F1
『Ultimate Race』:F1・MotoGP・WRC・ラリークロス・EVバンで究極のドラッグレース!
レッドブルのドライバーとライダーたちが究極のドラッグレースで最速を競う! 直線スピードが最も高いのはどのマシンなのか? 驚愕のレースを動画とテキストでチェック!
答えを出すのは簡単ではない。誰もが知っているように、4輪最速とされるのはF1だが、はたしてF1マシンはMotoGPバイクよりも速いのだろうか?
1,600cc直4ターボにハイブリッドシステムを組み合わせた最新鋭WRCカーのスピードも凄まじく、世界ラリークロス選手権(WorldRX)を戦うマシンは短距離のスプリントレース専用に設計されている。また、電気モーターが生む強大なパワーをダイレクトドライブで路面に伝えて爆発的な加速を得るフォード スーパーバン4.2も侮れない。
また、WorldRXチャンピオンのティミー・ハンセンは自チームのラリークロスマシン、プジョー・ハンセン 208を持ち込み、WRCの新鋭アドリアン・フルモーがフォード プーマ ハイブリッド ラリー1のコックピットに収まった。そして、ワイルドカードとしてル・マン24時間総合優勝の実績を持つロマン・デュマが自身をパイクスピーク・ヒルクライム2023優勝へ導いた驚速EV、フォード スーパーバン4.2に乗り込んだ。
人里離れた飛行場を舞台にした1/4マイル=400mドラッグレースで最速の直線スピードを見せるのはどのマシンなのだろう? その答えが『Ultimate Race』(究極のレース)で明らかにされる。
01
『Ultimate Race』をチェック!
計3ラウンドで行われたドラッグレースを制したのは誰なのか? 以下の動画で結果を確認しよう!
6分
Ultimate Race − 究極のドラッグレース −
02
参戦マシン
【F1】レッドブル・レーシング RB8
- 2012シーズン F1ドライバーズ&コンストラクターズチャンピオン
- 出走:20戦
- 優勝回数:7勝(セバスチャン・ベッテル 5勝 / マーク・ウェバー 2勝)
- エンジン:ルノー RS27 2.4ℓ 自然吸気V8
- 最大出力:約850馬力
- 重量:640kg
【MotoGP】レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング RC16
- 出走:119戦
- 優勝回数:5勝(ブラッド・ビンダー 2勝 / ミゲル・オリベイラ 3勝)
- エンジン排気量:1,000cc
- 最大出力:約270馬力
- 重量:160kg
【ラリークロス】プジョー 208 RX1e
- 世界ラリークロス選手権(WorldRX)出走回数:28戦
- 優勝回数:7勝
- エンジン:1,000cc ターボ
- 最大出力:500kW(約680馬力)
- 重量:1,300kg
- 0-100km/h加速:1.8秒
【WRC】Mスポーツ・フォード プーマ ハイブリッド ラリー1
- WRC出走回数:28戦
- ステージ優勝回数:7
- エンジン:1.6ℓ Ecoboostハイブリッドターボ+100kW電気モーター
- 最大出力:約500馬力
- 重量:1,260kg
【EVバン】フォード スーパーバン 4.2
- 出走歴:パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム / グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード・ヒルクライム
- エンジン:50kWhバッテリー駆動・STARD UHP 6相モーター×3基
- 最大出力:約2,000馬力(1,500 kW)
- 重量:1,680kg
03
参加ドライバー
リアム・ローソン
- スクーデリア・アルファタウリからFIA F1世界選手権参戦中
- 生年月日:2002年2月11日
- 国籍:ニュージーランド
- F1出走回数:2戦(2023シーズン 第15戦イタリアGP終了時点)
ダニ・ペドロサ
- レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング テストライダー
- 生年月日:1985年9月29日
- 国籍:スペイン
- MotoGP出走回数:220戦(2023シーズン 第13戦サンマリノGP終了時点)
- 優勝回数:31勝
ティミー・ハンセン
- 2019シーズン FIA世界ラリークロス選手権(WorldRX)チャンピオン
- 現在もWorldRX参戦中
- 生年月日:1992年5月12日
- 国籍:スペイン
- WorldRX出走回数:101戦(2023シーズン 第5戦ポルトガル終了時点)
- 優勝回数:31勝
アドリアン・フルモー
- Mスポーツ・フォードWRTからFIA世界ラリー選手権(WRC)参戦中
- 生年月日:1985年5月3日
- 国籍:フランス
- WRC出走回数:42戦(2023シーズン 第9戦ラリー・フィンランド終了時点)
- ステージ優勝回数:3
ロマン・デュマ
- 2016シーズン FIA世界耐久選手権(WEC)チャンピオン
- レーシングドライバー
- 生年月日:1977年12月14日
- 国籍:フランス
- ル・マン24時間レース総合優勝(2010年 / 2016年)
- WEC出走回数:48戦
- WEC優勝回数:5勝
マット・ジョーンズ
- MTBスロープスタイルライダー
- 生年月日:1994年8月13日
- 国籍:英国
- ニュージーランドで開催されるスロープスタイルコンペFarm Jam通算3勝
マット・ワトソン
- YouTuber
- 生年月日:1983年11月21日
- 国籍:英国
- YouTube自動車専門チャンネル最大級の登録者数を誇る『Carwow』のチーフコンテンツオフィサーを担当
04
“究極のレース” の勝者は?
短距離でダニ・ペドロサに勝てる者はいなかった。ペドロサは革新的なスチールフレームを備えたKTM RC16を2輪レース最高峰クラスで勝てるマシンに変貌させる開発にハードワークを注いできた。
最初の2ラウンドでペドロサに僅差で続いたのはリアム・ローソン駆るRB8だったが、真のショックが待っていたのは最終第3ラウンドだった。なんとEVスーパーバンが0.1秒差でF1マシンを下したのだ!
第1ラウンド
ペドロサがクリーンな発進を見せ、ジョーンズとワトソンが乗るWRCカーも絶好のスタートを決めてラリークロスマシンとF1に後塵を浴びせる。しかし、数メートルもしないうちにローソンが2番手に上がりKTMを追う。それでもペドロサのリードは揺るがなかった。
第2ラウンド
第2ラウンドでワトソンに代わってWRCカーのステアリングを握ると「どうやってニュートラルに入れたらいい?」と訊ねたジョーンズ。当然スタートは芳しくなく、興奮で我を忘れてハンドブレーキを作動させてしまい、全員からこの日一番の爆笑をもらった。
先頭ではペドロサが後続を大きく引き離してゴール。ローソンは2着となり、3着にはティミー・ハンセンが続いた。
第3ラウンド
ジョーンズがWRCカーから乗り換えたのは常識破りのEVカー、フォード スーパーバン 4.2だった。ペドロサが見事な3ラウンド全勝を飾る中、今回のレースに驚きをもたらしたパッケージは電気のみを動力とするこのフォード製EVバンだった。
RB8に乗るローソンが最高のスタートを決めたにもかかわらず、スーパーバンはまるでロケットのような加速を見せ、鼻の差でF1マシンを下してみせた。
最適なトラクションを得られるようにパワーを使いすぎないようにするのが最初は難しかった
ペドロサは、RC16はもっとパワーを発揮できたが、最大限のタイヤグリップを得られるようにスロットルを絞らなければならなかったと振り返った。スリップしやすい路面でも非常に早いスタートを切れたのはこれが理由だ。現役時代にMotoGPクラス通算31勝を記録した “小さな巨人” は次のような感想を残した。
「最適なトラクションを得られるようにパワーを使いすぎないようにするのが最初は難しかった」
▶︎RedBull.comでは世界から発信される記事を毎週更新中! トップページからチェック!
関連コンテンツ