Luke trifft Jamie mit seinem Sand Blaster
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Gaming

『ストリートファイター6』:Fighting Ground テストプレイ感想

人気格闘ゲームシリーズ最新作の “対戦モード” のテストプレイの印象をまとめた。
Written by Matthias Regge (@PrinnyTonic)
読み終わるまで:10分公開日:
2022年6月、『ストリートファイター6』の最新情報が解禁され、新たに追加されるシングルプレイヤーモード【World Tour】やメインの対戦モード【Fighting Grounds】の一部をトレーラーで確認することができた。
その後、私たちはカプコンのオフィスで【Fighting Grounds】を実際にプレイする機会に恵まれた。テストプレイから得た特徴や感想などを紹介する。
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テストプレイの内容

カプコンのオフィスで私たちがプレイできたバージョンは、Summer Game Fest 2022で公開されたバージョンと同じだったため、対戦モードの【Fighting Grounds】を問題なく楽しむことができた。ステージは2種類、キャラクターはリュウ春麗ジェイミールークの4人が用意されていた。
私たちは『ストリートファイター6』の新システムキャラクター新機能などに慣れながら楽しく対戦することができたが、もちろん、本記事では、そのインプレッションを余すところなく伝えていくつもりだ。
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ビジュアル&サウンド

『ストリートファイター6』で最初に気付くのは力強いプレゼンテーションだ。ゲーム内のあらゆる部分から、サウンドとビジュアルが非常にハイレベルなことが理解できる。BGMからキャラクターまで、『ストリートファイター6』は私たちの目と耳を楽しませてくれる作品だ。
このようなプレゼンテーションからは、開発チームのビジョンと『ストリートファイター6』の魂が伝わってくる。他の格闘ゲーム(および前作『ストリートファイターV』)は、どちらかというと熱が感じられないクールでクリーンなイメージだったが、『ストリートファイター6』は1秒ごとにプレイヤーを色彩サウンド個性で熱く盛り上げてくれる。
これは往年のファンには嬉しい方向性だろう。なぜなら、シリーズ初期作は個性の強さで知られていたからだ。『ストリートファイター6』は今のところ、『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』に最も近い印象だ。『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』もヒップホップを採用していた。
演出は派手だが対戦の邪魔にはならない
演出は派手だが対戦の邪魔にはならない
『ストリートファイターV』がシリアスなeスポーツ仕様だったため、『ストリートファイター6』のディテールを追求しているビジュアルは非常に新鮮な印象を与える。派手なグラフィティ風エフェクトがプレイ中の邪魔になるのではないかと心配していたが、実際にプレイしてみると画面上のアクションを追い続けるのは非常に簡単だ。
『ストリートファイター6』はプレイヤーが正しい判断をより簡単に下せるようにビジュアル面が工夫してある。オーディオとビジュアルのフィードバックが非常に明瞭で分かりやすく、ヒットとブロックには豊かなサウンドエフェクトが用意されている。
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ゲームプレイ

『ストリートファイター』シリーズのベテランプレイヤーなら、『ストリートファイター6』は最初から快適に感じるはずだ。『ストリートファイターV』からの特にポジティブな変化は、通常技のリーチが大幅に延びたところだろう。
『ストリートファイターV』では、多くのキャラクターがパンチとキックのリーチの短さに苦しんでいる。『ストリートファイターV』より前の作品でニュートラルでのコントロール性能に優れているツールを備えていたが、『ストリートファイターV』でそれを削除されたキャラクターは特に苦しんでいる。
新キャラクターのジェイミー
新キャラクターのジェイミー
『ストリートファイター6』は、全体的にはまた差し合い(足払い合戦)に注意しなければならなくなった印象だ。また、現バージョンは差し返しが非常に有効になっている印象で、相手がスカしたしゃがみ中キックに反撃を入れることもできた。牽制のカウンターも問題なく、しゃがみ強パンチでキックを差し返すこともできた。
『ストリートファイターV』では、ニュートラルで近距離になりがちだったが、『ストリートファイター6』では距離を取るようになっている。たとえば、投げを投げ抜けで上手く防いだ場合、両プレイヤーは両画面端に近い位置に離れることになる。また、地上・空中のどちらでも相撃ちになればかなりの距離が取られる。遠距離に強いキャラクターが優位に立てる仕様と言えるが、『ストリートファイターV』ではこのような距離感はあまり楽しめていなかった。
飛び道具の発生が早くなった
飛び道具の発生が早くなった
遠距離の話題になったついでだが、『ストリートファイター6』では飛び道具も大きな役割を担っている。現時点で使用できる4キャラクターのうち3キャラクターが飛び道具を備えており、それぞれに独自の発生フレームが用意されている。
4分の3が飛び道具を備えていることから、今回のテストプレイではニュートラルで波動拳、気功拳、サンドサンドブラストが数多く飛び交ったが、新システムの《ドライブパリィ》を使用すれば、飛び道具を完全に回避できる仕様になっているのは好印象だった。
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《ドライブ》システムがゲームプランの中核

