An image of a cartoon Zelda
© Nintendo
ゲーム

海外で高額取引されている任天堂ゲーム 11本

ここに紹介するゲームを1本でも持っていれば一瞬で大金を手できる!
Written by Chris Scullion
読み終わるまで:10分Published on
任天堂のゲーム機用に開発されたゲームの価値は下がらない傾向が強い。特に自社開発タイトルの人気は根強く、『マリオ』シリーズや『ゼルダの伝説』シリーズ、そして『スマブラ』シリーズがリリースから数年が経過しても定価を維持している様子は良く見られる。
しかし、その中には時間経過と共にクレイジーな価値が付加されたものがいくつか存在する。
そのような価値高騰には、リリースされなかった、非公式、ショップ限定など様々な理由があるが、その理由が何であれ、以下に紹介するゲームを1本でも持っていれば、金脈を掘り当てたと考えて良いだろう。

1:『ヨッシーストーリー』インターナショナルバージョン

A Screenshot of Yoshi's Story

中身は日本版:『ヨッシーストーリー』インターナショナルバージョン

© Nintendo

NINTENDO64タイトル『ヨッシーストーリー』は『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』の後継作という触れ込みでリリースされたが、北米ではリリース前にプロモーション用としていくつかのショップにデモ版が配布された。しかし、まだローカライズが終わっていなかったため、この配布されたデモ版は、カートリッジに「Yoshi’s Story International Version」とラベリングされていたものの、中身は日本版だった。北米のNINTENDO64でしかプレイできない日本版というレアさを誇るこのゲームは、現在最高価格1,125ドル(約12万4,800円)で取引されている。

2:非公式ファミコンタイトル

An image from Cheetahman II

クソゲーだが高額の『Cheetahman II』

© gamefaqs.com

1970年代初頭のビデオゲーム業界の大恐慌の原因のひとつとなったのは、Atari 2600だった。数多くの低質なデベロッパーが次々とこの家庭用ゲーム機に参入して、劣悪なタイトルを大量にリリースしたからだ。よって、任天堂はこの流れを防ぐべく、公式ライセンスを与えたデベロッパーだけに開発を許可するルールを設定したが、ずる賢いいくつかのデベロッパーは非公式なタイトル(その多くはアダルトゲーム)を開発し、低価格で販売した。これらのゲームは全て最悪の内容だが、販売本数が少なかったため、現在は高価格で取引されている。アクションゲームの『Cheetahman II』は約1,300ドル(約14万4,300円)、アダルトパズルゲーム『Bubble Bath Babes(日本名:ソープパニック)』は約1,200ドル(約13万3,200円)、そしてアダルトカジノゲーム『Hot Slots(日本名:AVパチスロ)』と『Peek-a-Boo Poker(日本名:AVポーカー)』はそれぞれ約800ドル(約8万8,800円)で取引されている。

3:『わんぱくダック夢冒険』ゴールドカートリッジ

An image of DuckTales gold NES cartridge

ゴールドの輝き!

© YouTube

2013年、Capcomはクラシックファミコンタイトル『わんぱくダック夢冒険』のHDリマスター版『ダックテイル リマスター版』を北米と欧州でリリースしたが(日本国内はゲームアプリのみ)、そのプロモーションのためにダックを駄洒落に落とし込んだ冊子やチラシを同梱したスペシャルランチボックスが用意された。そのランチボックスに入っていたのがこのゴールドカートリッジだ。しかも、このゴールドカートリッジはNES実機で動作する。150本しか製造されなかったこのゴールドカートッジは瞬く間にNESタイトルの中で最もレアな1本となり、コレクター垂涎の存在となった。現在は約1,300ドル(約14万4,300円)で取引されている。

4:『バーチャルボーリング』

A screenshot of Virtual Bowling

Virtual Bowling is the rarest Virtual Boy game

© Nintendo

バーチャルボーイは任天堂に大災難をもたらしたゲーム機だった。販売台数は100万台を切り、欧州ではリリースさえされなかった。この結果、バーチャルボーイ対応タイトルの多くはレアアイテム化しているのだが、その中で最もレアな1本が、『バーチャルボーリング』だ。日本のみでリリースされたこのゲームはバーチャルボーイ対応タイトル最後の1本だったが、当時のバーチャルボーイが瀕死状態だったため手を出す人が少なく、ほとんど売れなかった。この結果、現在約1,825ドル(約20万2,500円)で取引されている。

5:『パズルボーイII』&『突撃ばれいしょんず』

A screenshot of Amazing Tater

海外版『パズルボーイII』は激レア

© Atlus

1990年代初頭、日本のデベロッパーAtlusはフルーツや野菜をキャラクターに変えた奇妙なゲームボーイ対応ゲームを大量にリリースした。その1本目となる『パズルボーイ(海外名:Kwirk)』はジャガイモが主人公で、海外ではAcclaimがパブリッシャーを担当した。しかし、販売本数が伸びなかったことからAcclaimが続編のリリースをキャンセル。これを受けて、Atlusは自社ルートで『パズルボーイII(海外名:Amazing Tater)』と『突撃ばれいしょんず(海外名:Spud’s Adventure)』を限定数リリースした。この結果、この2本の海外版はレア化し、現在それぞれ約1,700ドル(約18万8,700円)と約2,500ドル(約27万7,500ドル)で取引されている。

