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Capcomの大人気格闘ゲームシリーズ最新作のトーナメントシーンは、これまでのシリーズ作品でトップランカーだったプレイヤーたちが引き続き上位を占めているが、ベテラン勢を脅かすニューカマーたちも続々と登場している。eSportsシーンでは似たような顔ぶれが上位を占めることが少なくないが、賞金額が増えている今、たったひとつのトーナメントがランキングを大きく変動させることも多く、『ストリートファイターV』も例外ではない。
2016年の『ストリートファイターV』のトーナメントシーンは、多くのプレイヤーが、賞金総額36万ドル(約5,000万円)が用意されていたCapcom Cup出場権獲得を目指してCapcom Pro Tourでしのぎを削り合った。よって、このシーズンフィナーレを制したプレイヤーが今回のランクの上位に入っているのはある意味当然と言えるのだが、2017年春以降に開催された招待制トーナメントのELEAGUE InvitationalとEVO 2017がランキングに変化を加えており、数人のプレイヤーが初ランクインを果たしている。というわけで、esportsearnings.com調べによる『ストリートファイターV』獲得賞金総額ランキング2017年7月版を紹介しよう!
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10:ハイタニ(33,200.31ドル / 約368万5,000円)
ハイタニはウメハラと並んで日本の格ゲー五神のひとりと称されるトッププレイヤーのひとりだが、『ストリートファイターIV』時代は、「偶然」と評価されることもあるEVO 2013の5位以外、国際舞台では目立った活躍をしていなかった。しかし、2015年と2016年は、表彰台に上った数こそ少ないものの、ほとんど全てのメジャートーナメントで上位に残り、その活躍が長者番付上位に繋がっている。前回は7位だったが、今回は出場数が少ないこともあり、10位に下がった。
02
9:かずのこ(34,625.00ドル / 約384万3,000円)
かずのこは『Guilty Gear』と『ウルIV』で素晴らしい結果を残してきたプレイヤーだ。特に『ウルIV』ではCapcom Cup 2015で優勝し、賞金12万ドル(約1,500万円 / 当時)を獲得。ウメハラ戦も見事な戦いぶりを見せた。そして『ストリートファイターV』へ移行してからも十分な結果を残しており、Capcom Cup 2016で3位に入った他、EVO 2017でも3位に入り、9,625ドル(約106万8,000円)を獲得した。
03
8:Zhou Jun “Xiao Hai” Zeng(47,664.75ドル / 約529万円)
Xiao Hai(小孩)は『ストリートファイターV』ではそこまで大きな結果を残せていない。2016年はSoCal RegionalsとBrooklyn Beatdownで優勝したため、Capcom Cup 2016の優勝候補のひとりと見なされていたが、この中国最強の『ストリートファイターV』プレイヤーはトップ8にも残れなかった。2017年も目立った活躍は5,000ドル(約55万5,000円)を獲得した招待制トーナメントのELEAGUE Invitationalだけで、あとは『King of Fighters XIV』でいくつかの好成績を残しているだけだ。
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7:Arman “Phenom” Hanjani(50,516.93ドル / 約560万7,000円)
驚くことに、Phenomの『ストリートファイターV』の獲得賞金総額の80%はたったひとつのトーナメントによるものだ。ELEAGUE Invitationalで2位に入ったPhenomは、4万ドル(約444万円)を獲得した。これは素晴らしい結果だ。ELEAGUE Invitationalは非常にタイトなトーナメントだったことを踏まえると、今回のリスト入りは相応しいと言えるだろう。ノルウェーが生み出した神童の今後の活躍に期待したい。
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6:ふ~ど(56,964.00ドル / 約632万3,000円)
ふ~どは、『ストリートファイターV』リリース直後に開催された一連のトーナメントで活躍し、レインボー・ミカが強キャラクターのひとりであることを証明してきた。2016年はDreamHack Summerで地元出身のPhenomに続く2位に入ると、EVO 2016でも2位に入って好調ぶりを見せつけ、Capcom Cup 2016でも5位に入った。また、2017年もELEAGUE Invitationalで3位に入り、20,000ドル(約222万円)を獲得している。
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5:Ricki Ortiz(63,294.77ドル /約702万5,000円)
長年に渡り格闘ゲームコミュニティで活躍してきたOrtizは、『Capcom vs. SNK 2』、『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』、『鉄拳』など、様々な格闘ゲームでその比類なき才能を示してきた。『ストリートファイターIV』ではルーファスと春麗をメインに据えており、Capcom Cup 2016では春麗で2位に入った。このトーナメントで60,000ドルを獲得したことが今回のランキング上位に繋がったが、2017年は大きな結果を残せていない。
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4:ときど(72,524.50ドル / 約805万円)
ときどは、『ストリートファイターV』のメジャートーナメントを1度制すると何が起きるのかを示す好例だ。前回のリストでは6位だったときどだが、EVO 2017で優勝して35,750ドル(約396万8,000円)を獲得した結果、一気に4位までランクアップした。ハイタニ、ウメハラと並んで日本の格ゲー五神に数えられるときどは、『ストリートファイターV』にも問題なく移行できており、『ストリートファイターIV』時代後期の好調をそのまま維持している。尚、豪鬼使いとして知られるときどは、『ストリートファイターV』リリース時には慣れ親しんでいた豪鬼が収録されていなかった関係からリュウを使用していたが、それでも見事な活躍を見せていた。
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3:Lee “Infiltration” Seon-woo(80,892.00ドル / 約897万9.000円)
Capcom Cup 2016まで、CEO 2016よりも優勝賞金が多かった『ストリートファイターV』のトーナメントは2つしかなかったが、Infiltrationはその両方で優勝した。そのFinal Round 19とEVO 2016で優勝したInfiltrationは、2016年最強プレイヤーの名を欲しいがままにし、彼の使うナッシュは無敵だとさえ思われていたが、肝心のCapcom Cup 2016は13位でフィニッシュした。2017年も大きな結果を残せていないため、前回よりひとつ順位を下げた。
09
2:Victor “Punk” Woodley(179,820.00ドル / 約1,996万円)
『ストリートファイターV』の “ライジング・ワイルド” が今回のランキングで初登場2位を記録した。Punkは2017年の『ストリートファイターV』シーンで圧倒的な強さを見せている。米国出身のPunkは、WCWF、DreamHack Austin、ELEAGUE Invitationalで優勝。ELEAGUE Invitationalでも優勝し15万ドル(約1,665万円)という大金を獲得した。EVO 2017も優勝していれば、パーフェクトな1年になったはずだったが、残念ながらPunk / かりん対策を練ってきたときど(豪鬼)の前に屈して2位に終わった。しかし、2017年7月末で19歳になったばかりの米国の神童にはまだ活躍するチャンスが数多く残されている。
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1:Du “Nuckle Du” Dang(276,072.23ドル / 3,064万4,000円)
Nuckle Duが今回のリストで首位に立っている理由はたったひとつ − Capcom Cup 2016優勝だ。米国出身のNuckle Duは格闘ゲーム史上最高額の賞金総額を誇っていたこのトーナメントをガイルとレインボー・ミカで圧倒し、優勝賞金23万ドル(約2,553万円)を獲得。これは「特技:ビデオゲーム」で得られる金額としては決して悪くないものだった。尚、Nuckle Duは2017年も活躍を続けており、Combo Breaker 2017とNorthern Fights National Fightsで優勝、EVO 2017でも5位に入った。
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