Kyoka posing for the camera while working on the Spring episode of the Vivaldi Four Seasons dance series
© Mauro Puccini/Red Bull Content Pool
ダンス
大阪から世界へ:Red Bull Dancer Kyokaへインタビュー
Juste Debout 2016のヒップホップ部門優勝をきっかけに世界へ羽ばたいた若き日本人トップダンサーのインタビューを紹介!
Written by FraGue Moser-Kindler
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Kyokaは、大阪出身・23歳のダンサーだ。KyokaはパートナーのMAiKAと共にJuste Debout 2016のヒップホップカテゴリーのファイナルに進出し、前年優勝のJeemsとLil’Bladeのコンビを破って優勝した。2004年にダンスクルーRushballを結成した2人は10年以上に渡りダンスの世界で戦い続けている。
今回は大阪から世界へ羽ばたいた彼女をキャッチし、これまでのキャリアを振り返ってもらった。
ダンスに興味を持ったきっかけは?
6歳の頃、2人の兄が空手をやっていて、2人とも好成績を残していたんです。何回も優勝して沢山のトロフィーを獲得している2人に刺激を受けて、わたしも空手を始めたのですが、兄たちほど強くなれず、トロフィーの数も少なかったんです。それで嫌になって空手を諦めました。
そのあと、何か新しいことをやりたいと思っていた8歳の時に、実家の近くにダンススタジオがあるのを知ったんです。それでダンスを始めました。そのスタジオには、小学校1年生なのにすでに素晴らしいダンサーとして注目を集めていたMAiKAがいました。それで彼女のように踊りたいと思い、毎日練習を重ねました。
MAiKAと出会ってから13年が経ちましたが、今も2人で一緒に踊っています。子供の頃から知っていますし、姉妹みたいな関係ですね。彼女に出会っていなければ今のわたしはなかったですし、わたしにとってとても大切な人です。2004年にダンスクルーRushballを結成しました。
Kyoka during a photo shoot for the production of Spring from the Vivaldi Series
イタリア・ニンファ庭園にて© Mauro Puccini/Red Bull Content Pool
あなたの先生、インスピレーションになった人物は誰ですか?
最初はダンススタジオの先生に習いました。そのあとは、WILD CHERRYさんD’OAMの方々から教わりました。
一番影響を受けたのは、パートナーのMAiKA、あとはIbukiKazaneですね。その他にも沢山のダンサーから影響を受けていますが、一番身近に感じていて、尊敬しているのはこの3人です。
日本のダンスシーンの印象は?
日本のダンスシーンは年々大きくなっていると思います。キッズシーンは特にですね。日本のキッズシーンは世界最大規模だと思います。
ダンスシーンは日本各地に存在します。助け合う時もあれば、競い合う時もあります。日本らしいと言いますか、ライバル心を持っている人よりも互助心を持っている人の方が多いと思います。
Dancer Kyoka and choreographer Yaman in italy during the production of Spring.
Kyoka & Yaman© Mauro Puccini/Red Bull Content Pool
あなたのダンスについて教えてください。
メインはヒップホップジャズソウルです。ソウルが一番楽しいですね。私のスタイルはオールドスクールなヒップホップをベースに女性らしい柔らかさとパワフルでダイナミックな動きを組み合わせたものです。
ダンサーになる前は、家族以外の人とコミュニケーションを取るのが苦手でしたが、ダンスを通じてコミュニケーション能力を高めることができましたし、オープンな性格になれました。ダンスが今のわたしを作ってくれました
ルーティンとフリースタイルのどちらが好みですか?
昔はルーティンの練習をしていましたが、ルーティンを意識しすぎてダンスを楽しんでいない自分に気付きました。ですので、最近はフリースタイルに取り組んで、自分の違った魅力を引き出そうとしています。とても楽しいですね。
キャリアハイライトは? 今後の目標を教えてください。
Juste Debout 2016優勝が自信を大きく高めてくれました。あのイベントのあと、海外に出るチャンスが増えました。わたしたちがJuste Deboutのヒップホップカテゴリー日本人初優勝を記録したあと、予選に参加する日本人ダンサーの数が増えています。自分たちの活躍が、日本人ダンサーが海外に挑戦するきっかけになったと思いたいですね。
ですが、Juste Deboutはわたしの人生の一部でしかないですし、ダンスバトルがわたしの全てではないとも思っています。
Red Bull Danceから声をかけてもらったことには本当に感謝しています。プレッシャーも感じていますが、前向きに捉えています。このチャンスを活かして、自分のキャリアをさらに羽ばたかせたいですね。

Neguinとのコラボレーションの感想は?

Juste Deboutでのスペシャルセッションは素晴らしい経験になりました。彼のことを良く知らなかったので本番前は緊張しましたが、彼がリードしてサポートしてくれましたし、上手く組み立てられたと思います。
KyokaとNeguinがパリ・モンマルトルで踊った映像をチェック!
2分Neguin and Kyoka dance at MontmartreNeguin and Kyoka are dancing in the rain in the streets of Montmartre, Paris.
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ダンス以外に興味があることは?

音楽、写真、デザイン、パズルが好きです。
あなたのような活躍を夢見ているダンサーにアドバイスをお願いします。
海外に進出している日本人ダンサーの数はまだ少ないので、どんどん外に出て、世界の様々なシーンを体験してもらいたいですね。画面ではなく自分の体を通じて違いを知るのは素晴らしい体験ですから。
ですので、わたしからのアドバイスは「チャンスがあれば海外に出てみましょう!」ですね。
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