Norwegian alpine ski racer Aksel Lund Svindal performs a squat exercise.
© Frode Sandbech/Red Bull Content Pool
フィットネス

脚力強化用キャリステニクスメニュー おすすめ10選

ウエイトの代わりに自重だけで脚の筋力を強化できるエクササイズを紹介しよう!
Written by Geoffroy Bresson
読み終わるまで:9分Published on
キャリステニクスを活用して、ジムに足を踏み入れることなく強靭な脚力を手に入れてパフォーマンスアップを狙おう!
そこで本記事では、大腿四頭筋やハムストリングスを含む下半身のあらゆる筋肉群を鍛えられる10種類の自重エクササイズを紹介する。
たとえば、BOSUラテラルジャンプスクワットのような各エクササイズは、筋緊張と協調性を高める上に、フィットネス全体を向上させることができる。

キャリステニクスとは?

キャリステニクスとは、自重と重力を組み合わせてトレーニングに必要な負荷を生み出すトレーニングメソッドだ。トップアスリートたちは、下半身にフォーカスしたキャリステニクスはテストステロンが活性化されるため、筋肉増強脂肪燃焼怪我の予防全身のパワーアップに効果的と考えている。

キャリステニクスで脚部を鍛える方法

スクワットに回転(ひねり)を加えるなどのシンプルなアレンジだけで、ワークアウトの難度と効果を高めることができる。少しでも成長したいと考えている本気のアスリート、あるいは基礎筋力を得たいと思っているビギナーを問わず、これらのエクササイズは、快適な自宅にいながらフィジカルを大きく向上できるツールとして機能する。

自重で脚力を鍛えるためのエクササイズメニュー

01

BOSラテラルジャンプスクワット

  • 主な効果:複数方向へのアジリティおよび筋協調性の向上
  • 注意したいミス:柔らかく着地しない(衝撃を吸収しない)
  • バリエーション:BOSUの上での回転を追加して難度を高める
BOSUラテラルジャンプスクワットに取り組むカタリン・プレダ

BOSUラテラルジャンプスクワットに取り組むカタリン・プレダ

© Sebastian Marko/Red Bull Content Pool

BOSUラテラルジャンプスクワットは、ダイナミックな左右への動作とスクワットによって脚力を強化できる高強度エクササイズだ。
まずは、半円バランストレーナーBOSUの平らな面を上にして、自分の隣に置く。次にBOSUの真横で左足だけで立ったあと、真横にジャンプしてBOSUの上に両足で着地する。着地時にスクワットの沈み込んだ姿勢を取り、両膝が曲がり、背中が伸びていることを確認する。その姿勢からジャンプしてBOSUの横に戻り、右足で立って同じ動作を繰り返す。
このエクササイズは大腿四頭筋ハムストリングス臀部を強化できる上に、左右方向のアジリティとバランスも強化できるため、複数方向へのスピードが求められるスポーツに取り組んでいるアスリートに非常に効果的だ。
02

フリースクワット

  • 主な効果:体幹と下半身の強化
  • 注意したいミス:膝をつま先より前に出してしまい、膝を痛める
  • バリエーション:ポーズスクワットまたはパルススクワットで強度を高める
鏡の前でフォームを確認しながらスクワットに取り組むアシュウィニ・ポンナッパ

鏡の前でフォームを確認しながらスクワットに取り組むアシュウィニ・ポンナッパ

© Ali Bharmal/Red Bull Content Pool

両足を軽く開いて立ち、背筋を伸ばす(スタートポジション)。両膝を曲げながら尻を斜め下へ突き出して身体を下げる。同時に両腕を前に伸ばす。踵が床から浮かないようにする。スタートポジションに戻りつつ、両腕も戻して体側につける。
フリースクワットは大腿四頭筋、ハムストリングス、臀部をターゲットにするエクササイズだが、体幹の強化と安定度の向上足首の可動性の強化背筋およびふくらはぎの筋肉の強化にも役立つ。
03

