Tokyo Dive
© Keisuke Kato / Red Bull Content Pool
ウイングスーツ

東京のビル群めがけてダイブ|ムササビ男を世界最速インタビュー

新宿上空を時速200キロ以上で滑空!? 驚愕のチャレンジ『Tokyo Dive』を見事成功させたウイングスーツ・パイロットを独占取材!
Written by Red Bull Japan
読み終わるまで:6分公開日:
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本題に入る前に新宿上空飛行プロジェクト『Tokyo Dive』をもう一度ご覧いただこう👇

・チャレンジャーは【フレッド・フーゲン
Tokyo Dive

Tokyo Dive

© Suguru Saito / Red Bull Content Pool

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02

世界初・一発勝負の新宿フライト大成功!

♪空を自由に飛びたいな♪ そんな風に誰もが夢見るだろう。しかし、そんなことをパッと叶えてくれる便利道具なんて存在しないのも、皆さまご存知の通り。
ところが、まぁ、すごい人というのはいるもんで、なんと摩天楼がギッチリ並ぶ新宿の空を、ウイングスーツで飛び回るという奇想天外なチャレンジが5月17日の朝方に行われたわけだ!
Tokyo Dive

Tokyo Dive

© Jason Halayko : Red Bull Content Pool

Tokyo Dive

Tokyo Dive

© Keisuke Kato / Red Bull Content Pool

その模様を動画でチェックしていた人は度肝を抜かれたことだろう? SF映画でもないリアルな東京の上空の様子なんて、そうそう見れるもんじゃない。
Tokyo Dive

Tokyo Dive

© Keisuke Kato / Red Bull Content Pool

まさしく圧巻と言えるチャレンジを成功させたのはフレッド・フーゲンと彼の永遠の相棒でもあるヴィンセント
2人はソウル・フライヤーズというチームの仲間で長年一緒に空を飛んできたという鳥人たちである。
我々は新宿飛行という世界初のチャレンジを成功に終えたフレッド・フーゲンに突撃インタビューを敢行した!
一体なんだって『新宿の空を飛びたいな』となったのだろう?
「まず最初に、東京の空を飛んだらどうなるだろう? ということを思いついて、レッドブル•ジャパンのチームと色々と計画を考えていたんだよ。そこから何ヶ月も調査をしていたんだ。東京にはどういうロケーションがあるのか、空はどんな具合なんだろう? ってね。
せっかく東京の空を飛んで撮影をするんだったら、世界中の誰もが思うTOKYO! 的な街がいいだろ? オレたちにとって、東京の街と言えば高層ビルが何棟も並んでいるようなところなんだよ。それで出てきたロケーションが新宿だったんだ」
なるほど。たしかに海外の方々から見ると、いかにもTOKYO的な街の景観というのは、ネオンが夜光虫のように広がる、サイバーパンク感のある新宿などだろう。
「新宿は、ジャンパー視点で考えると、スキルを披露すると同時に、魅力的なムービーが撮影できるし、フライトも楽しい街だったから、本当にベストだったよ!」。
そんな風にジャンプ成功後のハイな気分で答えてくれたフレッド。
たしかに彼が言う通り、高層ビルを飛び抜けていくムービーは、さながら特撮映画のセットのような感じがして、昨今話題の映画、某シン・◯◯◯のシリーズが脳裏をよぎった。本人が話す通り、これだけ高層ビルが並ぶ街というのは、新宿が日本で随一だろう。
※ 蛇足かもしれないが、今回のチャレンジにあった内容について補足させてほしい。行われたのはウィングスーツスカイダイビングで、その名の通り、ウイングスーツという特殊なジャンプスーツを着用し、ムササビのようなスタイルで空を飛ぶ種目である。このスーツの使用はライセンスを持つ現役のスカイダイバーのみが許されるもので、フレッド・フーゲンは、これまでにも数々のウイングスーツプロジェクトを手掛けてきた経験を持つ。
今回、行われたのは『Tokyo Dive』というプロジェクト。2人はヘリコプターからジャンプし、新宿のビル群を超えてとあるビルの屋上に着地したという流れだ。このチャレンジは1回きりで、やり直したり練習したりできないということで、フレッドにとっては「相当なビッグチャレンジだった」ということだ。
03

夢を叶えられた! 生涯忘れられないフライト

飛行中は風の影響でビルの合間をすり抜けるシーンもあって、動画を見ているだけでもゾクゾクきてしまった。
これ、本人は一体どんな気分のだろう? やっぱり『ヤバイい!』とか思うものなんだろうか?
「そりゃ最高! 爽快! ヒューーー! って感じに決まってるだろ(笑)」とフレッド。さすがの鳥人である。そして次のように続けた。
Tokyo Dive

Tokyo Dive

© Kunihisa Kobayashi / Red Bull Content

約3分間のフライトは速度200キロ以上!
「ただ、飛行中は全集中して風の呼吸を読んでいるからね。感情的にならないっていうか、意外と冷静なんだよ。逆に言うと、そこまで楽しむ余裕がないって感じかな。なんせ時速で考えると、常に200キロ以上出ている状態だからね。顔に当たる風の衝撃もハンパなもんじゃないからさ」
バイク乗りならわかるだろうが、時速100キロを超えてくると、とてもじゃないが裸眼でなんていられない。フルフェイスヘルメットはマストである。
フレッド曰く、最高速度は時速300キロらしいが、今回は高層ビルが多いことも考慮して最大で230キロ程度に抑えたのだと言う。それでも冗談じゃないくらいの速度なんだが、その速度をもって全身で空気圧を受け止めるのは、「言葉で説明できないくらい、独特の感覚があって最高なんだよ! 飛んでいる最中は冷静でも、着地した瞬間に感情が大爆発するね」ということだった。
聞けば、フレッドの両親もまたスカイダイバーだったらしく、家族で行うスポーツとしてスカイダイビングがあったらしい。そんなファミリーがいるなんて、にわかには信じ難いが、今回のチャレンジを見るに、フレッドが空を飛ぶというのは遺伝というか、飛行という因果律で結ばれた自然なことなのかもしれない、というのは考えすぎだろうか。
フライト時間は約3分間。そのことをどの角度から聞いても、フレッドはとにかく最高の体験だったということを伝えてくれた。
Tokyo Dive

Tokyo Dive

© So Hasegawa / Red Bull Content Pool

「どのフライトも記憶に残っているけど、今回のはさらに特別なものだね。世界初なわけだから歴史的な偉業とも言えるんじゃないかな。東京という美しく大きな街の空を飛べたのは本当によかった。生涯忘れられない体験になったよ。夢を叶えられた喜びっていうのは変え難いものがあるね。今回のプロジェクトに関わってくれた全員に感謝している。みんなのお陰で成功させることができたんだ」
フレッドは最後にそうインタビューを結んだ。
大都会の空を飛ぶ、なんて空想じみたことを実現させたフレッドと今回のプロジェクト『Tokyo Dive』。彼が語る通り、奇想天外な無二のチャレンジとして歴史に刻まれることだろう。

おまけ映像!

(了)
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