スポーツと肉体の限界をプッシュし続ければ、どこかのタイミングで危機的な状況を迎えることになる。
プロクライマーのショウナ・コクシーはこのことを良く知っている。彼女はまだ25歳だがこれまでに数多くの怪我を経験してきた。
プロクライマーとしてこれからという時に足を骨折したあと、肩の怪我にも悩まされた彼女は、最近も指のA2腱鞘をほぼ切断する怪我を負った。
しかし、ショウナは怪我に振り回される人物ではない。
周囲にも影響を与えるほどポジティブなメンタルを持つ彼女は、その強いメンタルで、数々の怪我を上手く乗り越えており、さらには怪我をする前よりも強くなって自分が愛するスポーツへ復帰している。
マット・バーがショウナをキャッチして、怪我を乗り越えるヒントや以前よりも強くなって復帰するためのヒントを聞き出した。
1:しっかり休む
ショウナの直近の怪我は、右薬指A2腱鞘の80%断裂だった。この怪我により、彼女は約14週間クライミングから離脱することになった。
何よりも難しいのはじっとしていることよ。焦って復帰すれば怪我を悪化させてしまうわ
完全な断裂を避けるために厳しいルールとレギュレーションに沿って生活したショウナが再びウォールに向かうまでは長い時間がかかった。
「できる限り強い自分に戻るために全力を尽くしたわ。リハビリやエクササイズ自体は簡単よ。ただ、時間と努力を費やす必要があるの」
2:メンタルを鍛える
ショウナからはポジティブなオーラが出ているが、彼女は怪我をしたあともポジティブなメンタルを維持できるようにする練習が重要だとしている。
「沢山怪我をしてきたから、それだけ怪我から復帰する方法を学ぶ機会も多かった。わたしは自分のことを “ウザいくらいポジティブな人間” だと思っているの」
「でも、これは自分で選んだことなの。全てをポジティブに捉えるようにしているのよ。努力と練習を重ねれば、誰だってそういう人間になれると思う」
怒ったり苛ついたりしないようにしているの。直視して乗り越えるだけよ。前進あるのみね
自己憐憫の情にかられたり、怪我をした自分に苛立ちを感じたりする時間をなるべく短くすることも重要だ。ショウナが続ける。
「もちろん、わたしだって怪我をしたら苛つくし、怒りも感じる。でも、その時間は最長で5分ってところね。そんな余裕はないって思っているの。自分のメンタルは選択次第なのよ。物事をどう捉えるかが重要なの」
3:視点を変える
体の一部を怪我したからといって、完全休養をする必要はない。ショウナは興味を他に移すことで、様々な怪我を乗り越えてきた。
怪我をした瞬間に「自分がやっていたこと」から「今の自分ができること」にフォーカスを変えるの
ショウナは、指を怪我したら脚を鍛えるように意識を切り替え、脚を怪我したら上半身を鍛えるように意識を切り替えれば良いとしている。
「新しい視点を持つチャンスは常にあるわ。自分の意識はいつだって変えられる。マインドセットや頭の中の声として存在する意識をね」
4:他のことで気を紛らわす
ショウナは、怪我の直後に退屈を感じてウォールに向かおうとするタイプの人間ではない。しかし、彼女はクライミングができない時間も自分を忙しくしてくれるものを常にいくつか用意している。
退屈することはないわ。いつも自分の頭と体を使う何かを見つけ出しているの
愛犬とのロングウォークやケーキ作り、クライミングイベントの運営、チャリティ団体Climbers Against Cancerとの仕事など、ショウナは負傷中の時間を最大限活用している。
「エナジーを注げる別の何かがあるタイミングに合わせて怪我をしているんじゃないかって思っちゃう(笑)。色々なことをやっているから、気が紛れるものが必ずあるのよ」
5:以前よりも強くなる
怪我をした瞬間にこう捉えるのは難しいかもしれないが、ショウナは自分の怪我の大半を “実は恩恵だった” と感じている。
何が起きようともそれを自分のアドバンテージに変えられる能力を備えているショウナは、怪我をするたびに、怪我をする前よりも強くなってクライミングシーンに復帰している。
「怪我をするたびに、もっと強くなって復帰しているの。現状をポジティブに捉えて、他にできることはないか常に考えているからよ」
怪我が癒えたあとにより強くなって復帰するためのショウナからのトレーニングヒントは以下の通り:
- 楽しむこと
- 好きじゃないこと、得意じゃないことをすること
- ウォームアップをしっかりこなすこと