では、《ドライブ》システムについて話していこう。その中で私たちが一番興味を持ったのが、《ドライブパリィ》と、序盤におけるその有用性だった。
私たちはすぐ2つのことに気付いた。ひとつは、パリィは万能ではないということだ。パリィは、反撃不可能な攻撃に反撃を加えられる手段というよりは、ドライブゲージを回復させる手段という位置づけだ。もうひとつは、パリィをするかどうかは慎重に判断しなければならないということだ。というのも、パリィを発動させると、反撃されてしまうフレームが生じるからだ。また、パリィから派生できる《ドライブラッシュ》もリスクが高い。
基本的に、《ドライブ》システムを活用することで対戦スピードが高まるので、観戦は非常に面白い。《ドライブ》システムはそれぞれがユニークな形で攻守に影響を与える。
パリィをパーフェクトに決めれば大きなアドバンテージが得られる
パリィをパーフェクトに決めれば大きなアドバンテージが得られる
対戦中はプレイヤーの判断が非常に重要になる。《ドライブ》システムが使えない状況に陥ってしまうと大きなハンデを背負うようになっているからだ。このため、プレイヤーは攻撃のブロックを躊躇することになる。ブロックするたびに《ドライブゲージ》が減るようになっているからだ。
また、《ドライブゲージ》を使い過ぎると枯渇状態になるが、この状態も非常に厄介だ。《ドライブパリィ》と《オーバードライブ》が使えなくなると、相手の飛び道具が急に厄介になる。必殺技のブロックが《ドライブゲージ》ではなく、自分の《体力ゲージ》にダメージとして蓄積されるようになるので、プレイヤーの恐怖心が煽られる。
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操作タイプ

『ストリートファイター6』のテストプレイでは、ほぼすべての時間でクラシックタイプを使用したが、モダンタイプも多少試してみた。
モダンタイプは、初心者プレイヤーがより簡単に技を入力できるためのものだ。通常のパンチ3種類・キック3種類が弱・中・強攻撃の3種類にまとめられており、《ドライブパリィ》と《ドライブインパクト》に個別のボタンが割り当てられている。また、必殺技も個別のボタンと方向キーを組み合わせるだけで出せるようになっている。
モダンタイプでプレイしてみると、すぐにこのタイプがクラシックタイプを熟知しているプレイヤーには大きな足かせになることが理解できた。通常技が半分以上使えなくなる上に、必殺技ボタンで特定の強化技を出せないことも判明した。
それでも、この操作タイプは、初心者が色々と試しながらこのゲームの中心に位置すること、つまり “判断がすべて” をより早く学ぶには非常に有用なことが理解できた。操作方法について考えなくなれば、格闘ゲームは面白くなっていく。
しかし、このシンプルな操作方法は格闘ゲームシーンでこれまで見なかった斬新なものではない。たとえばアニメファイター系の『BLAZBLUE』『GUILTY GEAR』シリーズは、すでにスタイリッシュモードという名前で簡略化された操作方法をすでに取り入れている。
さて、必殺技を簡単に出せることでゲームの魅力が失われてしまう可能性について憂慮しているプレイヤーたちを安心させておこう。『ストリートファイター6』の必殺技ボタンは非常にクレバーだ。
たとえば、昇龍拳は必殺技ボタンと一緒に方向キーを前方向へ入力する必要がある。つまり、プレイヤーはガードを解除しなければ昇龍拳を出せないため、相手に反撃のチャンスを与えることになる。また、春麗の気功拳のような溜め系の必殺技も特定時間方向キーを押さなければ発動できない。入力が簡単でも、ダッシュして前にプレッシャーをかけながら必殺技を出すようなプレイはできないのだ。
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開発チームの拘り

