Red Bull Racing pit stop
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F1
レッドブル・レーシングのスタッフが教える “F1チームに就職するための条件”
F1チームで働きたい夢を持っている人は必読! レッドブル・レーシングの各部門に勤務するスタッフたちが、モータースポーツ世界最高峰で働くための条件を語ってくれた。
Written by JJ Dunning
読み終わるまで:9分Published on
F1の華やかさと魅力に肩を並べられるスポーツは少ない。エンジンの咆哮からファンのほとばしる情熱、圧倒的なスピード、フィジカルとメンタルの限界をプッシュするドライバーたちの断固たる決意まで、率直に言って並のスポーツでは相手にならない。
しかし、モータースポーツ世界最高峰での労働はどのようなものなのだろう? 多様なスキルと分野が存在するチームの一員となり、“レースに勝利する” という明確かつ簡潔な目標を目指していくのはどのような感覚なのだろう?
スポーツ業界で働きたいのなら、業界内で積んできた経験が役職やレベルを問わず活かせるときが少なくありません
スティーブ・ガーランド(オラクル・レッドブル・レーシング コンテンツ&ソーシャル責任者)
今回は、オラクル・レッドブル・レーシングの様々な部門に勤務する現役スタッフ5名にそれぞれの業務での思い出深い経験や職歴を語ってもらうと同時に、F1業界で働くことを夢見ている人たちへ向けた価値あるアドバイスを教えてもらった。
一念発起して履歴書をまとめる前に、すでにF1の世界で働いている先輩たちの言葉に耳を傾けてみよう。
オラクル・レッドブル・レーシングでは、F1業界でのキャリアを目指す若者たちに向けたインターンシップ制度(学生向け就労体験)を設けている。詳細はこちら>>
01

サラ・フェイジー(オラクル・レッドブル・レーシング ソーシャルメディアプロデューサー)

— あなたの業務で最も気に入っている部分は?
自分の仕事を通して日常的にクリエイティブな能力を発揮できる自由がある点と、常に学びを得て新たなスキルを伸ばせる点ですね。海外の素敵な国々を訪問できるのも素晴らしいボーナスです!
— レッドブル・レーシングでの最も思い出深い経験は?
2021シーズンのザントフォールト(オランダGP)でマックス・フェルスタッペンの母国GP初優勝に立ち会えたのは忘れられない思い出です。ファンの熱気はチームがそれまで見たことのない類でしたし、自分の仕事を通じてこのレースを記録できたのは最高でしたね。
ザントフォールト・サーキット© Getty Images/Red Bull Content Pool
— F1前の職務経歴を教えてください。
私はナイキでマーケティングアシスタントとして勤務していましたが、ナイキでの経験は現在の私の職務にも活かされています。ナイキ在職時は多くを学べましたし、クリエイティブで情熱的な環境も気に入っていました。
また、ナイキで職を得る前に無給のインターンシップも数えきれないほど経験しています。
— あなたがレッドブル・レーシングに採用された決め手は何だったと思いますか?
私はスポーツに対して純粋な情熱を持っていますが、これは仕事を問わず不可欠な条件だと思います。ビジュアル的に目を引く履歴書を頑張って作成しましたし、インターンシップや前職を通じて豊富な経験も持ち合わせていました。また、Adobeの操作方法などのスキルも独学で身につけていました。
— レッドブル・レーシングでのインターンを目指す人たちにアドバイスをお願いします。
人とは違ったアプローチで履歴書に取り組んだり、面接でアピールできるインターン経験を積んでおいたりして、自分を周囲から目立たせるようにしましょう。まずは自分らしくあることが大切です。また、たとえ不合格になったとしても、次のチャンスに向けて自分を成長させる何かが必ず学べるはずです。
02

キャロライン・ホワイト(オラクル・レッドブル・レーシング マーケティングオペレーションマネージャー)

— あなたの業務で最も気に入っている部分は?
私のチームが大好きですし、業務の多様性も気に入っています。私が取り組むプロジェクトはどれも異なっています。
— レッドブル・レーシングでの最も思い出深い経験は?
2022シーズンのマシンローンチの撮影で、マーケティングオペレーションディレクターを補佐しました。マシンローンチに関わるチームと一緒に仕事ができたのは本当に素晴らしかったです。ライブ配信がスタートした瞬間は、大きな達成感が得られました!
申し訳ございません。この動画は現在視聴できません。
— F1前の職務経歴を教えてください。
英国の国内外で様々な企業イベントの仕事をしていました。ホテルでの仕事が多かったですね。
— あなたがレッドブル・レーシングに採用された決め手は何だったと思いますか?
自然体であったことと自分の能力に対して正直だったことだと思います。
— レッドブル・レーシングでのインターンを目指す人たちにアドバイスをお願いします。
自分が経てきた過程を信じましょう! 自分を偽らず、自分の決断を信頼すれば、すべてが上手く運びます。
03

ジェイ・パテール(オラクル・レッドブル・レーシング デジタルエクスペリエンスマネージャー)

