Letsile Tebogo trains at the track in Salzburg, Austria..
© Miriam Lottes/Red Bull Content Pool
ランニング

ランナー用プライオメトリクストレーニング:スピードとパワーの鍛え方

敏捷性と筋力の向上に役立つプライオメトリクストレーニングに取り組めば走力が向上する。ランナー用プライメトリクストレーニングの効果と種類を解説!
Written by Jane Godiner
読み終わるまで:8分Published on
全身に刺激を入れられるワークアウトの中で、プライオメトリクスほど効果的でアクセシビリティが高いものは多くない。このジャンプ系トレーニングでは、アジリティ(敏捷性)とストレングス(筋力)を同時に向上させることができる。また、用具はほとんど必要ない
プライオメトリクスがあらゆるタイプのアスリートたちの間で人気が高いのには理由がある。レッドブル・クリフダイバーのデイヴィッド・コルトゥリは、プライオメトリクストレーニングを「ムーブメントのスピードがすべてではないので、大好きなトレーニングのひとつです」とし、「種類が豊富で、想像力次第でいかようにもアレンジできるの魅力です」と続けている。
ハイパフォーマンスジムでワークアウトに取り組むデイヴィッド・コルトゥリ

ハイパフォーマンスジムでワークアウトに取り組むデイヴィッド・コルトゥリ

© Marv Watson/Red Bull Content Pool

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プライオメトリクスとは?

プライオメトリクスとは、急速かつ爆発的なムーブメントを通じて身体の瞬発力を鍛えるエクササイズだ。あらゆるアスリートに効果的だが、ランナーに最適とされている。
プライオメトリクスのエクササイズには、ランニングとジャンプの様々なバリエーションが多く含まれているが、上半身系を追加することが重要だ。スロー / プッシュアップ系エクササイズはパワー増強を目的としたプライオメトリクスセッションに適している。
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ランナーへのメリット

  • ストレングス強化:高く・遠いジャンプを素早く繰り返すことは脚部に大きな刺激を加えることができる。
  • スピード強化:下半身にフォーカスしている(上半身系も種類は豊富だが)プライオメトリクスは爆発力が必要になるため、ランニングスピードが強化できる。ふくらはぎを鍛えることは短距離走のスタートと走行の改善に繋がる。
  • バランス強化:ジャンプして両足でしっかりと着地することは、身体のバランスの強化に繋がる。プライオメトリクスを始めたばかりの人は着地で身体が揺れてしまうときもあるはずだが、徐々に慣れていく。このようなバランス能力はダッシュやスプリントでのフォーム維持に役立つ。
  • 骨密度上昇:プライオメトリクスでジャンプをするたびに、骨が少し曲がるが、これは危険ではなく、むしろ骨組織の成長促進に役立つ。また、着知事の衝撃も骨の成長に効果的だ。
  • アドレナリン分泌:プライオメトリクスを完了するたびに神経系に刺激を入れることができる。この興奮がランニングスピードをさらに高めてくれる。
時速16km以上で助走するアルマンド・デュプランティス

時速16km以上で助走するアルマンド・デュプランティス

© Richard Ström

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ランナー用下半身プライオメトリクスエクササイズ

バウンディング

スプリントスピードを高めるためのエクササイズを探しているなら、バウンディングが良いだろう。大きなストライドでジャンプを続けるこのエクササイズは “大げさなスキップ” と言い換えることもできる。バウンディングでは脚部のストレングスストライドの幅ケイデンスを強化できる。トップスピードの維持に役立つこのエクササイズは、加速力の強化にも適している。

ボックスジャンプ

ボックスジャンプスピード強化に最も効果的な下半身プライオメトリクスのひとつだ。内容は名前の通りで、ジャンプしてボックスに乗り、そこからまたジャンプして降りるだけだ。複数セットをこなせるが、簡単すぎない高さのボックスを選択しよう。このエクササイズではストレングス可動性バランスを強化できるが、繰り返すことでランニングの膝の上げ方も上達する。
ボックスがなくても問題ない。他の多くの高強度プライオメトリクスと同じで、用具がなくてもOKだ。高い段差や階段、縁石でも行える。
ボックスジャンプではしゃがんだ姿勢からスタート

ボックスジャンプではしゃがんだ姿勢からスタート

© Brad Hanson

デプスジャンプ

ボックスジャンプと同じく、デプスジャンプも通常のジャンプより高さが必要になる。このプライオメトリクスでは、ボックスや高い段差から片足を出しながら落下し、両足で着地した直後に両足でジャンプする。できる限り着地時間を短くして、ジャンプの時間を延ばすことが目標になる。
デプスジャンプは反発力の強化に最適だが、伸張・収縮サイクル(Stretch-Shortening Cycle:SSC = 身体が縮まってから伸びるまでのサイクル)時間の短縮や、次のジャンプまでの加速力強化にも有用だ。

