モトクロスレースの世界において、スピードより重要なものはない。ピカピカの新車であろうと、クレイジーなカスタムパーツをフル装備した改造マシンであろうと、いくつかの基本的なテクニックを駆使し、多少の研究を重ね、自分のフィットネスを強化すれば、文字通りライバルたちに後塵を浴びせることができる。
臆せずスロットルを開けよう
スピードが欲しいのなら、スロットルを思い切って開ける必要がある。もちろん、スロットルを戻さなければならない瞬間もあるが、ライバルがすぐ後ろに迫っていて、エンジンに余力があると感じているなら、それは十分にハードプッシュできていないということだ。
レースの大半でスロットルをできるだけ全開にすれば、コースの周回スピードは必ず向上する。
思考を途切れさせない
理論的には、モトクロス用レーストラックは連続する障害物とターンで構成されているが、ライダーはレーストラックをひとつのまとまりとして捉えるべきだ。障害物ひとつひとつに気を取られてしまうと、その合間に存在するパワーとスピードを発揮できる短いセクションを見落としてしまう。
レーストラック全体に目を向けることで、ごくわずかなセクションも活かせるようになる。
気持ちを言葉に出してみよう
モトクロスの素晴らしいところは、とにかく音が大きいことだ。つまり、周囲に聞かれることなく、ポジティブなセルフトークで自分を奮い立たせたり、大声で自分に指示を出したりできるのだ。「パワー!」と怒鳴ったり、ターン進入でハードブレーキングをして自分に喝を入れたりしてみよう。
このテクニックを活用すれば、モチベーションとレーストラックでの反応速度を高めることもできる。
最初のターンと同じ心構えですべてのターンに臨もう
全力集中で最初のターンへ進入する瞬間の興奮は誰もが知っているはずだが、すべてのターンで同じように全力集中する必要がある。レーストラックコースをライディングしている間は、集中力と勢いを失ってはならないのだ。
最初のターンと同じ心構えですべてのターンに挑み、 力一杯攻めよう。
ハードに戦うのではなく、賢く戦おう
一部のモトクロスレーサーは、誰かにパスされることを案じながらレーストラックを周回し続けているが、ライバルがすぐ後ろまで迫っていない限り、それを気にする必要はない。心配する代わりに、肘を上げ、体重を正しい場所に載せ、スロットルを開けることに全神経を集中させよう。
レース中は常に前を見続けて、必要があるタイミングでのみディフェンシブなライディングに時間とエナジーを傾けるようにしよう。
3速ギアは万能
モトクロスでは間違いなく3速ギアが最も有効だ。3速ならハーフスロットルでも2速のフルスロットルよりパワーとスピードが稼げる。レースでできるだけ3速をキープするようにすれば、すぐにスピードが向上するはずだ。
レーストラックは歩いてチェックしよう
レーストラックを歩いてチェックすれば、当然ながらバイクで走るよりもスピードが落ちるので、バイクならたとえ低速走行でも見落としてしまうような路面のディテールや地形に気づくはずだ。
時間をかけてレーストラックを歩き、他のライダーのライディングを観察してみよう。タイムを削れるベターなラインに気付き、自分のアドバンテージにできるかもしれない。
平坦なターンを活用しよう
平坦なターンは、すべてのモトクロスレーサーの落とし穴だ。バンクのないコーナーは、極度にドライなウェットなレースでは特にスライドしやすくなるため、ライダーはスロットルを戻してスピードを失ってしまいがちだ。しかし、ライダーの体重を上手く載せることができれば、スロットルを開けた状態に維持できるので、このようなターンを自分のアドバンテージに変えられる。
というわけで、フラットターンでは外側のペグに体重をのせていこう。ライダーの体重がアウトへ押し出され(同時に姿勢はインへ傾く)、タイヤのサイドウォール経由でカウンターウエイトと安定性が得られる。練習してその効果を確認してみよう。
練習でもタイムを計測しよう
毎週の練習でタイムを計測すれば、自分が向上しているという実感が得やすくなる。もちろん、新設されたレーストラックではあらゆるライダーが戸惑うことになるが、練習で着実にペースアップしていけば、そのようなレーストラックを攻略するために必要なスキルと強みも積み上げることができる。
フィットネスを高めよう
最高のモトクロスライダーが最高のフィットネスを備えていることは広く知られている。レースを戦い抜くストレングスとスタミナを手に入れたいなら、クロストレーニングは絶対に欠かせない。
モトクロストラックが突きつけるチャレンジを乗り越えられるフィットネスを手に入れるのに役立つエクササイズをいくつか紹介しよう。
- サイクリング:モトクロスで必要とされる持久力とスタミナ、強靭な大腿四頭筋やハムストリングを作る助けになる
- プランク:強靭な体幹と背筋はライディングの重心をキープして安定させるためには不可欠だ。プランクは前面と背面の体幹を強化する助けになる
- 自重系ストレングストレーニング:ウエイトではなく自重を使ったストレングストレーニングに取り組もう。実際のレーストラックで自分の体重以上の重さを支えることはない
- ヨガ:柔軟性維持のために重要。硬くなった筋肉は筋肉痛や捻挫に繋がるが、軽めのヨガをワークアウトルーティンに組み込んでおけば、コントロールしやすい柔軟な身体になる。
スピードの向上には専心が必要だ。フィジカル&メンタル両面のテクニックを組み合わて活用し、大量の練習を重ねてこそパフォーマンス向上が見えてくる。