私たちが一番驚いたのは、『ストリートファイター6』の現バージョンにおける細部への拘りだった。スタイリッシュなメニュー画面からキャラクターの対戦時の表情の変化のようなちょっとしたギミックまで、随所で開発チームのモチベーションが確認できた。
おかげで、今回のテストプレイには4キャラクターしか用意されていなかったが、それでも何時間もプレイを楽しむことができた。しかも、それでもこのゲームのほんの一部しか理解できていない印象だ。製品版には《Fighting Grounds》の他に、オンラインモードとシングルプレイヤーモードの《World Tour》が含まれる予定になっている。
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まとめ

格闘ゲームをすでに熟知しているプレイヤーなら、『ストリートファイター6』に関する疑問をいくつか持っているはずだ。私たちもそうだった。そこで、今回のテストプレイではできる限り色々なことを試してみた。もちろん、以下に紹介しているインプレッションは、あくまで現行バージョンから得たものであり、今後変わる可能性がある。
  • 飛び道具の復活:飛び道具の発生フレームが短くなり、ニュートラル時での有用度が高まった。
  • パリィは覚悟が必要:《ドライブパリィ》であらゆる攻撃を回避したくなっても、アニメーションのフレームで反撃を受ける隙が生まれてしまうからだ。また、《ドライブラッシュ》でパリィをキャンセルする判断を下しても、反撃を受けるリスクは残り、《ドライブゲージ》を無駄にしてしまう。
  • 《ドライブゲージ》の削りダメージは命取り:ガードをプレイスタイルの中心に据えているプレイヤーは、すぐにリソースが枯渇してしまうだろう。
  • 枯渇状態は非常に厄介:《ドライブゲージ》が不足して枯渇状態になれば、様々な局面で不利になる。動きが遅くなり、システムを活用できなくなるからだ。枯渇状態になってしまうと、飛び道具への対応が特に不利になる印象だ。
  • スーパーアーツは重要なツール:スーパーアーツのダメージは制限されるときがあるが、その代わりにニュートラルでの選択肢を増やしてくれる。たとえば、春麗のレベル2のスーパーアーツは、飛び道具に反撃して空中コンボに繋げることができる。
  • スーパーアーツはミスするとゲージが溜まらない:昇龍拳を連発してゲージを溜める時代は終わった。ブロック時か攻撃ヒット時のみ溜まるようになっている。
  • 必殺技のショートカットが存在:たとえば、昇龍拳は↘️⬇️↘️+👊でも発動できる。
  • 画面端での自動めくりはなし:対戦相手を画面端に追い詰めたあと、ジャンプ攻撃を仕掛けても裏に抜けない。対戦相手には正面からのみ攻撃を仕掛けることができる。
  • オーディオとビジュアルのフィードバックが優秀:そのため、ヒット確認が簡単にできる。
  • モダンタイプのトレードオフは優秀:ボタン1個で必殺技が出せるが、そのアドバンテージは相殺されており、たとえば、昇龍拳は方向キーを前方向(斜め下前はカウントされない)に押さなければならない。また、溜め系の必殺技はきちんと溜める必要があり、春麗の気功拳は後方向とボタンを組み合わせる必要がある。方向ボタンを押す時間が短ければ発動されない。
  • ニュートラルでの差し返しは非常に重要:『ストリートファイターV』よりも簡単になっている。
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