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ハードルホップ

ハードルホップは狭い間隔で配置したコーンやミニハードルを連続両足ジャンプで飛び越えるプライオメトリクスだ。素早くて爆発力のあるムーブメントにフォーカスして、スローダウンしたりリズムを失ったりしないように注意する。
ハードルホップはランナー用アジリティトレーニングの上位として扱われている。短時間でパワーを発生させて、高いスピードで鋭く走行できるようになる。
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ランナー用上半身プライオメトリクスエクササイズ

メディシンボール・チェストパス

メディシンボール・チェストパスなら、肩・胸・上腕三頭筋を強化できる。メディシンボールは4.5mから7.5mほど投げられる重さを選びたい。メディシンボールは4.5mから7.5mほど投げられる重さを選びたい。
やり方は、壁を向き、肩幅で両脚を開き、両手でメディシンボールを持って胸の高さでホールドする。膝を軽く曲げて腰を少し下げた姿勢で、腕を力強く胸に引きつけたあと、押し出すようにボールを投げる。
メディシンボールがすぐに自分へ戻ってくる “壁打ち” スタイルで進めていきたい。または、すぐにボールを自分へ返してくれるパートナーと一緒に行おう。
メディシンボールスラム

メディシンボールスラム

© Brad Hanson

エクスプローシブ・プッシュアップ

前腕腹筋に刺激を入れながら、上腕三頭筋を鍛えていきたいなら、エクスプローシブ・プッシュアップを試してみよう。通常のプッシュアップの姿勢を取り、胸を床につく直前まで沈めていく。このあと、腕を思い切り元に戻して、両手を床から浮かす。重力ですぐに床に両手がつき、身体が沈み込んでいくと、床につく直前の姿勢に戻るので、同じムーブメントを繰り返す。
プッシュアップは全身に効果がある

プッシュアップは全身に効果がある

© Red Bull

デプス・プッシュアップ

上半身全体に刺激が入るこのプライオメトリクスを行うためにはボックス2個を用意する。ボックスがない場合はウエイトプレートで代用できる。
ボックス2個を並べて配置し、プッシュアップの姿勢を取る。ボックス2個の間でプッシュアップを行うので、両ボックスの端、両肩のすぐ外側に手を配置して、クイックにプッシュアップを行う。肘が軽く曲がっていて、胸が床につく直前まで下ろしたあと、肘を伸ばして跳ね上がり、両手をまたボックスの端に置いて着地する。
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トレーニングルーティンへの組み込み方

突き詰めれば、アスリートごとにプライメトリクスの内容は異なるが、全員に共通するアドバイスやヒントがいくつか存在する。
プライオメトリクスは衝撃が大きいので、頻度を増やしすぎないようにしたい。リカバリーには48〜72時間を見たいので、週3回以上は行わないようにしよう。
また、プライオメトリクスは身体への負荷が大きいので、エクサイズごとに正しいフォームをマスターしよう。紹介動画などを視聴してフォームとテクニックを学ぶことが不可欠だ。このようなちょっとした下準備が怪我の予防に繋がる。
慣れてきたら、強度を高めていこう。尚、プライオメトリクスで強度を高めるときには、ひとつのルールがある。それは「少しでも簡単に思えたら、レップを増やす」だ。ボックスジャンプ、デプスジャンプ、ハードルホップでは、ボックスやハードルの高さを変えても良いだろう。このようなちょっとした変更が次の成功に繋がる。
プライオメトリクスはMTBライダーのタニー・シーグレイヴのトレーニングに不可欠

プライオメトリクスはMTBライダーのタニー・シーグレイヴのトレーニングに不可欠

© Trail Creatives Ltd/Red Bull Content Pool

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よくある質問

− プライオメトリクスとアイソメトリクスは同じですか?

違います。プライオメトリクスでは瞬時に大きなパワーを生み出す必要がありますが、アイソメトリクスでは長時間同じ姿勢を保つ必要があります。

− 2つの違いをより具体的に教えてください。

アイソメトリクスは、同じ姿勢を一定時間維持することで持久力を向上させることが目的です。一方、プライオメトリクスはSSCをスピーディに行うことが目的です。SSCのスピードが高まれば、より強力なパフォーマンスができるようになります。

− プライオメトリクスはランニングのスピード強化に適していますか?

プライオメトリクスはランニングのスピード強化に貢献できます。実際、多くの専門家たちが短距離走者をプライオメトリクスの対象として見なしています。プライオメトリクスの爆発的なムーブメントは、ランニングスピードを向上させる爆発力を生み出す下半身の速筋繊維の強化に適しています。
カールステン・ワーホルムもスピード強化に取り組んでいる

カールステン・ワーホルムもスピード強化に取り組んでいる

© Daniel Tengs/Red Bull Content Pool

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プライオメトリクスの活用

ランニングに必要な敏捷性、筋力のどちらを強化したい人にとっても、プライオメトリクスは非常に効果的で、トレーニングのゲームチェンジャーになりえる。ジムで高強度エクササイズを取り組むつもりなら、プライオメトリクス系エクササイズに取り組んでみよう。ジャンプを中心とするこれらのエクササイズをマスターすれば、ランニングのスピードアップが期待できる。
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