誰にでも、ひとりまたは複数のアスリートが氷のハーフチューブを高速で下っていく様子を見て感動を覚えた記憶があるはずだ。硬い氷からわずか数センチ浮いた状態で、そのアスリートたちは時速100km超でコースを走行していく。
ボブスレー、リュージュ、スケルトンの間には斜面に用意されたスロープで開催されるということの他にも多くの共通点が存在する。イタリア出身のヴァレンティーナ・マルガリオがボブスレーとスケルトンの両方で成功を収めているのがその証拠だ。高速滑走はもちろん、タイトなコーナーと大量のアドレリンも共通点だ。
しかし、この3競技には異なる点も存在する。ボブスレーについては、こちらの記事で詳しく見てみたが、ここから先はボブスレー、リュージュ、スケルトンの違いを見ていこう。
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ボブスレー:氷上のF1
時速150kmを超えるスピードと研ぎ澄まされたコーナーが特徴だが、マックス・フェルスタッペンが一度もトライしたことがないスポーツ、それがボブスレーだ。
スイス生まれのこのチームスポーツは、2人または4人でチームを組むのが一般的だが、最近はひとり用のモノボブも存在する。ボブスレーは、ボブスレーと呼ばれる操舵可能なソリに乗り込み、曲がりくねった氷のコースをできる限り速いスピードで下っていく。
スタートはさながら短距離走で、チームメンバー全員でボブスレーを押しながらダッシュしてからボブスレーに乗り込むため、タイムロスを最小限に抑えるための高いシンクロ率が必要になる。ボブスレーに乗り込んだあとは、先頭のドライバーがコースの中心線を通るように操舵していき、フィニッシュラインを越えたあと、最後尾のブレーキマンがブレーキングでボブスレーを停止させる。
ボブスレーはチームワークと技術革新を組み合わせた、パワー、空力、精度がものをいうスポーツだ。
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リュージュ:仰向けの高速ソリ
ボブスレーと異なり、リュージュの選手は足を前にしてあお向けに寝そべる姿勢で競技を行う。リュージュに座った姿勢からスタートし、腕の力だけで加速していく。
リュージュは非常に軽量のため体重移動だけで操舵し、肩と脚を押しつけることで、コーナーの進入角度・脱出角度をコントロールしていく。一般的なレース速度は時速120km〜145kmにもなり、さらには安全装置も最低限のため、感覚に頼る操舵は高精度でミスのないクオリティが求められる。
03
スケルトン:うつ伏せの高速ソリ
最後に紹介するのがスケルトンだ。この競技はひとり用で、頭を前にしてうつ伏せでスケルトンに乗り込む。スケルトンではスタンディングスタートが非常に重要だ。選手はダッシュしてからスケルトンに乗り込み、そのあとはタイムロスに繋がらないように細心の注意を払いながら操舵していく。
リュージュと同じで、走行中は自重のコントロールだけで操舵する。選手たちは氷に触れて軌道を変更することや、膝や肩で圧をかけていくことが認められている。スピードを落とすときは、足を氷に押しつけてブレーキ代わりにしている。
このスポーツも最高時速は130kmを超える。さらにスリリングなことに、スケルトンの全長は80〜120cmしかないため、足と顔は氷面スレスレに置かれる。簡単にまとめるなら、スケルトンは強心臓を持つ人にしか許されないエクストリームスポーツなのだ。
ここまで読めば、筋力のボブスレー、精度のリュージュ、勇気のスケルトンとも言えるこれら3競技について軽いうんちくを提供できるくらいには詳しくなったはずだ。
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