A photo of Marc Márquez
© Gold & Goose/Red Bull Content Pool
MotoGP

【MotoGPとは?】 2輪モータースポーツ最高峰の基本を知る

2020年3月8日、中東カタールの地で新たなMotoGP世界選手権シーズンが幕を開ける。開幕戦を前に2輪モータースポーツ最高峰カテゴリーに関する基礎知識をチェックしておこう!
Written by Simon Patterson
読み終わるまで:6分Published on
2020シーズンのMotoGPタイトル争いは史上最大の混戦になることが予想されており、この2輪モータースポーツ最高峰カテゴリーのファンたちは興奮に胸を躍らせている。
強力なマシンと驚速ライダーたちがひしめき合っており、開幕前の公式テストでトップ18のタイムが1秒以下の僅差に収まったMotoGP 2020シーズンは、全20戦を通じて様々な興味深いストーリーが展開されるはずだ。今年は間違いなくスリリングなシーズンになる。

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しかし、このスリルがMotoGP初心者に様々な疑問を抱かせる。8冠を誇る絶対王者マルク・マルケスは今年も強いのだろうか? バレンティーノ・ロッシは今年でMotoGPアイコンの役目を終えるのだろうか? 3年間の学習期間を経たレッドブルKTMはついに飛躍するのだろうか?
これらの疑問の回答と2020シーズン開幕前に知っておくべきMotoGP基礎知識をチェックしていこう。

MotoGPとは?

MotoGPは2輪モータースポーツ最高峰カテゴリーで、世界最速のライダーたちが世界最高のバイクメーカーが手がけるバイクに乗ってスピードを競い合う。
MotoGP専用に製作される排気量1000ccのプロトタイプマシンは重量160kgながら300馬力以上を発生し、最高時速は220マイル(約354km/h)にも達する。真の勇者しか現代のMotoGPマシンを手なずけることはできない。
レースウィークエンドは、金曜日にプラクティスが行われたあと、土曜日の予選を経て日曜日のメインイベント(45分の格闘戦)へ進む。
レースの勝敗がたったの100分の1秒で決まるケースも珍しくなく、現行のMotoGPの技術面のルールは、あらゆるモータースポーツの中で最僅差のレースになるように考え抜かれている。
また、Moto2Moto3もチェックすべき価値があるカテゴリーだ。
MotoGPのサポートシリーズMoto2は、素晴らしいエンジンサウンドを誇る英国トライアンフ製3気筒765ccエンジンのワンメイククラスで、MotoGPへの登竜門として機能している。
一方、Moto3はヤングライダーを中心にしたクラスで、排気量250ccながら最高時速150マイル(約240km/h)に達するマシンに乗った怖いもの知らずのティーンエイジャーたちが切磋琢磨している。
ドヴィツィオーゾは打倒マルケスの悲願を達成できるか?

ドヴィツィオーゾは打倒マルケスの悲願を達成できるか?

© Andrea Dovizioso

2020シーズンの開催地は?

新たにフィンランドが開催地に加わった2020シーズンのMotoGPは、3月の開幕から11月の閉幕まで史上最多の全20戦が開催される。
壮観なナイトレースとして有名なカタールで開幕したあとは、アジアオーストラリア北米・南米ヨーロッパを転戦していく。
各レースにはそれぞれ独自の特徴があり、地形と開催時期によっては天候変化がレースに影響をもたらすことになる。

開催日程(決勝日)

グランプリ

サーキット

3月8日

カタールGP

ロサイル・インターナショナル・サーキット

3月22日

タイGP

チャーン・インターナショナル・サーキット

4月5日

アメリカズGP

サーキット・オブ・ジ・アメリカズ

4月19日

アルゼンチンGP

アウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンド

5月3日

スペインGP

ヘレス・サーキット・アンヘル・ニエト

5月17日

フランスGP

ル・マン-ブガッティ・サーキット

5月31日

イタリアGP

ムジェロ・サーキット

6月7日

カタルーニャGP

カタルーニャ・サーキット

6月21日

ドイツGP

ザクセンリンク

6月28日

オランダGP

TTサーキット・アッセン

7月12日

フィンランドGP

キュミリング

8月9日

チェコGP

ブルノ・サーキット

8月16日

オーストリアGP

レッドブル・リンク

8月30日

イギリスGP

シルバーストン・サーキット

9月13日

サンマリノGP

ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ

10月4日

アラゴンGP

モーターランド・アラゴン

10月18日

日本GP

ツインリンクもてぎ

10月25日

オーストラリアGP

フィリップ・アイランド・グランプリ・サーキット

11月1日

マレーシアGP

セパン・インターナショナル・サーキット

11月15日

バレンシアGP

リカルド・トルモ・サーキット

注目のトップライダーは?

マルク・マルケスレプソル・ホンダ)を抜きに現在のMotoGPを語ることはまず不可能だ。世界選手権タイトル8回獲得しており、2019シーズンも圧倒的な強さでマルケス王朝を維持した彼を2020シーズンのタイトル候補から除外して考えることは困難だ。
しかし、マルケスは今オフに受けた肩の手術から回復中のためハンデを抱えて開幕戦を迎える可能性が高い。ライバルたちにとってはつけ入るチャンスになるだろう。
ライバル筆頭のアンドレア・ドヴィツィオーゾドゥカティ)はマルケスの後塵を拝し続けている(選手権総合2位3回)が、彼が駆るドゥカティは年々パフォーマンスが向上している。
ヤマハ勢に目を向けると、マーベリック・ビニャーレスと2019シーズンにルーキーセンセーションを巻き起こしたファビオ・クアルタラロが打倒マルケスに意欲を燃やしている。
過去数シーズン悩まされていたマシン関連の問題をようやく解決できたヤマハ勢にとって、2020シーズンはマルケスに戦いを挑むビッグチャンスになるだろう。
また、2020シーズンはスズキ勢も脅威になるだろう。エースのアレックス・リンスと彼が駆るGSX-RRは成熟期を迎えつつあり、リンスがタイトル争いに絡む準備は整ったようだ。

注目のダークホースは?

マルケスと同じく、バレンティーノ・ロッシ抜きにMotoGPは語れない。今年41歳を迎えたロッシだがモチベーションは失われておらず、性能が向上したヤマハYZR-M1から恩恵を受けることになるだろう。
本人は今シーズン前半で現役続行か引退かを判断したいとしており、タイトル争いにも加われないはずだが、間違いなく数レースで表彰台争いには加わるはずだ。
表彰台争いの話を続けると、参戦開始間もない2メーカーにも注目したい。レッドブルKTMアプリリアは共にオフシーズンで大きく前進しており、上位陣進出を狙っている。

MotoGPはどこがユニークなのか?

MotoGPの魅力はあらゆる競争の激しさだ。
MotoGP 2020シーズンのグリッドに並ぶ中で “最も古い” マシンは "昨シーズンにレース優勝したばかり" のマシン(ヤマハYZR-M1)で、ライダーの半数がワールドチャンピオンを経験しており、10人が優勝争いに絡める実力を備え、全員が表彰台を狙える。
2019シーズンのマルケスは文句なしでチャンピオンシップを制したかもしれないが、実力伯仲のライバルたちを相手にし続けるのは簡単ではなかった。
多くのライダーがマルケスの王座陥落を狙う2020シーズンは1000分の1秒差で勝敗が決するレースが見られるだろう。楽しみで仕方がない。