内燃機関好きがクルマやバイクを手に入れたなら、まず気になるのはその速さ。限界のスピードはどれくらいか、そしてその他の乗り物と比べたらどれくらい速いか。
そんな永遠のテーマは古くから語り尽くされているものの、最高峰同士のぶつかり合いはなかなか実現していない。そんな不毛な論争に一旦の終止符を打ったのが2018年に公開された『Ultimate Race』なのである。
勝負のステージは誰もがわかりやすいゼロヨン。
400メートルのゴールラインを、誰が一番速く通過するかだ。バイクは量産モデルとして最速400km/hオーバーのカワサキ・ニンジャH2R。対するクルマ勢はレッドブルF1・RB8を筆頭に、テスラ・モデルS、アストンマーチン・ヴァンテージ、ロータス・エヴォーラGT410と錚々たる顔ぶれ。
このメンツだけに飽き足りず、さらにF16戦闘機やチャレンジャー・605プライベートジェットという異色のライバルを持ち出し、空前のアルティメットバトルを繰り広げたのだ。
ちなみにレッドブルF1・RB8は2012年に使用されていたモデル。「ルノー製V8エンジン」を搭載し世代的には古いものの、シリーズチャンピオンを獲得した栄光のマシンだ。唯一のバイクとなるカワサキ・ニンジャH2Rは26秒で400km/hに到達するものの、わずか400メートルの距離ではどこまで速度が引き出せるかは疑問でもある。
もちろん最高速度で言えばマッハ2.0を超えるF16が最速だが、ゼロヨンとなると最高速まで到達は難しいはず。離陸速度の300km/h近辺までいかに素早く到達し、さらに加速していくかが勝負の分かれ目と言えるだろう。
何が速かったかは映像を見てもらうとして、今回のバトルの優勝タイムは9秒443という記録。このタイムだけを見るとまだまだ異論を挟む余地がありそう。
というのも、現在のドラッグレースでは1000フィート(304メートル)で3秒623がワールドレコードとして記録されている。わずか3秒で500km/hオーバーというだけに、2018年の結果を塗り替えることもあり得る。
終止符を打つとは言ったものの、やはり技術が進化し続けている限り、最速の座をめぐる論争は尽きないのかもしれない。
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