ボックスジャンプ

  • 主な効果:心臓血管系フィットネスおよび爆発力の強化
  • 注意したいミス:膝を軽く曲げて着地しない
  • バリエーション:ボックスの高さを変更する、あるいは左右の動きを加えてアジリティをさらに強化する
ボックスジャンプに取り組む走り高跳び選手ティホミル・イワノフ

ボックスジャンプに取り組む走り高跳び選手ティホミル・イワノフ

© Ivaylo Donchev/Red Bull Content Pool

適度な大きさ(高さ60cm以内)のボックスを目の前に置く。両腕を後方に振ったあと、素早く前に振り出して勢いよくボックスの上にジャンプする。膝を曲げて着地したあと、両膝を伸ばして直立する。そのあとまた軽くジャンプして丁寧に着地するか、片脚ずつボックスから降りる。
ボックスジャンプはダイナミックなプライオメトリック・エクササイズで、臀部、大腿四頭筋、ふくらはぎ、ハムストリングスを強化できる。このエクササイズはスピード、パワー、爆発力の向上と、心拍数の強化およびカロリー燃焼に効果的だ。
04

バランスボールジャンプ

  • 主な効果:固有受容感覚の発達と体幹の強化
  • 注意したいミス:バランスボールのコントロールを失う
  • バリエーション:ボールの大きさを変えれば難度を調整できる
バランスボールジャンプは脚のパワーとバランスの強化に理想的

バランスボールジャンプは脚のパワーとバランスの強化に理想的

© Denis Klero/Red Bull Content Pool

バランスボールジャンプは、爆発力とバランスを向上させることで脚力を強化できるダイナミックなエクササイズだ。まず、バランスボールから少し距離を取って直立する。次に両脚と体幹を使ってボールの上に着地する。両脚で優しく着地することを意識する。
重要なポイントは、両脚でジャンプに必要なパワーを生み出しつつ、体幹を使って着地することだ。バランスボールの上で安定できたら、ジャンプしてスタートポジションに戻る。これを繰り返す。
このエクササイズは大腿四頭筋、ハムストリングス、ふくらはぎを強化しつつ、固有受容感覚の発達爆発力の強化も狙えるので、パフォーマンス全体の向上を求めているアスリートに理想的だ。
05

バランスボードトレーニング

  • 主な効果:バランスと集中力の強化
  • 注意したいミス:筋力でコントロールする代わりに、身体を動かしてバランスを取ってしまう
  • バリエーション:バランスを取る際にスクワットまたは上半身の動作を追加して難度を高める
バランスボードを活用するMTBライダーのベルナルド・クルス

バランスボードを活用するMTBライダーのベルナルド・クルス

© Marcelo Maragni/Red Bull Content Pool

バランスボードトレーニングは、下半身の筋力強化全身のバランスおよび筋協調性の向上に理想的なエクササイズだ。
まず、両足を肩幅に広げてバランスボードの上に立つ。次に、体幹と下半身の筋力で姿勢を保つようにする。自重を微妙にコントロールしながらバランスボードの両端が床につかないようにして、身体を水平に保つ。
このエクササイズは、バランスを強化できる上に、日常生活とスポーツの両方における可動性と安定性の維持に不可欠な両脚と臀部の筋肉も鍛えることができる。
06

ブルガリアン・スプリットスクワット

  • 主な効果:脚の筋肉にフォーカスして対称的に強化できる
  • 注意したいミス:後方の膝を早く下ろしすぎてしまう
  • バリエーション:リーチを調整する、あるいは回転を加えれば、上半身と体幹への負荷を強められる
ブルガリアン・スプリットスクワットは、後方の足をベンチまたは台の上に乗せて通常のスクワットより強度を高めたダイナミック・エクササイズだ。
まず、ベンチ(または台)を背にして立ち、片足をその上に乗せる。次に前脚の膝と臀部を曲げながら上半身を下げていく。前脚の膝と足首を直線にして、膝がつま先の前に出ないようにする。前脚の太腿が地面とほぼ水平になるまで上半身を下げたあと、前脚の踵を使いながらスタートポジションに戻る。
このエクササイズは、大腿四頭筋、臀部、ハムストリングスを強化しながら、体幹に刺激を入れてバランスを向上させることができるので、下半身の筋力と安定性の強化に理想的だ。
07

