今回のサイファーを振り返ってみていかがでしたか?
最初は緊張しましたけど、それ以降はそんなに。リラックスしてできたと思います。最初に音源聴いたときに、STUTSさんのビートも買い取って自分の音源作りたいって思ったくらいで。
RASENはだれでもチャンスがあるなと思っていて。自分ももともとはラッパーじゃなかったわけで、そんな自分でも音楽ですこしはお金が入ってきて、こういう企画にも参加することができた。
自分はいつも弱気なんだけど、RASENに関してはラッパーのメンタルで臨みました。“おまえのそんな運命、オレが捻じ曲げてやる”ってラインは自分でも好きだな。自分自身がそうしてもらったので。
そういう思いを伝えられたらなって。そういう外向きの言葉も自分の作品じゃないから言えたってところもありますね。だからこそ、そういったメッセージを言えるチャンスだなって。
これまで発表した楽曲で、自身の代表曲を挙げるなら?
“Orca”ですかね。いまの自分のスタイルが確立された曲だなと思います。それまで自分の声は高く出したほうがいいと思ってたんですけど、“Orca”ではじめて低い声でやってみたんですよね。
あと、歌詞のなかでスケーター時代のことも歌ってるんですけど、それも自分としてはコンプレックスで。だからリリースした当時はそこまで自信がなかったんです。でも、まわりからのリアクションで“これでいいんだ”って思えた。コンプレックスが意外と強みになるってことを知れましたね。それに、あのときから家族のことをずっと歌ってるし、シンプルにずっとおなじこと言ってると思うんで、その出発点として“Orca”があるんじゃないかなって。
自身のラップスタイルの特徴はどんなところですか?
生々しい歌詞とカッコつけないってこと。リリックもウソはつかないのはもちろん、大げさに言わないようにしてるし、どうでもいいことを言わないようにしてるかな。そこにプラスしていいメロディーが付けられればと思ってますね。
客観的に見たら恥ずかしくて言えないようなことを言ってるひとって感じかもしれません。ほかのラッパーだったら思ってても美学として言えないことも、自分は逆にそういうところも包み隠さず出していこうと思ってます。
メロディーに関しては手癖みたいなところもあって。曲を書いてるとメロディーを挟みたくなっちゃうんですよね。もちろんこれはいまのモードであって、今後変わることはあるかもしれませんけど。UKのラップみたいにずっとおなじフロウでいくカッコよさもありますしね。
ラップをはじめたきっかけを教えてください。
もともとKOHHとかを聴いてて、ヒップホップ好きだったし、ラップやってみたいって気持ちはすこしはあったけど、なかなかやらなかったんですよね。緊張しやすい性質だったってのもあるけど。だから裏方としてビデオグラファーをやろうと思って。でも上京したときに撮影対象がいなかったので自分で曲を作ってそのMVを撮ろうってなったんです。それがきっかけですね。
影響を受けた人物は?
自分を最初にフックアップしてくれた佐々木(Kid Fresino)くんの存在は大きいですね。
あとは音楽的には自分の父親がずっと聴いてたサザンオールスターズの影響も意外と大きいような気がしてて。当時はきらいでしたけど、いま振り返ると影響はあったかもしれませんね。
それにスケボーをやってなかったらこうはなってなかったと思います。10代とかはガンガンいくけど、出る杭は打たれもするじゃないですか。それで学んだこともたくさんあるなって。しかもスケボーは完全実力主義なんで、ニセモノか本物かもわかりやすいんですよ。その考えに忠実になれたっていうのはあるかもしれません。
今後の予定と、将来の展望について教えてください。
6月中に新しいアルバム『兆し』がリリースされますね。これは自分でも自信作ができたという自負があるのでぜひ聴いてほしいな。
今後は自分より若いひとでもいっしょにやりたいと思えるひとがいれば曲を作っていきたいなって思います。それにいまよりちゃんとした形でレーベルを運営していけたらいいなって。それで自分の好きなことをやりつつ、音楽もやりつつ、家族も幸せにできたら満足ですね。
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👉SPARTAインタビュー『ほかのラッパーが言えないことも包み隠さず出していきたい』