ランニング
女子トップクライマーとプロギング発案者が自然の中を走ることで得られる地球との繋がりについて語ってくれた。
【Wings for Life World Run 2022】が開催される5月8日まで、様々なゲストを迎えて様々なテーマについて語るポッドキャスト【Why I Run】（英語音声）が毎週公開されている。
エピソード8は、ロッククライマーのサーシャ・ディジュリアンがランニングを通じてアウトドアと繋がることは自身の健康だけではなく地球にもプラスであることを熱弁している。
ディジュリアンは「私が走るのは気分が良くなるからです。頭をクリアにして、メンタルストレスを管理できます。また、ランニングを通じて周辺環境と繋がることで、自分たちが活きている土地への愛情と保護意識が芽生えます」と語っている。
エピソード8のもうひとりのゲスト、プロギングの発案者として知られるエリック・アルストロムは長年自然の中を走っており、トレイルランイベントやアドベンチャーレースを20年以上主催している。彼のランニング愛は非常に深い。
アルストロムは「私にとって、ランニングとは自然の中へ飛び出すことです。私たちは身体を動かすために生まれてくるのです！ 座るために生まれてくるのではありません。人生は歩くには短すぎます。今すぐ走りましょう！」と語っている。
ランニングとは自然の中へ飛び出すことです。私たちは身体を動かすために生まれてくるのです！
そして、彼にとって地球環境を守りたいという情熱よりも大きなものが、彼が発案した活動、"プロギング" だろう。
プロギングはスウェーデン語のゴミ拾い（プロッガ）とジョギングを組み合わせた造語だが、今や世界中に知られている。これはその名の通り、走りながらゴミを拾うことを指す。
このアイディアは、美しい国として知られてきたスウェーデンの都市部だけではなく森林部でも廃棄ゴミが増加傾向にあることにアルストロムが気付いたことで生まれた。そして、ランニング中にゴミを拾うようになったアルストロムがグループランでこのアイディアをシェアしたとき、彼はゲーム感覚で楽しめる可能性に気が付いた。
「グループランの参加者たちの目が輝いたことに気付きました。宝探しのようなものになっていったのです。アドレナリンが分泌されるようになり、ゴミを求めてレースをするようになりました！ 走り終わったあとの満足度も高いですしね！」とアルストロムはその中毒性について語っている。
現在、プロギングは日本を含む世界100カ国以上で行われており、王族や政治家、学生までのあらゆる人たちが参加している。フィットネスとサステナビリティを組み合わせたこのムーブメントは急成長中だ。
誰もが新鮮な空気と水源を得て、野生動物が生きている姿を見たいはずです
アルストロムは、手つかずの自然、都市部の緑地を問わず、自然の中を走る人が増えれば、世の中に変化を起こしたい人が増えると信じており、「知ることで守りたいという気持ちが生まれ、守りたい気持ちが生まれれば、変化が起きます」と語っている。
ディジュリアンも同意する。「人間は自然に触れるために存在していると思います。誰もが外へ出て、自由な感覚を得たいはずです。自然と触れ合うことは、この惑星に生きるすべての人たちの中心に位置していると私は思います」と語るトップクライマーは、女子世界初完登をすでに30以上記録している。
また、ディジュリアンは「自然と触れ合う人が増えれば、自然を大切にする人が増えると思います。自然は今も成長し、広がろうとしています。私たちはその自然を守り、その活動を助ける必要があります。誰もが新鮮な空気と水源を得て、野生動物が生きている姿を見たいはずです」と続けている。
2022年5月8日、ディジュリアンとアルストロムは【Wings for Life World Run 2022】の【Why I Run】チームのメンバーとして、走れない人たちのために走る予定だ。彼らと一緒に走りたい人はこちらから参加できる。もちろん、プロギングもウェルカムだ！
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