今回のサイファーを振り返ってみていかがでしたか?
すごくエキサイティングでしたね。普段、セッションみたいな形で曲を作ることが少ないので、今日みたいな機会は新鮮でした。Gen Yamadaさんのトラックが自分にとっては愛らしい印象を受けたので、その印象に持っていかれすぎないように、ギャップを見せられるように気をつけたかもしれない。
ほかのメンバー3人は普段自分がいるコミュニティとはまた別のところで活躍されてるみなさんでしたが、あったかい雰囲気の中リラックスしながらトライできて、みなさんのチャーミングな部分なんかも伺えてすごくグッときましたね。
ラップをはじめたきっかけを教えてください。
歌自体は10代のころから学園祭で歌ったりしつつ、20代以降はジャズバーや新宿OPENというレゲエクラブのバンドでコーラスもしていて。もともとはラップは聴く専門でしたし、歌もスタンダードジャズがメインで、自分のオリジナルを歌うっていうことがなかったんですが、Lil Leise But Goldという名義ではじめてラップ……最初はポエトリーに近い形で挑戦したって感じですね。長年ヒップホップを聴いてきた蓄積もあったので、それを活かせる機会だなと思って。ひとつの表現方法としてすごくナチュラルに取り入れたという意識です。
これまで発表した楽曲で自身の代表曲を挙げるなら?
前作収録の「One」という曲と、最新作から「Emotional Spectram」の2曲ですかね。「One」は自分も含めたクラブにいるガールズのペインを楽曲で表現できたかなと思っていて。
「Emotional Spectram」は自分の内面を掘り下げて、やっと自我の解放ができた曲。この曲は展開が3段階あって、その意味でもいろんな挑戦ができたなと思ってます。
自身のスタイルの特徴はどんなところですか?
自分のリリックの大部分は実体験から着想を得ていて。もちろん誰かとの会話の中からインスパイアを受けることはあるけど、あくまで主体は自分。でも扇動したり、主導権を握りたいって気持ちはあまりなくて。なので聴くひとたちが自由に解釈して、好きに受け取って欲しいなと思ってます。そういった"ふとそばにいる"っていうスタイルはシーンのなかではあまりいないタイプかもしれない。
影響を受けた人物は?
高校時代の現国の先生です。その先生が“歌、やめちゃだめだよ。歌があなたをきっと助けてくれるから”って言ってくれた。もし、その言葉がなかったら私にとっての"音楽"は、小さい頃からやってた習い事、趣味の延長で終わってたんじゃないかなって思います。続けるのが苦しいときもあって、いっそ興味がなくなればもっと楽なのにと思った時期も、どこかで先生の言葉が引っ掛かって。祝祭の言葉であると同時に、すごく重責になったりもしたんだけど、いまとなってはその先生の言葉のおかげで音楽を続けてこれたんだなって思えます。
今後の予定と将来の展望について教えてください。
最新作『Emotional Spectram』が前作『喧騒幻想』から4年ぶりの作品なので、この作品をいろんなひとに届くように制作と共にライブも精力的にやっていきたいって気持ちがあります。
今後はやりたいことを後悔のないようにやって、自分にとって何が必要か必要じゃないかを整理しながら生きていきたいなと思います。腐らず、驕らず、ひとつずつ着実に、これからの人生の尺から逆算して考えていく、そして歌っていくっていうことを今後はやっていきたいな。
《Red Bull RASEN》全ラッパーのインタビューを公開中 ✍️
👉Lil Leise But Goldインタビュー『実体験から得たリリックにこだわる—“きっと歌が助けてくれる”』