Tohji「RASEN #2」
© Yusuke Kashiwazaki
ミュージック

Tohjiインタビュー『“Tohjiがナシをアリにした”—20年後に語られる革命』

Red Bullがキュレートする“その場限り”のマイクリレー《RASEN》#2 参加ラッパーたちのプロファイル ④
Written by Tetsuro Wada
読み終わるまで:4分公開日:
Tohji「RASEN #2」

Tohji「RASEN #2」

© Yusuke Kashiwazaki

——ラップをはじめたきっかけを教えてください。
中学1年くらいのころ、地元の先輩に教えてもらったって感じですね。当時は50 CENTとかEminemとかが流行ってた時期だったからそういうのを。
日本語ラップだとキングギドラとか妄走族。そのころマンハッタン・レコードから出てたDJ HAZIMEの日本語ラップのミックスCDがあって、それが入り口だったのかな。
でも最初はアメリカのヒップホップと日本語ラップは別のものって感じで捉えてましたね。
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自分で本格的にラップしはじめたのは2年前。昔から全然できると思ってたけど、ダルすぎて始めてなくって。でも、暇だったからちょっとやってみるかって。いちばん最初に書き上げたのは“I’m a godzilla duh”です。
——これまで発表した楽曲で、自身の代表曲を挙げるなら?
出してる曲は全部好きなんですけど、代表曲っていうと“I’m a godzilla duh”とMall Boyzの“Higher”かな。
音源だけじゃなくって、映像も全部込みでバチっとハマったっていうか。ちゃんと思ったことを全部クリアに曲に落とし込めてるなと思っていて。どっちの曲もベクトルは違うけど、そういう意味では一緒。
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特に“Higher”は……これ、自分で言うのが恥ずいっすけど、音源出して活動してみて、いろんなひとと出会って、ライブしたりして、これまでひと嫌いだった自分が変われたっていうか、他人のことをポジティブに信じられるようになったからできた曲だなって。
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——自身のラップスタイルの特徴はどんなところですか?
生々しさ、ですかね。そのまんまを言うっていうか。思ってることをそのまんま歌ってるから、おなじようなことを思ってるひとに刺さるんじゃないかな。
おれのライブ来てるひとたちはピュアなひとが多いなって思いますね。世代的にも、自分たちはインターネットですでに共有されてるものがたくさんあって……それは音楽もそうだし、『NARUTO』 とか『ドラゴンボール』でもいいんだけど、そういうものを掛け合わせていく感じになるんじゃないかなって。それは日本に限らず、世界中で起こってるって感じてます。
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——影響を受けた人物は?
たけし。映画監督の北野武、芸人としてのビートたけし、どちらもすごいなと思ってて。いろんなもののパイオニアであり、キングだなって。
彼みたいに、その人間の登場によって、オセロの石がガラガラって変わるみたいに革命が起きていくっていうのはカッコいいですね。
北野武の映画だと『あの夏、いちばん静かな海。』がいちばん好きです。
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——今回のマイクリレーを振り返ってみていかがでしたか?
歌詞も書こうと思ってたんですけど、昨日風邪で1日寝込んでたから、向かってる車のなかでざっくり考えてました。あとは現場でフィーリングを掴んでやってみようって感じでした。
釈迦(坊主)さんとか気心知れたひともいたってのもあって、楽しんでやれたかなと。dodoくんはおれもまわりの仲間ももともと好きだったからうれしかったっすね。
Daichi Yamamotoくんは初対面だったけど、すごくオーセンティックな渋みみたいなものをラップから感じました。なかなかこういう機会もないので、楽しんでやれたと思います。
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——今後の予定と、将来の展望について教えてください。
8月7日に『angel』ってミックステープが出ました。そのあとの展開は……内緒でいいっすか?
ただ、将来的にこうなりたいっていうのはあって。10年後、20年後とかにいまを振り返って“Tohjiがナシをアリにした”って言われるようになりたいですね。
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