— あなたの業務で最も気に入っている部分は?
世界中のファンのために最高のエクスペリエンス提供を希求する、クリエイティブで情熱的なチームの一員でいられる点です。
— レッドブル・レーシングでの最も思い出深い経験は?
ミルトンキーンズのファクトリーでマックスのワールドチャンピオン獲得を祝えたことですね。あの日のすべてが最高でしたし、チーム全員の家族的な結束を示していました。
申し訳ございません。この動画は現在視聴できません。
— F1前の職務経歴を教えてください。
F1業界で働く前は英国のフットボール・アソシエーション(FA)に勤務していました。どちらも競争の激しいスポーツですね! 以前はKPMGやPayPointなど畑違いの業界で働いていたのですが、突如としてスポーツ業界に関わるようになりました。
テクノロジーとイノベーションが自分のキャリアの共通項です。テクノロジーとイノベーションがスポーツの世界でも活用されるようになれば、さらに魅力的になるでしょう。
— あなたがレッドブル・レーシングに採用された決め手は何だったと思いますか?
専門分野(ウェブサイト)における知識、スポーツへの情熱、そしてチームプレイヤーとしての資質が評価されたと思っています。
— レッドブル・レーシングでのインターンを目指す人たちにアドバイスをお願いします。
特定のテーマやトピックを選び、その分野の即戦力になりましょう。私がマーケティングの仕事を始めた頃は、ソーシャルメディアやEコマース、Eメール、印刷物などいくつかの重要分野へ集中的に取り組みました。そのうち興味と情熱の対象が変化し、ウェブサイトの内部構造に関心を向けるようになりました。
誰かから質問を受けたり助言を求められたりしたときに100%確かな答えを常に返せれば、周囲の人たちに大いに役立ちます。
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スティーブ・ガーランド(オラクル・レッドブル・レーシング コンテンツ&ソーシャル責任者)

— あなたの業務で最も気に入っている部分は?
F1マシンのサウンドとパワーを皆さんに体験してもらえるレッドブル・ショーランは唯一無二ですね!
2分Red Bull Racing showrunWatch as the RB7 and RB8 cars are taken for a spin by Max Verstappen, Daniel Ricciardo and David Coulthard.
— レッドブル・レーシングでの最も思い出深い経験は?
2015年2月1日に行われた “カモブル” のローンチでしょうね。ニューマシンRB11の公開に向けて私たちは数カ月前から準備を進め、鮮烈なブラック&ホワイトのカモフラージュリバリーで公開されることは明かさないようにしました。外部にリークしかけたことは何回かありましたが、どうにか情報を守りきりました!
すべての努力はヘレスで迎えた晴天の朝に実りました。ガレージのシャッターが上がり、RB11がピットレーンを進んでいくと、他のすべてのチームが二度見して私たちの仕事に羨望の眼差しを向けてくれました。
レッドブル・レーシングでの私の初めての大仕事でしたので、忘れられませんね。
— F1前の職務経歴を教えてください。
F1の前は、サッカー業界で様々な業務を担当していました。スポーツ業界で働きたいのなら、業界内で積んできた経験が役職やレベルを問わず活かせるときが少なくありませんので、面接で自信を持ってアピールしてください。
— あなたがレッドブル・レーシングに採用された決め手は何だったと思いますか?
自信と経験、それに情熱ですね。私がレッドブル・レーシングの求人に応募したときは、F1業界で働くなどまったくの夢物語と思っていました。ところが、蓋を開けてみると次々と面接をクリアしていきました。
どの面接前も、自分なりに全力を尽くし、自信を持って発言し、これまで積んできた経験をアピールすれば合格できるかもしれないと自分に言い聞かせていました。
— レッドブル・レーシングでのインターンを目指す人たちにアドバイスをお願いします。
どこでどのように得たかは関係なく、希望の職種に関連している経験がものを言います。自分らしくあることを心がけ、不合格になったとしても、向上のためのフィードバックを仰ぎ、次のチャンスに向けて成長しましょう。これこそ自分が実現したい仕事だと自分に言い聞かせれば、それはいずれ叶います。
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ルーク・ジョーンズ(オラクル・レッドブル・レーシング ゲーミング&eスポーツ部門シニアマネージャー)

— あなたの業務で最も気に入っている部分は?
エキサイティングな組織の中で成長中の部門をリードできるところです。
— レッドブル・レーシングでの最も思い出深い経験は?
F1 eスポーツ選手権制覇です。チームの多大な努力の結果でしたし、タイトル防衛にも成功しました。これは他のどのチームも成し遂げていません。
— F1前の職務経歴を教えてください。
レッドブル・レーシングの前は、レッドブルUKでゲーミングや音楽分野のパートナーシップリードを担っていました。また、レッドブル・メディアハウスでモバイルゲームやデジタルアセット向けのブランドインテグレーションにも取り組んでいました。要するに、私の身体の中にはレッドブルが流れているんです! 
レッドブルの前は、Live Nationでデジタルアセット分野のブランドパートナーシップを4年間担当していました。
— あなたがレッドブル・レーシングに採用された決め手は何だったと思いますか?
複合的な要因だったと思います。ゲーミングやレッドブルに対する情熱だけでなく、新たなビジネスを創出できるスキルもアピールできました。
— レッドブル・レーシングでのインターンを目指す人たちにアドバイスをお願いします。
必要な準備を済ませておきましょう。レッドブル・レーシングの世界に深く入り込み私たちが愛していることを理解しましょう。そして自分の意見を持っておくようにしましょう。3つになってしまいましたが、これらはどれも重要です!
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