F1 driver Isack Hadjar puts his foot down after taking a corner at the Miami Gran Prox 2026
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F1

F1 2026シーズン レギュレーション修正:まとめ

強制的に発生した5週間の中断期間のあと、一部変更を加えた新レギュレーションとともに F1が再開した。その修正されたレギュレーションの中から主要なものをまとめて紹介する。
Written by Harry Verolme
読み終わるまで:5分Published on
2026シーズン、F1はその70年の歴史を通じて最大級のレギュレーション変更を行った。その一部は好意的に受け止められず、ファンとドライバーからの批判の対象となっている。その結果、一部が改訂されることになった。その変更内容をまとめて紹介しよう。
01

問題

2026シーズンのF1マシンは好意的に受け止められていない。前世代のグラウンドエフェクトマシンは追走とオーバーテイクに苦労していたが、今シーズンは真逆で、オーバーテイクが簡単過ぎている。
その批判は無根拠ではない。ほとんどバトルすることなく手に入るポジションに何の意味があるのだろう? というわけだ。2026シーズンのF1レースは一部のファンにただの “追いかけっこ” のように見えている。
ブーストとオーバーテイクはマシン間に大きなスピード差を生み出すため、簡単にオーバーテイクができる。電力アシストもこれまでのDRSより強力だ。結果、ディフェンスに回るドライバーは自分が攻撃に回る以外ほとんど打つ手がなくなり、“追いかけっこ” 状態になってしまうのだ。
オーバーテイク多発問題が解消されるか?

オーバーテイク多発問題が解消されるか?

© Getty Images / Red Bull Content Pool

新型のF1エンジンが問題の根源だ。今シーズンのエンジン出力の半分を電力が担うようになっており、その大量の電力をどこからか持ってくる必要がある。そのため、各チームはドライブ中にできる限り多くの電力を回生できるありとあらゆる方法を考えているのだが、一部はここに不満を抱えている。
特に “スーパークリッピング” は多くのファンの不満を買っている。彼らはF1マシンがブレーキングゾーンへ向けてフルスピードで突っ込んでいく様子を見慣れてきた。そして、エンジンの回転が上がり、そのサウンドが大きくなっていくところにF1の魅力を感じていたのだ。つまり、エネルギーを回生するためだけにストレート終端で減速していくF1マシンは、彼らにとって “F1への冒涜” なのだ。
2026シーズンのレギュレーション変更を批判してきたフェルスタッペン

2026シーズンのレギュレーション変更を批判してきたフェルスタッペン

© Getty Images / Red Bull Content Pool

また、安全面も不安がある。バッテリーの充電は急激かつ自動で始まり、後方から迫ってくるマシンとのスピード差が最大で30km/hになることもあるため、予測していなければ大事故に繋がる。実際、日本GPではフランコ・コラピントオリバー・ベアマンの間で問題が発生し、ベアマンがクラッシュした。
この流れを受けて、F1側が介入することになった。
02

解決策

中東の政情不安を受けて、バーレーンGPとサウジアラビアGPが中止となり、カレンダーに想定外の “5週間の空き” ができた。F1はこの時間を使用して、問題の解決に乗りだした。
マイアミGPに先駆けて新ルールが適用された

マイアミGPに先駆けて新ルールが適用された

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そして4月20日、FIAがステークホルダー(F1チーム / ドライバー / マニュファクチャラー / エンジンサプライヤー / F1)がF1をより魅力的かつ安全にすることを目標にしたルール変更を行ったことを発表した。
F1 2026シーズンのルール変更は以下の4エリアにフォーカスしている:
  • 予選
  • 決勝
  • スタート
  • 雨・ウェットコンディション
03

予選

F1の予選はF1マシンが全開アタックをして最速ラップタイムを競い合うためのものだ。しかしながら、新型マシンは全体的にスピードが不足しており、ストレート終端ロングコーナーではそれが顕著だ。そのため、以下の変更が行われた。
  • F1マシンのエネルギー回収量を減らし(8MJから7MJへ)、フルスロットルでより長い時間ドライブできるようにする。スーパークリッピングは1周あたり2〜4秒のみとなる。
  • F1マシンの充電出力を向上させる(250kWから350kWへ)。こうすることで充電時間が短縮され、ドライバーたちがレース中を含むバッテリー管理の手間を省く。
予選のドライバーたちは全開アタックを求めている

予選のドライバーたちは全開アタックを求めている

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04

決勝

決勝のルール変更の目的は、エネルギー回収・使用を予測しやすくして安全性を向上させることにある。こうすることでオーバーテイクに影響することなくスピード差を減少させることができる。具体的には以下の変更が行われた。
  • ブーストボタンの出力を下げ、突然のスピード変化を防ぐ。
  • MGU-Kの最大電力を250kWに低下させる。重要な加速ゾーンでは350kWを維持する。
安全面が特に考慮された

安全面が特に考慮された

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05

スタート

2026シーズンの決勝スタートはすでに何回も混乱を生み出している。一部のマシンが急加速する一方、一部のマシンは蹴り出しが非常に悪い。結果、F1は決勝スタートに以下の安全策を追加した。
  • 非常に遅い加速のF1マシンを検知するシステムを導入する。
  • スタートで問題が発生したときにすぐさま点滅して他のドライバーに注意を促すライトをマシンに装着する。
  • 正しい場所とタイミングでの電力供給。サーキット上のポジションにより、これまでは特定のマシンで問題になるときがあった。
決勝レースのスタートは数多くの問題を生み出していた

決勝レースのスタートは数多くの問題を生み出していた

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06

雨・ウェットコンディション

雨中のレースはそれだけで危険だ。そのため、F1は以下のような安全性と視認性を高めるための新しいルールを導入した。
  • ドライバーがタイヤを履き替えた直後にグリップ不足に陥らないように、インターミディエイト用タイヤウォーマーの設定温度を上昇
  • ドライバーがマシンをコントロールできる幅を増やすために、電力を減少
  • 視界が悪い状況での視認性を高めるためにテールライトを調整
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