The start of the New York ePrix, the 10th FIA 2016/17 Formula E Series test, on July 16,2017 in Brooklyn, New York, NY, USA.
© Steven Tee/LAT Images
Motoring

【10項目で比較】フォーミュラEとF1の違いを学ぶ

モータースポーツ最高峰とされるF1と新世代モータースポーツの代表格フォーミュラEはどこが違うのだろうか? 
Written by Lluís Llurba
読み終わるまで:5分公開日:
フォーミュラEは毎年着実にモータースポーツシーンの重要なギャップを埋めている。
FIA(国際自動車連盟)によって創設された電気自動車限定カテゴリーF1の代替を目指しているわけではない。その代わりに、新しいテクノロジーを世界に紹介し、自動車業界にイノベーションの開発・テスト用プラットフォームを提供する独自のカテゴリーになるための努力が続けられている。
都市部の公道を電力で走り、環境保護を推進するシングルシーターマシンのスポーティな特色はグランプリ用サーキットに進出済み、または進出を考えている企業たちの興味を集めている。そのような企業の一部は、自動車業界の方向を永遠に変えるべく、業界内の開発業務にすでに関わっている。
というわけで、多くの人の第一印象通り、F1とフォーミュラEの間には多くの共通点が存在する一方で、大きな違いもいくつか存在する。そこで今回は、この2カテゴリーの10の違いを説明していこう。
フォーミュラE最大の魅力は最新のテクノロジー
フォーミュラE最大の魅力は最新のテクノロジー
01

エンジン

フォーミュラEのエンジンは、名前が示唆している通り電気を燃料としているが、F1のエンジンはガソリンを燃料にしている。
F1との最大の違いはエンジン
F1との最大の違いはエンジン
F1ではV6ハイブリッドエンジンが採用されており、内燃機関、電気モーター、バッテリー、エネルギー回生装置が組み合わされているが、フォーミュラEでは、マクラーレン・アプライド・テクノロジーズ、ソニー、ルシード・モータースのコラボレーションによって開発されたバッテリーが採用されている。
このバッテリーの出力は200キロワット(270馬力)だが、アタックモードでは250キロワット(335馬力)まで出力できる。
02

車体寸法

F1マシンの車体(シャシーはカーボン製)の最大寸法は、幅2m・高さ95cm以下と規定されている(全長については規定されていないが大体4.5m〜5m)。一方、フォーミュラEの車体(シャシーはアルミニウム+カーボン製)は、全長5.16m・幅1.77m・高さ1.05mに規定されている。
車体に使用される素材も異なる
車体に使用される素材も異なる
03

車体重量

F1マシンは最低重量798kg(燃料抜き)だが、フォーミュラEではドライバーを含めた900kgに定められている。また、このうちバッテリーが385kgを占めることになる。
尚、フォーミュラEのシャシーは全チーム共通でスパーク・レーシング・テクノロジーが提供しているが、ドライブトレイン(エンジン、トランスミッション、インバーター、リアサスペンション)は各チームで用意しなければならない。
04

最高速度

2カテゴリーの最高速度は大きく異なる。F1マシンの最高速度は380km/h(15,000rpm)を超えるが、フォーミュラEの最高速度は280km/hだ。
スピードならF1
スピードならF1
05

レースフォーマット

F1のレースウィークエンドは金曜から日曜まで続くが、フォーミュラEのレースウィークエンドは1日だけ(土曜日)で、プラクティスセッション2回・予選・E-Prix(決勝)がすべて同日に開催される。
フォーミュラEの週末はコンパクト
フォーミュラEの週末はコンパクト
尚、E-Prixは1時間以内で終了するが、F1の決勝レースは2時間程度で終了する。実は、フォーミュラEでは金曜日に短時間のテスト(シェイクダウン)が行われているが、一般公開はされていない。
06

ポイント

ポイントは、どちらもほぼ同じシステムを採用している。まず、トップ10に25 / 18 / 15 / 12 / 10 / 8 / 6 / 6 / 4 / 2 / 1ポイントが与えられるのは2カテゴリー共通だ。しかし、フォーミュラEには、ポールポジション3ポイントファステストラップ1ポイント(こちらはF1も同じ)も用意されている。
07

タイヤ

F1はピレリがタイヤサプライヤーで、ウルトラソフト(C5)、スーパーソフト(C4)、ソフト(C3)、ミディアム(C2)、ハード(C1)、インターミディエイト、ウェットの7種類が用意されている。また、2022シーズンからは13インチから18インチへサイズアップされた。
フォーミュラEのタイヤは1種類
フォーミュラEのタイヤは1種類
一方、フォーミュラEはミシュランがタイヤサプライヤーだが1種類しか存在しない。尚、サイズはF1と同じ18インチが採用されている。
08

ピットレーン

F1ファンは、フォーミュラEのピットストップに困惑を覚えるだろう。
フォーミュラEではマシンを交換する
フォーミュラEではマシンを交換する
F1マシンはタイヤとパーツの交換のためにピットインしているが、フォーミュラEではマシンそのものを交換する。バッテリーが約25分しか持たないため、各チームは2台目を導入してレースを終えなければならないのだ。
フォーミュラEの決勝レースでは、11チームに所属するドライバー22人マシン44台を使用している。
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予算

グリーンテクノロジーへの変更には多くのメリットがあるが、予算もそのひとつだ。フォーミュラEの1チームの年間平均予算は1,300万ユーロ(約17億5000万円)だが、これはF1のビッグチーム(メルセデス、フェラーリ、オラクル・レッドブル・レーシング)の年間予算1億4,500万ユーロ (約194億8,000万円)とは比べものにならないほど少ない。
F1は高額予算が魅力でもあり問題でもある
F1は高額予算が魅力でもあり問題でもある
10

レース数

フォーミュラEよりF1の方がレース数は多い。F1の2022シーズンは全23戦(3月〜11月)が予定されている。一方、フォーミュラEは全16戦(1月〜8月)が予定されている。
開催レース数はF1の方が多い
開催レース数はF1の方が多い
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