MTB

マウンテンバイク・ダウンヒルに注目すべき理由

© Sven Martin
ライクラジャージと細いタイヤだけが自転車競技ではない。MTBダウンヒルはスキル・スピード・度胸が求められるアドレナリンとスピードに満ちたエキサイティングな自転車競技だ。
Written by Aoife Glass公開日:
MTB(マウンテンバイク)・ダウンヒルはたったひとつのシンプルな疑問、「どのライダーが丘の麓まで最速タイムで到達できるか」の答えを示す競技だ。
通常、この “丘” は山の中にあり、レーストラックはスムーズからは程遠く、リスクは非常に大きい。しかし、どのレーサーやファンに尋ねても「MTBダウンヒルのようなスポーツは他にはない」と口を揃えるだろう。このオリジナリティが自転車ファンでなくてもスリルと興奮が楽しめる理由のひとつになっている。
《10月11日にオーストリア・レオガングで開催されたUCI MTB世界選手権がRed Bull TVで見逃し配信中! 10月16日〜18日にスロベニア・マリボルで開催されるUCI MTBワールドカップもRed Bull TVでライブストリーミング予定》

丘の頂上から麓までバイクで下るだけなのでは?

答は「イエス」でもあり「ノー」でもある。ダウンヒルは山中に設営されたレーストラックでライダーたちがタイムを競い合う競技だ。スタートゲートからフィニッシュラインまでの約3分間、ライダーたちは極めて高い集中を維持しながら全力アタックを続けることになる。
スタートハットを飛び出すロイック・ブルーニ
スタートハットを飛び出すロイック・ブルーニ
ライダーたちはひとりずつレーストラックを走行し、そのタイムが記録される。最速タイムで丘を駆け下りたライダーが勝者になるが、コースは極めて高難度でライダーたちのタイムは僅差になる。コンマ1秒で優勝が決まるときもある。
"時速70km/hで岩や木の根をクリアする"
ダウンヒル用レーストラックの多くは急斜面になっており、ライダーよりもクライマーが挑むような障害物(フィーチャー)に満たされている。濡れて滑りやすくなった木の根、大きなギャップ、険しいロックガーデンなどが散りばめられており徒歩でも困難な急斜面のレーストラックをライダーたちは最高時速70kmで駆け下りていく。
岩の上をしなやかに駆け抜けるタニー・シーグレイブ
岩の上をしなやかに駆け抜けるタニー・シーグレイブ
このような高難度の地形の他に高速走行容赦ないコンディションが加わるため、ライダーはミスを犯せば大きなダメージを受けることになる。MTBダウンヒルのクラッシュシーンは身の毛もよだつような迫力だ。
UCI MTBワールドカップは世界最高峰クラスのレースシリーズで、世界各地で開催されているため、ワールドカップ参戦ライダーたちは虫だらけで雨が多くぬかるんでいるスコットランドから、高温多湿でヘビも潜むオーストラリアまでのあらゆるコンディションに適応しなければならない。
MTB · 52分
UCI MTBダウンヒル ワールドカップ 2019シーズン:ハイライト

ダウンヒルコースを普通の自転車で走っても大丈夫?

これは絶対に「ノー」だ。平均的な街乗り用自転車でダウンヒルを下れば、1分も保たずにフレームがバラバラになって宙に投げ出されてしまうだろう。
2019年のフォートウィリアム戦には3Dプリント製のバイクも登場した
2019年のフォートウィリアム戦には3Dプリント製のバイクも登場した
ダウンヒルバイクは過酷なレースに耐えられるように特別な設計が施されている。ダウンヒルバイクに備えられているサスペンションは極めてラフな路面に対応できる自動車やモーターサイクル用と同等で、高速域でも制動できるパワフルなブレーキも備わっている。
また、ダウンヒルバイクは高剛性と軽量性をパーフェクトバランスで両立しており、緻密に設計されたカーボンフレームが使用される。ダウンヒルバイクはまさしく自転車版F1と言える存在なのだ。
F1と同様、MTBダウンヒルでも高速域での安全性が絶対条件のため、ライダーたちは頭部を保護するフルフェイスヘルメット、目を保護するゴーグル、ニーパッド、グローブなどを着用している。
予選でクラッシュを喫したロイック・ブルーニ
予選でクラッシュを喫したロイック・ブルーニ

マウンテンバイク・ダウンヒル ≒ F1?

答えは「イエス」だ。F1とモトクロスを掛け合わせて山の中へ放り込めばマウンテンバイク・ダウンヒルになる。
世界各地で開催されるレースや次々と投入される最先端テクノロジー、そしてライダーがメーカーのチームに所属している点もF1に似ている。

観客が熱狂する理由は?

MTBダウンヒルは、我々がスリリングなスポーツ観戦に求めるすべての要素を備えている。
MTBダウンヒルの聖地フォートウィリアム
MTBダウンヒルの聖地フォートウィリアム
MTBダウンヒルではどのライダーが勝つか最後まで分からない。どんなことでも起こりうる予測不可能性がある。優勝候補がいたとしても、クラッシュ、メカニカルトラブル、天候の変化などでダークホースが優勝争いに加わる可能性が残されている。
また、過酷なトレーニングを重ね、スキル、スピード、度胸を備えている男女ライダーたちは、最速ライダーの称号を得るべくレーストラック上ですべてを出し切っている。
フィニッシュラインで熱狂するロイック・ブルーニのファンたち
フィニッシュラインで熱狂するロイック・ブルーニのファンたち
もちろん、MTBダウンヒルのスリルと興奮は自宅のリビングルームからも体験できる。Red Bull TVはUCI MTBワールドカップ全戦をライブストリーミングしているのでリアルタイムで楽しめる。また、ハイスピードアクションを一瞬たりとも見逃さないためにレーストラックのほぼすべてのセクションにカメラが設置されている。
UCI MTBワールドカップでマウンテンバイクの魅力に気付いた人は、マウンテンバイクの他のカテゴリーやRed Bull Rampageもチェックしてみよう。Red Bull Rampageのライダーたちが挑むラインはダウンヒルよりも遙かにタフでクレイジーだ!
(了)
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