英国・サリーを走るトム・エヴァンス
© Ian Corless / Red Bull Content Pool
フィットネス

【目標:1日10分本気で走る】高強度・短時間ランニング 9つの効果

600秒はあっという間だが、高強度・短時間のランニングを毎日続ければメンタル&フィジカルフィットネスが大幅に向上する。
Written by Joe Ellison
読み終わるまで:5分最終更新日:
健康のために走りたいのにどうにも時間が足りないと感じる時は少なくない。仕事、日常生活、ランニングのすべてを同時に手に入れるのは現代社会では難しい。しかし、たった10分のランニングならどうだろうか?
実は、1日600秒走るだけでメンタルフィジカルの両面に信じられないほど大きな恩恵が得られる可能性がある。そこで今回は、スポーツ関係の専門家たちに10分間のランニングの効果について教えてもらうことにした。
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1:モチベーションを取り戻せる

「1日10分走る」という目標を設定すれば運動のモチベーションが高まる

「1日10分走る」という目標を設定すれば運動のモチベーションが高まる

© Ian Witlen for Wings for Life World Run

最近ジムに通えていない、またはモチベーションが落ちている人に向けて、元開業医・現ランナー兼作家のジュリエット・マグラッタン博士は次のようにアドバイスを送っている。
「10分ランは誰でもクリアできる目標です。時間はかかりませんし、時間帯も問いません。誰もがほぼ間違いなくできるでしょう」
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2:気分が高まる

運動をするとエンドルフィンと呼ばれる物質が脳内に分泌される。脳内麻薬とも呼ばれるエンドルフィンには、気分を高め、ストレスを解消する効果がある。
「エンドルフィンをはじめとする脳内物質はたった10分でも分泌されるので、短時間でリラックスしたり、幸福感を得たりすることができます」と説明するスポーツ運動学教授で『Run Smart』の著者ジョン・ブリュワーは次のように続ける。
「また、1日10分という実現可能な目標を設定することは、メンタルヘルスにも効果的です。“目標をクリアした”という実感が気分を高めてくれます」
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3:寿命が延びる

ブリューワーのこの話を聞けば、歩道でもついつい走りたくなってくるだろう。
週1回のランニングは早期死亡率を25%下げるという研究結果が出ている

週1回のランニングは早期死亡率を25%下げるという研究結果が出ている

© Brian Ching See Wing / Red Bull Content Pool

「週1回走るだけで寿命が延びる確率が高まり、さらにはクオリティ・オブ・ライフ(QOL)も高まる可能性があるという研究結果が出ています。ランニングには血圧コレステロール値2型糖尿病、心臓病、特定の種類のがんの発症率を下げる効果があることも判明しています」
「1日たった10分でも継続できればこのような効果が得られる可能性は十分にあると言えます」
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4:下り坂なら脚力を鍛えられる

平地で10分間フルスピードでダッシュするのは流石に無理だが、ある程度の負荷をかけたランニングがしたいという人には、下り坂でのランニングが良いだろう。ジョン・ブリュワーが説明する。
下り坂のランニングは脚力を高めてくれる

下り坂のランニングは脚力を高めてくれる

© Gramafilm

「下り坂で思い切り走ると膝を痛めるという意見がありますが、正しいペースで走れば、逆に膝を強化できます」
「無理をせず、全速力で走らなければ、ブレーキをかけようとする脚の動きが、大腿四頭筋の伸張性収縮を生み出します。走ることで筋肉は伸びますが、踏ん張ろうとすると筋肉は縮みます。このバランスが筋肉を鍛えてくれるのです」
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5:仕事の気分転換になる

「短時間のランニングは集中力を高めてくれます。また、近所に住んでいる同僚や仲間と交流するチャンスにもなります」とマグラッタン博士は語る。最近はリモートワークで以前より時間を管理しやすくなっている分、このような効果が得やすくなっていると言えるだろう。
「自宅で仕事をしている人には有用なアイディアだと思います。ちょっとした気分転換として走れば良いのです。オフィス街にはない緑や自然を身近に感じることもできます」
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6:座っている時間を短くできる

マグラッタン博士は、健康維持は「座っている時間を短くできるかどうか」に尽きるとし、次のように説明する。
余剰エナジーはストレスに繋がるのでランニングで解消したい

余剰エナジーはストレスに繋がるのでランニングで解消したい

© Marcel Lämmerhirt for Wings for Life World Run

「座っていると私たちの身体は “保存モード” に切り替わり、脂肪を蓄積し始めます。人間の身体は動かすことを前提にデザインされているので、定期的に動いていなければ、ストレスが細胞を傷つけてしまいます」
「ですので、短時間のランニングで運動不足を解消するのはグッドアイディアです。10分なら皿洗い程度の時間しか取られません」
ほんの少しのランニングでも自分へのイメージが良くなるという研究結果が出ています。高強度のランニングを1日10分こなせば、自分に対するイメージが良くなり、自信が深まるでしょう
ジョン・ブリュワー
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7:心肺を鍛えられる

ブリュワーは次のように説明する。
「新聞やニュースをチェックすれば、肺機能の維持が今どれだけ重要なのかが理解できますが、高強度・短時間の運動は一定ペースの長時間の運動と同じくらい心肺機能を高めてくれるということが研究結果で示されています」
「心肺機能の向上は、体内の酸素供給量を増やすためにはとても重要です」
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8:スポーツのパフォーマンスが向上する

1日10分のランニングはスポーツのパフォーマンス向上に繋がる

1日10分のランニングはスポーツのパフォーマンス向上に繋がる

© Fabio Piva/Red Bull Content Pool

たとえば、フットサルで活躍したいと思っているなら、高強度・短時間のランニングが最適なトレーニングになる。ブリュワーは次のように説明する。
「一定ペースの1時間ランニングとは異なり、高強度の10分ランニングは、コンフォートゾーンの外側に自分を押し出します。心拍数が高まり、筋肉の動きも大きくなるので “オーバーロード” 状態になれるのです」
「このようなトレーニングを断続的に続ければ、フィットネスは大幅に向上します。身体が “オーバーロード状態” に合わせようとするからです」
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9:自信が持てるようになる

ブリュワーが説明する。「ランニングをすれば自分に対するイメージが向上するという研究結果は数多く存在します。高強度のランニングを1日10分こなせば、自分に対するイメージが良くなり、自信が深まるでしょう」
「筋肉量が増えれば脂肪が落ちるので、ルックスにも自信が持てるようになります。自信が持てれば、生活や仕事を含むあらゆる部分に恩恵がもたらされるでしょう」
(了)
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