにした作文を書いて入賞した経験があります。ハンディキャップを背負っていても可能性があるのがブレイキンの魅力だ! という内容なんですが、なんだかその時の気持ちがグッと込み上げてもきました。SamukaのようなB-Boyが、今後さらに活躍することでこのシーンはもっと輝いていくと信じています。

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とにかく、Hiro10とSamukaのバトルは、きっと今後も語り継がれる歴史的な名勝負。普段、ブレイキンを見ない人でも熱くなる内容なので、気になる方はぜひ見逃し配信でチェックしてください
  

【Topic2】 王者Mennoが放った圧倒的存在感

Red Bull BC Oneを3回も制して、今回4回目の優勝を飾ったMennoの素晴らしい健闘ぶりに心から拍手を送りたいです。4連覇なんて信じられない記録ですよね! しかも、メジャー大会のソロタイトルをほぼ全て制覇してますからね。まさに絶対王者です!

© Marcelo Maragni / Red Bull Content Pool

ICEY IVESとの決勝も良かったですが、個人的には、これまたSamukaとのバトルをピックアップさせてください。Samukaがブラジル出身ってこともあって会場全体に応援コールが響き渡り、一方のMennoにはブーイングが飛ぶことも。でも、そのことを全く気にすることもなく淡々と見せつけるMennoの姿に“さすが王者だなー”と感極まって泣きそうでした。

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昔からのファンでもありレジェンドのMennoを応援する気持ちがありながら、歴史が変わる瞬間も見てみたいとSamukaに肩入れする自分もいて、複雑な気持ちで2人を応援していました
  

【Topic3】 4人の日本人ダンサーにリスペクト

日本のB-Boy/B-Girlがどちらも World Final に勝ち上がったのは初の快挙とのこと。Hiro10、MiMz、Nori、Yasminと4人の日本人がこの舞台で戦ってる姿は同じ日本人として誇らしかったし、四者四様、それぞれにとびっきりの個性があって学べることも多かったです。

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まずHiro10ですが、小さい頃からの友達でもある彼が、ブラジルで堂々とパフォーマンスしている姿を見てウルッときちゃって。世界トップレベルのパワームーブを持つB-Boyとしての期待と重圧を背負っていたと思いますが、それに応える圧巻のステージからエナジーをもらいました。
Yasminさんは足技のシーンが忘れられないです。相手からカンフーキック(の仕草)を喰らうんですけど、即座にカンフーキックでやり返して。あの瞬間ゾクゾクッと鳥肌が立ちました。
Noriさんで刺激を受けたのが、キャップトリック。頭に巻いていたバンダナが落ちるというハプニングがあったんですが、それを逆に利用して自分のムーブに取り入れていました。その機転の利き方がすごかったです。でも対戦相手のMennoが最後にそのバンダナを拾って自分のムーブに取り入れて……。あの瞬間はかなり悔しかったな。
MiMzさんはストリートのカルチャーを大切にしているイメージが強いB-Girl。パワームーブよりもすごく細かい動きでひとつひとつに意味があってストーリーが出来上がっているスタイラーの人で、今回も色々と参考になるパフォーマンスばかりでした。
みなさんに改めてブレイキンの真髄を教えてもらえた気がします。本当にお疲れ様でした!
   

【Topic4】 Red Bull BC Oneで学んだこと!

こんなにも素晴らしい大会を間近(最前列)で見たら、価値観が変わらないわけがありません。最近はブレイキンを趣味として楽しむことが多かったんですが、自分もまた始めたくなりましたね。
 

 

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モチベーションがさらにUPしたことだけでなく、メンタル面での成長も大きいです。というのも、日本人って内気というか人の目を気にしすぎる部分があると思うんです。世界のさまざまな国から来ているダンサーと触れ合って感じたのは、みんなオープンで思いっきり自己表現をしているということ。もっと曝け出して表現してもいいんだなって強く感じています。
MAZZELとして活動する中で自分の強みはこういったストリートカルチャー発のダンス経験があること。今回の旅での経験を活かし、グループでの活動でアウトプットしていきたいです

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いざ、2025年の東京大会へ!

この発表には本当にビックリでした。まさか次が東京だなんて。しかも、日本の国技でもある大相撲の聖地、両国国技館での開催ってところも上がります。
2004年からスタートしたRed Bull BC Oneですが、ブラジル大会にはBC Oneの歴史の方が長いB-Boy/B-Girlも参加していました。来年もまた新しいブレイカーがシーンに登場するだろうし、そこにMennoのような王者たちが大きな壁として立ちはだかる、想像しただけで興奮します。
すでにチケット情報などの詳細が発表されてるので、気になる方はこちらをチェックしてみてください
 

 

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見逃し配信で大会をもう一度チェック!

今レポートされても、大会が終わってるから意味ないじゃん! と思ったそこのアナタに朗報です。Red Bull BC One World Finaの模様がアップされています。この記事で大会の魅力について色々と語らせてもらいましたが、それはほんのごく一部。他にも素晴らしい名場面が随所に存在するので、年末年始のお休みにじっくり楽しんでください
Red Bull BC One World Finalの全内容が無料で楽しめる見逃し配信はこちらから!