6:『鋼 HAGANE』

A screenshot of Hagane

40万円超えの『鋼 HAGANE』

© Hudson

このゲームは、コレクターたちによってその価値が実際よりも高くなってしまった例だ。『鋼 HAGANE』の北米版はスーパーファミコン後期にリリースされたため、販売本数は少なかったが、別に数本しか出回らなかったわけではなかったので、長年に渡り比較的簡単に手に入れることができた。しかし、時間と共にこのゲームがBlockbuster(大手レンタルビデオ店)限定でリリースされたレアタイトルだというデマが流れるようになり、取引価格が高騰した。インターネットの情報だけで価格がつり上がってしまったのだ。ちなみに最近も未開封1本が3,650ドル(約40万5,100円)で落札されている。

7:『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実 大地の章&時空の章』限定版

An image of Gameboy Color Zelda seasons and ages special edition

『ゼルダの伝説』ファン垂涎のアイテム

© YouTube

『ゼルダの伝説』シリーズがレアタイトルになることは想像しにくいと思うが、これは非常にレアな1本だ。Capcomがゲームボーイカラー対応タイトルとしてこの2本を開発した際、任天堂はソフト2本にピンバッジ、ゲームボーイカラーとゲームボーイアドバンス用カバー、Tシャツ、そしてブーメランを同梱した限定版を用意した。この限定版は500個しか用意されなかったこと、そして世の中の『ゼルダの伝説』ファンの多くが熱心な信者であることから、中古市場では滅多にお目にかかれない激レアアイテムとして扱われている。ちなみに最後にオークションに姿を見せたのは2013年のことで、3,970ドル(約44万600円)で落札された。

8:『ClayFighter: Sculptor’s Cut』

An image from ClayFighter

レンタル落ちのレアタイトル

© Interplay

『鋼 HAGANE』とは異なり、このゲームは実際にBlockbuster限定版としてリリースされた。オリジナルの『ClayFighter 63⅓』はコメディタッチのNINTENDO64対応の格闘ゲームで、この『Sculptor’s Cut』はキャラクターの追加とゲームプレイの改良が行われたアップデート版だった。カートリッジのみは約350ドル(約38,800円)で取引されており、そこまでレアではないが、箱入り・説明書付きが異常とも言えるレア度を誇っている。Blockbuster限定のレンタル専用ゲームだったため、現在出回っているものの多くは説明書と箱なしでビニール袋に入れられて貸し出されていたカートリッジなのだ。この結果、箱入り・説明書ありは約4,000ドル(約44万4,000円)で取引されている。

9:『Exertainment Mountain Bike Rally』&『Speed Racer in My Most Dangerous Adventures』 Exertainment Life Cycle同梱版

An image of Mountain Bikerally and Speed Racer SNES box

2本で50万円超え

© washerdryercombo on Photobucket

熱心なコレクターは、再発版や別バージョンも含めたコンプリートを目指している。よって、レアではないタイトル同士を組み合わせたセットが高額で取引されるケースがあるのだ。SNES(スーパーファミコン)対応の『Exertainment Mountain Bike Rally』と『Speed Racer in My Most Dangerous Adventures』はそれぞれ単体ではレアではないが、この2本を1本にまとめ、特定のSNESタイトルに対応していたルームサイクル “Exertainment Life Cycle” と同梱されてリリースされたこのセットはスーパーレアだ。現在は約4,800ドル(約53万2,800円)で取引されている。

10:任天堂公式ゲーム大会用カートリッジ

An image from Nintendo Worlds

200万円超え!

© Nintendo

ファミコン(NES)時代からスーパーファミコン(SNES)時代にかけて、任天堂は北米で最新ゲームをプロモーションするために数多くの大会を開催したが、その大会用に開発された専用カートリッジは現在スーパーレアとして扱われている。
全米のゲームショップで展開されたハイスコアを競い合う大会、Star Fox Super Weekend Competition(『スターフォックス』の大会)とDonkey Kong Country Competition(『スーパードンキーコング』の大会)用に開発された専用カートリッジはそれぞれ900ドル(約99,900円)、2,800ドル(約31万800円)で取引されている。また、全米の大学で展開された大会、Nintendo Campus Challenge専用カートリッジは、1991年大会のNESカートリッジが約20,000ドル(約222万円)、1992年大会のSNESカートリッジが約4,000ドル(約44万4,000円)で取引されている。しかし、最もレアなのは1990年の全国大会Nintendo World Championship専用カートリッジだ。このカートリッジは2色存在し、90本存在するグレーは1本約19,000ドル(約210万9,000円)、26本存在するゴールドは1本約26,600ドル(約295万2,600円)で取引されている。

11:『ファミリートレーナー ランニングスタジアム』

An image for Family Fun Fitness: Stadium Events

こちらは約400万円!

© Bandai

任天堂のゲーム機対応タイトルで最もレアな1本は実際にゲームショップで売られていたものだ。『ファミリートレーナー ランニングスタジアム(海外名:Family Fun Fitness: Stadium Events)』はバンダイ(当時)がファミリートレーナー(Family Fun Fitness)用に開発したゲームだった。しかし、ファミリートレーナーの販売本数を伸ばしたい任天堂がこのゲームを回収して新しい名前での再発売を希望したため、バンダイはFamily Fun FitnessをPower Padに、『Family Fun Fitness: Stadium Events』を『World Class Track Meet』にそれぞれ変更した。この結果、約200本売れた名称変更前のオリジナルバージョンが幻のゲームとして扱われることになった。開封済みでも約10,000ドル(約111万円)と高額だが、未開封は呆気にとられるような高額で取引されており、2015年にはなんと35,100ドル(約389万6,100円)で落札された。
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