Ryoyu Kobayashi of Japan seen in Akureyri, Iceland on April, 23, 2024.
© Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool
スキージャンプ

世界最強のスキージャンパー ベスト5

小林陵侑をはじめ、スキージャンプを飛型の美しさと飛距離の両面でネクストレベルへ導いてきた歴代最高のスキージャンパー5名をピックアップ!
Written by Ben Kissam
読み終わるまで:5分Published on
「兄がスキージャンプ競技を始めることにしました。いつも兄のあとを付いて回っていたので『僕もやってみたい』と言ったのです」と切り出すのは、スキージャンパーの小林陵侑だ。
「数日後、兄や父と一緒に初めて20mのジャンプ台に行きました。もちろん、当時の年齢ではすごく怖かったので、飛び出せませんでした」
3歳でのスキージャンプとの出会いをこのように語る小林は、今では27歳となり、歴代最高スキージャンパーのひとりに数えられている。
2023年オーストリア・ビショフスホーフェンで開催されたスキージャンプ週間での小林陵侑

2023年オーストリア・ビショフスホーフェンで開催されたスキージャンプ週間での小林陵侑

© Jason Halayko/Red Bull Content Pool

19世紀ノルウェーで発祥したスキージャンプは、ハイレベルな競技性とテクノロジーを誇るグローバルスポーツへと成長している。
スキージャンパーが目指すゴールは “急峻なジャンプ台から飛び出して、できるだけ遠くへ飛ぶ” だ。ジャンパーによっては踏み切り直前に時速60マイル(約96km/h)に達しており、世界記録は時速150マイル(約241km/h)を超える。尚、スキージャンプの平均飛距離は300フィート(91.44m)とされる。
では、小林以外にどのようなアスリートたちがスキージャンプ史に君臨しているのだろうか? 今回はレッドブルが選んだ歴代最高スキージャンパー5名(順不同)を紹介するとともに、彼らの存在がスキージャンプ史において傑出している点を説明していこう。
(スタッツはすべて2024年4月時点)
01

小林陵侑(日本)

  • オリンピックメダル獲得数:2個(金1・銀1)
  • ワールドカップ総合優勝回数:2回
  • ワールドカップ優勝回数:32勝
スキージャンプ世界最長記録(291m)を更新した小林陵侑

スキージャンプ世界最長記録(291m)を更新した小林陵侑

© Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool

小林陵侑は爆発力のあるダイナミックな踏み切りと唯一無二のスタイルを備えている日本人スキージャンパーだ。また、小林は空気力学的に非常に優れた空中姿勢を保てる能力も備えている。2022年北京の男子個人ノーマルヒル2本目で見せた326フィート(99.5m)のジャンプなど、彼の美しい踏み切りは世界トップレベルの大会でのパーフェクトスコアに繋がっている。
小林のこれまで最も目覚ましい実績としては、ジャンプ週間通算3勝2018-19シーズンのワールドカップ総合優勝が挙げられる。また、2024年4月にはスキージャンプ最長飛行距離(291m)を更新した
02

マッチ・ニッカネン(フィンランド)

  • オリンピックメダル獲得数:5個(金4・銀1)
  • ワールドカップ総合優勝回数:4回
  • ワールドカップ優勝回数:46勝
フィンランド出身のマッチ・ニッカネンを取り上げることなくして、スキージャンプの歴史は語れない。1985年に当時の世界最長記録となる飛距離191mをマークしたニッカネンはスムーズで流れるような飛行姿勢に加え、滞空時のバランスとコントロールを維持する能力で知られた。
ニッカネンは、自身のジャンプの秘訣はずんぐりした体型にあるとし、正しく踏み切ることができれば、身体が船のセイル(帆)のような働きをすると語っていた。
03

シモン・アマン(スイス)

  • オリンピックメダル獲得数:4個(金4)
  • ワールドカップ総合優勝回数:1回
  • ワールドカップ優勝回数:23勝
スイス出身のシモン・アマンは2013年FISスキージャンプ・ワールドカップでの飛距離775フィート(約236.22m)という驚異的な記録を含む目覚ましいキャリアを残したスキージャンパーだ。アマンのスタイルはその踏み切り時のコンパクトな姿勢空中姿勢の維持能力が特徴だ。また、彼は常に着地の精確さでも知られる。
ジャンプを学べる丘がある農場で育ったことを成功の理由のひとつに挙げているアマンは、プロ意識が本番での正確性とテクニックを向上させる助けになったと語っている。
04

カミル・ストッフ(ポーランド)

  • オリンピックメダル獲得数:4個(金3・銅1)
  • ワールドカップ総合優勝回数:2回
  • ワールドカップ優勝回数:39勝
ポーランド出身のカミル・ストッフは、本番での440フィート(約134m)超えジャンプ(練習ではさらに遠くまで飛べた)とパワフルな踏み切りで知られるスキージャンパーだ。また、ストッフは空中での調整能力にも長けており、姿勢を崩さずに着地することを得意としている。
ストッフは、人生にスリルを求める性格がモチベーションの維持に繋がっているとし、ビッグジャンプを完全にマスターできるまで何度も繰り返し練習すると語っている。
05

アダム・マリシュ(ポーランド)

  • オリンピックメダル獲得数:4個(銀3・銅1)
  • ワールドカップ総合優勝回数:4回
  • ワールドカップ優勝回数:39勝
2010年ドイツ・インスブルックでジャンプに挑むアダム・マリシュ

2010年ドイツ・インスブルックでジャンプに挑むアダム・マリシュ

© Mirja Geh/Red Bull Content Pool

ポーランド出身のアダム・マリシュは、スピードと爆発力を兼ね備えた踏み切りからスリムでコンパクトな滞空姿勢を取るユニークなスタイルで広く知られるスキージャンパーだ。また、彼は空中姿勢を微調整して安定性とコントロールを維持する技術にも長けている。
マリシュはオリンピック金メダルこそ一度も獲得できなかったが、2002年から2010年にかけて合計3個の銀メダルを獲得した。さらに、彼は200m超のジャンプ106回もマークしている(歴代最多記録)。
長年に渡りスキージャンプは数々の驚異的な才能によって彩られてきたが、今回紹介したスキージャンパー5名は “飛型の美しさ” “飛距離” でこのスポーツをネクストレベルへ引き上げた。それぞれがスキージャンプ史に不滅の足跡を残した存在であり、小林を含む現役組は今も歴史を塗り替えている。
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