Donatello
© Suguru Saito
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Donatelloインタビュー『なんにでも触手を伸ばすのが自分のスタイル』
Red Bullがキュレートするマイクリレー《RASEN》EP18 参加ラッパーたちのプロファイル ②
Written by Tetsuro Wada
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今回のサイファーを振り返ってみていかがでしたか?
ほんとに全員持ち味がちがうラッパー4人で、普段はセッションしないメンツの並びかただったんで新鮮で楽しかったですね。普通に曲を作るってなると波長の合うラッパーとやると思うんですけど、こうやって外から声をかけてもらわないと浮かばない組み合わせでできたのはよかったです。
たぶん自分がいちばん真面目なラップをすると思ってたので、そこに徹しようと思いましたね。オレが崩しすぎてもおもしろくはならないので、文字数も詰めてやろうかなと思ってて、そこは自分の持ち味を出せたかなと。
Red Bull RASEN EP18
Red Bull RASEN EP18© Suguru Saito
ラップをはじめたきっかけを教えてください。
高校の隣のクラスにフリースタイルを教室のベランダでやってるヤツらがいて、そいつらの共通の友人に声をかけられて遊びでやったのが最初でした。
そこからは曲を作らないで、駅前のサイファーとか非公式のバトルとかに出ていたので、フリースタイルが入り口ですね。それこそYammieZimmer&Friendsまわりともつながってくるんですけど、7歳からいっしょの大神ってラッパーがいるんですけど、ふたりで高校のときにノンストップで3時間くらいフリースタイルをやっていたので、そのころの経験はデカいと思います。
Donatello
Donatello© Suguru Saito
これまで発表した楽曲で自身の代表曲を挙げるなら?
2年前に出した“Hiza”って曲ですかね。そこまでいろいろやってきたことを踏まえて作れた曲で、自分としてもひと区切りっていう感覚がありますね。歌詞も1時間くらいで書けて、自分の曲のなかでは素直に書けた曲。無理して誇張したり、逆に無理して抑えたりせずに書けたんですよね。
むずかしい言葉とか言いたくなっちゃうんですけど、普段の会話で使うくらいのボキャブラリーでタイトにラップできたから、すごい満足感がありました。
自身のラップスタイルの特徴はどんなところですか?
いまも自分で考えている最中なんですけど、悪くいうと器用貧乏。Donatelloといえばこれ、みたいな固まったスタイルがまだないと思うんですよね。口が悪いときは口悪いし、ラブソング歌いたいときもあるし、ブーンバップも4つ打ちもやりたいし…。いろんなところに触手が伸びがちなので、強いていうならなんでもやっているのがスタイルだとは思います。
自分のいろんなスタイルのなかでも口悪いときがいちばん本人としては楽しいとき。身近にものすごい武器を持っているラッパーがたくさんいるので、これくらいいろいろやってようやく勝負できるなという感じですね。
Red Bull RASEN EP18
Red Bull RASEN EP18© Suguru Saito
影響を受けた人物は?
ラップをやってみるのはアリかもと思ったのはSALUさんとAKLOさんの影響でしたね。中学卒業したくらいのときにONE YEAR WAR MUSICができて、まだ英語のラップしか聴いてなかったから日本語ラップに自分のなかで偏見があったんです。日本語でもダサくなくラップできるならやってみたいと思わせてくれました。あと韻やおもしろいことを言うみたいな考えかたはライムスターの宇多丸さんに影響を受けてますね。
Donatello
Donatello© Suguru Saito
今後の予定と将来の展望について教えてください。
直近でいうと年内に出す予定のアルバムを作っているのと、客演の仕事も下半期にちらほら出る予定です。
将来的にはヒップホップ以外ではアメコミとかプロレスが大好きなんで、そういうアメコミの映画のサントラとかをやりたいというのがいちばんの目標かもしれない。
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