ランニング
青学駅伝 原監督を直撃! ぶっちゃけ、ワーランをどう思いますか?
追いかけっこ × チャリティ?《ウィングス・フォー・ライフ・ワールドラン》が今年も開催決定。陸上競技のトップ集団、青学駅伝チームを率いる原晋監督は、このユニークな取り組みをどう見ているのか。
原 晋(はら・すすむ)
- profile - 青山学院大学陸上競技部 長距離ブロック監督。中京大学卒業後、中国電力で競技を続けたのち現役を引退。2004年に青学の監督に就任し、チームを箱根駅伝優勝へと導く。競技力向上とランニング文化の発信の両面で活動している。
01
原さん、Wings for Life World Runって知ってますか?
年に一度、5月に開催される通称ワーラン(詳しくはこちら)。世界同時スタートの、追いかけっこ。しかも参加費はすべて脊髄損傷の治療研究への寄付に使われる。そんなちょっとユニークで意味のあるチャリティイベントは、プロから見るとどんな印象なのだろう?
「いいですよね、こういうイベントは。目的がタイムや順位だけじゃない。“楽しいから走る”とか、“誰かのために走る”とか。理由はなんでもいい。こういう不特定多数が参加できるイベントがあることで、陸上に関わる人の幅が広がるのは嬉しいことです」
トップを目指す競技の世界。その外側の環境を盛り上げる大切さを監督は実感している。
「やっぱりつらい競争だと、なかなか走る気にならないじゃないですか。普段走らない人が、ちょっとやってみようかな! と思えるきっかけになる。すごく価値のある取り組みだと思います」
競技人口を増やすというより、関わる人を増やす。その入口になる理想的なイベントだと語ってくれた。
「陸上に携わってきた人たちが積極的に参加することでも、良い影響があると思います。多くの人に、プロや有名ランナーの走りを間近で見てもらう機会をつくる。それが、これから応援してくれる新規ファン層の拡大にもつながると思うんですよね」
02
これが通称“ワーラン”の最大の魅力
ワーランの醍醐味は、キャッチャーカー。スタート30分後、後ろからバーチャルの追跡車が走り出す。そして、追いつかれた瞬間にレース終了。つまりゴールは人それぞれなのだ!
「追いかけられるっていう設定があるだけで、かなり面白くなりますよね。あと何分で追いつかれます、っていうのが分かると、自然とペースを上げたり、もう少し頑張ろうと思ったりすると思うので」
ただのランニングが、ゲームに変わる。さらに、楽しみながら走れて、それがそのままチャリティにつながる。
「日本だと、チャリティに関心はあっても参加のきっかけがない人も多いと思うんです。こういうイベントはその一歩目になりますよね。専用アプリから参加できるので、どこにいても走れるっていうのもいい」
ゴールデンウィークの旅行先で走ることもできるし、場所に縛られないのは、かなりハードルが下がる。
ちなみに、ファンランナーだけじゃなく、シリアスランナーも楽しめるのがワーランの魅力。2022年大会では、全世界の最高記録を日本人が達成。今年のレースではどんなドラマが見られるのか期待したい。
そして、話は少し未来へ。
「バーチャルのキャッチャーカーと言えば、最近の陸上界ではロボットランというのは大きなトピックなんです。スポーツメーカーから、トレーニング用の伴走ロボットが開発されたりしています。今後、人の動きをAIに学習させて、ロボットが走るようなことも考えられる。そういう広がりも含めて面白いコンセプトだと思います」
03
監督、早く走るためのアドバイスください
せっかくなのでプロを指導する監督に聞きたいのは、走るコツ。何か簡単に実践できるものはないでしょうか!
「それはもう、いくらでもあります(笑)。初歩的なことをいくつか。まずは前日。しっかり休養を取ること。気合が入りすぎて意外とこれができない人が多い。当たり前ですが、お酒も控えた方がいいですね」
確かにシンプル。特別な裏ワザはない。でも、こういう基本を大事にできるかで、実は差が出るのだろう。当日の準備についても教えてくれた。
「必ず、スタート前は動的ストレッチですね。伸ばすのではなく動かして、走る前に体を起こす。しっかり体をあたためておくことが大事です。そして、走った後は、伸ばすストレッチ。ハードに走った時は、アイシングなどのケアも重要です。準備とケア、そこまで含めてパフォーマンスなので」
さらに、忘れてはいけないのは水分補給。そしてエナジーの補給だ。ここでは青学駅伝のリアルな現場の話も出てきた。
「青学の選手も、レッドブルを取り入れることがあります。ウォーミングアップの1時間前くらいがちょうどいいですね。合宿などでは、それぞれ自分で持ってきて、練習前に飲む選手もいますよ。ここ一番の練習の前にスイッチを入れる、というイメージですね」
もちろん個人差はあるが、重要なタイミングで使うという考え方は共通しているそうだ。
04
えっ、嘘でしょ!? 青学駅伝も参加!
今年は青学チームも参戦するという噂を聞きました!
「はい。タイミングが合う選手がチャレンジすることはあると思います」
あのトップランナーも、初心者も、同じルールで走る。世界中のいろんな場所で、同じ時間にスタートする。参加者しか味わえない一体感は、とても貴重な体験で、きっと忘れられない思い出になるはず!
「駅伝とかマラソンというのは古典的なスポーツですよね。地味な競技イメージをどう革新的に華やかに変えていくかが、これからの課題です。そういう意味でもヒントになるイベントかもしれません」
走る理由は人それぞれ。でもその一歩が、誰かの未来につながる。ワーランは、そんなユニークな体験を誰もが味わえるイベントだ。
05
応募方法はこちら
毎年約10万人以上が参加する世界最大のチャリティランイベントが2026年も開催決定。
プロ・アマチュア・初心者・車椅子ユーザー、世界中の参加者全員が一斉にスタート。後方から迫り来るゴールライン。あなたはどこまで走りきれる?
✅気になる詳細やエントリー方法は《こちらのページ》でチェック!