In 2025, Laura Horváth is pictured at the World Fitness Project Finals in Copenhagen, Denmark, wearing a Red Bull cap and smiling after her overall victory.
© Ádám Bertalan/Red Bull Content Pool
フィットネス

ローラ・ホルヴァート:World Fitness Project連覇を狙う女王のメンタル

WFPデビューシーズンを成功裏に終えたハンガリーが世界に誇るファンクショナルフィットネス女王が新シーズンに向けた意気込みと準備などについて語った。
Written by Ed Cooper
読み終わるまで:5分Published on
ローラ・ホルヴァートが国際舞台デビューを飾ってから10年が経過したが、ここまでの彼女の旅には時間以上の価値がある。
2015年、ティーンエイジャーだったホルヴァートはギリシャ・アテネで開催されたAthens Throwdownの表彰台の頂点に立ち、大会初勝利を挙げた。当時のファンクショナルフィットネスシーンは今とは別物で、ハンガリー出身の彼女の人生も今とは大きく異なっていた。当時のホルヴァートはまだ銀行口座さえ所持しておらず、優勝賞金5,000ユーロは現金で手渡された。
しかし、それから10年後、ファンクショナルフィットネスシーンのスーパーアスリートとなったホルヴァートは「優勝賞金を狙う格下」ではない。World Fitness Project(WFP)2026シーズンに向けて準備を進めている彼女は、ただの競技者ではなく、コペンハーゲンで開催された2025シーズンのファイナルを制したディフェンディングチャンピオンとして新たなシーズンに臨もうとしている。
ギリシャでのブレイクスルーからファンクショナルフィットネスシーンの女王となったホルヴァートは、タイトル防衛に成功して10年間のレガシーを確実なものにしようとしているが、常に進化するこのシーンで勝利が保証されることはない。
ホルヴァートのドキュメンタリー『Together We Rise』を視聴すれば、ホルヴァートが自分のハードワークだけではなく、彼女とともに行動し、考え、仕事をしている家族も成功要因に挙げている理由が理解できる。

49分

Together We Rise:家族とともに

ファンクショナルフィットネスシーンの頂点に立つハンガリー出身女子アスリート、ローラ・ホルヴァートの成功の要因を探るドキュメンタリー

英語 +1

01

頂点の難しさ

ホルヴァートが言う通り、大会・イベントのプレッシャーは追いかける側から追われる側に回った瞬間に大きくなっていく。Athens Throwdownでの初勝利からコペンハーゲンでのWFP優勝までのあらゆる勝利の感覚は、すべての早朝5時からのトレーニングセッションとストイックな生活の結果だ。しかし、表彰台が普通になってくると、今度は窮屈さが増し、周囲の雰囲気が徐々に重くなっていく。
WFPチャンピオンとして2シーズン目を迎えようとしているホルヴァートが直面しているのがこのチャレンジだ。チャレンジャーからチャンピオンというこの大きなシフトは、トレーニングの戦略や哲学だけではなく、マインドセットにも影響を与えている。29歳のホルヴァートは特に後者を明確に感じ取っており、次のように語っている。
2025シーズンのWFPで女子チャンピオンに輝いたローラ・ホルヴァート

2025シーズンのWFPで女子チャンピオンに輝いたローラ・ホルヴァート

© Esben Zøllner Olesen/Red Bull Content Pool

「勝利だけではなく敗戦からも学んでいます。本当に多くの学びを得てきました。何回も勝利を逃してきました。2位以下で終えたり、表彰台に届かなかったりしたイベントや大会の数は多すぎて覚えていません」
今シーズンのホルヴァートはこれまで以上にプレッシャーを感じている。WFPを制し、Rogue Invitationalも3回制している上に、2023年にはCrossFit Gamesも制すなど、いくつものタイトルを手にしてきた彼女は、今やファンクショナルフィットネスシーンを代表する存在となっているからだ。本人は「とにかく勝ち続けたいですね。簡単ではありませんが」と続ける。
02

マインドゲーム

しかし、ホルヴァートは、上記の輝かしいキャリアだけではなく、ディフェンディングチャンピオンという立場への理解も2シーズン目のWFPに持ち込もうとしている。WFPは1イベントで決着がつくフォーマットではない。シーズンを通じて複数のイベントを戦い、その合計ポイントでチャンピオンが決定する。
ホルヴァートが慣れなければならなかったこのフォーマットには、特定のメンタルが求められる。それは1イベントの結果の良し悪しに振り回されないメンタルだ。
「WFPはシーズン制で、1回限りのイベントではありません。ひとつのツアーストップで失敗しても、シーズンが失敗するわけではありません。失敗しても気にしすぎないことが重要です。なぜなら、集中すべきイベントがまたやってくるからです」と振り返る彼女は、昨シーズンの成功ではなく失敗を通じて、この学びを得たと続ける。
ローラ・ホルヴァートを支えるチーム

ローラ・ホルヴァートを支えるチーム

© Shadi Mahayni/Red Bull Content Pool

最大の失敗が、シーズン序盤での9位フィニッシュだった。これは単発イベントなら酷く落胆している可能性がある結果だ。しかし、兄クリストフの指導と、兄と二人三脚で考案した哲学によってホルヴァートは立て直しに成功し、次のイベントに集中して最終的にチャンピオンとなった。
「私たちは、好調をポジティブに捉えすぎず、不調をネガティブに捉えすぎないというルールを設定しています」と兄クリストフが説明する。「ローラの強さは、人間として、そしてアスリートとしての自分を学ぶ姿勢と、諦めない心、そして決して揺るがない意志にあります」
03

新しい視点

これまでのすべてを振り返り、過去の栄光で未来のプレッシャーを和らげる ― これこそホルヴァートが断固拒否しようとしているアプローチだ。
「誰もがゼロからスタートします。昨年が思い通りになったからといって、今年もそうなるとは限りません」と彼女は語る。“まっさらな状態” とはメンタルの状態であると同時に、キャリアの状態でもある。持ち越せるポイントとアドバンテージは存在しないのだ。ディフェンディングチャンピオンとデビュー戦を迎えるアスリートが同じスタートラインからシーズンを始める。
連覇を狙うホルヴァート

連覇を狙うホルヴァート

© Kristof Horvath/Red Bull Content Pool

Quotation
正しいことにフォーカスしてそこに取り組んできました。あと数ヶ月もすればその努力が実るかどうかが分かるでしょう
これはつまり「成長の余地がある」ことを意味する。ホルヴァートは「私にはまだ達成したい目標があります」続ける。そしてこの成長には、より長いオフシーズンを用意して、(少ないはずだが)弱点に取り組むことも含まれる。
「このスポーツは非常に広範です」とホルヴァートは語り、「いくつもの異なるムーブやタイム、ルールを学ぶ必要があります」と続ける。そして2026シーズンに向けた準備について、彼女は次の言葉で締め括っている。「正しいことにフォーカスしてそこに取り組んできました。あと数ヶ月もすればその努力が実るかどうかが分かるでしょう」
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