ランジ

  • 主な効果:尻の柔軟性の向上と脚部と臀部の筋力強化
  • 注意したいミス:前傾して背中に不要な負荷をかけてしまう
  • バリエーション:ウォーキングランジあるいはリバースランジを組み合わせれば様々な筋肉群に刺激を入れられる
ランジに取り組む走り幅跳び選手ラリッサ・イアピキーノ

ランジに取り組む走り幅跳び選手ラリッサ・イアピキーノ

© Markus Berger/Red Bull Content Pool

背筋を伸ばして立つ。片脚を一歩前に踏み出し、両膝が90度の角度になるまで尻を床に向けて下げていく。このときに踏み出した前脚がブレないように意識しつつ、前脚の膝が足首の真上に来るようにする。重心を前脚の踵へ移動させて、スタートポジションに戻っていく。戻ったあとは踏み出す脚を入れ替える。
ランジは腰、臀部、大腿四頭筋の強化に適しているエクササイズなので、下半身全体を強化したいアスリートに理想的だ。
08

オーバーヘッドランジ

  • 主な効果:姿勢を改善し、体幹を強化できる
  • 注意したいミス:両腕を上げたときに背中を曲げてしまう(腰を痛める)
  • バリエーション:ダイナミックな両腕の動作を加えれば難度を高められる
脚力強化に取り組むビッグウェーブサーファーのベン・ラーグ

脚力強化に取り組むビッグウェーブサーファーのベン・ラーグ

© Markus Berger/Red Bull Content Pool

オーバーヘッドランジは、自重だけで脚の筋肉と安定性を強化できるパワフルなエクササイズだ。
まず、両足を腰幅に開いて直立する。次に両腕を真上に持ち上げる(耳の位置に合わせる)。両手は組んでも離していても問題ない。片脚を一歩前に踏み出し、両膝が90度の角度になるまで身体を下げていく。前脚の膝が足首の真上に来るようにして、後方の膝が床につかないようにする。前脚を使ってスタートポジションに戻り、前後を入れ替える。
このエクササイズは大腿四頭筋、ハムストリングス、臀部を強化しつつ、体幹に刺激を入れてバランスと姿勢を強化できるので、全身のフィットネス強化に理想的だ。
09

グルートブリッジ

  • 主な効果:ポステリオール筋肉群と骨盤の安定性の強化
  • 注意したいミス:踵を使わない(正しく刺激が入らない)
  • バリエーション:脚を持ち上げるか、シングルレッグリフトを追加すれば強度が高まる
グルートブリッジ(バンドあり)

グルートブリッジ(バンドあり)

© Roy Schott

まず、仰向けに寝て両膝を曲げて両足裏を床につける。次に体幹に刺激を入れながら尻を上に持ち上げていく。両腕は体側につけて床から離れないようにする。この姿勢をしばらく維持したあと、尻を床に戻してスタートポジションに戻る。
グルートブリッジは尻と体幹に刺激を入れるエクササイズなので、姿勢と腰の筋力の向上に効果的だ。
10

ピストルスクワット

  • 主な効果:臀部、大腿四頭筋、股関節屈筋、ハムストリングス、ふくらはぎの筋力と安定性の強化
  • 注意したいミス:上半身を前傾させてしまう、あるいは背中を曲げてしまう
  • バリエーション:不安定な床で行えば難度が高まる。バンドを使えば難度を下げられる
BOSUを活用したピストルスクワット

BOSUを活用したピストルスクワット

© Lin Cheng-De/Red Bull Content Pool

このエクササイズは通常のスクワットのバリエーションだ。
まず、両足を床につけて直立する。次に左脚を斜め前方に真っ直ぐ伸ばし、踵を床から少し離す。そして両腕を前に伸ばし、体幹に刺激が入っているのを確認しながら背筋を伸ばす。さらに右膝を曲げて身体を下げていくが、このとき左脚は伸ばしたままにする。左脚が床と水平になるまで右膝を曲げたあと、スタートポジションに戻る。
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