Event Participants at Red Bull Neymar Jrs Five National Final
© Marcelo Maragni
サッカー

【サッカー選手用】フィットネスを向上させる5つの方法

サッカー選手には高い身体能力が求められる。心肺機能やストレングス、アジリティに効果がある筋トレや食事を紹介する。
Written by Sean Wright
読み終わるまで:6分公開日:
サッカー選手に求められるフィットネスについて、レッドブル・ザルツブルクのアカデミー施設Red Bull Academyを率いるマンフレート・パミンガーに尋ねると、スピードが必須と前置きした上で次のように語る。
「私たちの選手たちは極めて速く走れなければなりません。モダンサッカーでは、総スプリントの90%が20m未満のスプリントです」
カタール・ドーハで開催された【Red Bull Neymar Jr’s Five 2022】ワールドファイナルでのネイマール
カタール・ドーハで開催された【Red Bull Neymar Jr’s Five 2022】ワールドファイナルでのネイマール
プロサッカー選手はスピードに加え、ネイマールのような選手が容易にやってのけているような特定のスキルをマスターしなければならない。これらのスキルに含まれるのは優れたフットワーク規律アジリティ(敏捷性)フットアイコーディネーション(足と視覚の協調)スタミナだ。しかし、さらに高いレベルまで進むなら、ストレングス筋肉の発達も重要になってくる。
今回は、フルシーズンを戦い抜くフィジカルを身につけるために必要なトレーニングとドリルメニューを紹介していこう。

サッカー選手のフィットネスを向上させる5つの方法

サッカーに適したフィットネスを手に入れるために取り入れたい5つの方法を以下に紹介する。
01

心肺機能トレーニング

スプリントとジョグに加え、散発的なウォーキングも含めれば、サッカー選手たちは1試合平均5マイル(約8km)を走ることになる。このようなペースについていくためには、心肺機能の強化に取り組む必要がある。
ランニング自転車ジョギング、さらにはスイミングなど、心肺機能を最大限に高めるためのトレーニングには数多くの選択肢が存在するが、サッカー選手にとって絶大な効果が見込めるのがスプリント(ダッシュ)だ。
ドバイで開催された【Red Bull Neymar Jr's Five 2022】予選の参加者たち
ドバイで開催された【Red Bull Neymar Jr's Five 2022】予選の参加者たち
推奨したいのは、30〜60秒の休息を挟みながら20〜30mのダッシュを15〜20本繰り返すトレーニングだ。サッカーの試合では10〜30m程度の瞬発的な全力ダッシュが必要な場面が多いため、このようなダッシュの繰り返しは実戦との関連性が高い。
また、試合中は一定のペースで30〜60秒間ジョグするときもある。これに備えるためには “30 / 60” と呼ばれるパーフェクトな心肺機能エクササイズがある。30秒の全力ダッシュのあと、60秒のウォーキングを挟んでまた30秒の全力ダッシュを行う。これを繰り返していく。
02

ストレングストレーニング

サッカーでは心肺機能トレーニングが最も重要だが、ストレングストレーニングも同じくらい重要だ。ウエイトリフトHIIT(高負荷インターバルトレーニング)、ウエイトを使用するプライオメトリクス(筋肉の瞬発力を高めるトレーニング)などは、選手たちのフィットネスをネクストレベルへ引き上げるためには必須だ。
スクワットデッドリフトは最もダイナミックな下半身強化エクササイズで、サッカー選手のパフォーマンス向上に大きく寄与する。
トレーニングに励むジャンルイジ・ドンナルンマ
トレーニングに励むジャンルイジ・ドンナルンマ
その他の効果的なエクササイズとしては、シングルレッグ・スクワット、デッドリフト、ショルダープレスウエイトを用いたスクワットジャンプダンベルプレスなどが挙げられる。ショルダープレスやダンベルプレスのようなエクササイズは腕・肩の筋肉を発達させるため、コンタクトプレーで当たり負けしない強いフィジカルを作る。
優れた下半身強化サーキットとして挙げられるのは、バーベルスクワット(6回x 3セット)+シングルレッグスクワット(12回 x 3セット)+スクワットジャンプ(30秒 x 3セット)だ。
03

ヘルシーな食事管理

サッカー選手の多くは優れた体躯を備えており、体幹は鍛え抜かれ、ふくらはぎは割れている。これらの一部はジムトレーニングで作られるが、大半は “キッチンの中” で作られる。
フルーツや野菜複数のプロテイン源を含んだバランスの良い食事は不可欠だ。フルーツと野菜は心肺系全体のエネルギー源になり、プロテインは激しい試合に戦い抜くために必要な筋肉を作る助けとなる。
優れた食事メニューの例は、フルーツとオートミールの朝食のような炭水化物とプロテインの組み合わせだ。昼食と夕食には炒めたチキンやサーモン、チキングリルサラダ、ナッツ類、全粒粉、アボカド、野菜類など、ヘルシーな食物繊維とプロテインを豊富に含んだ食材を組み合わせたい。
サッカー選手なら、バランスの取れた食事に加え、1日あたり3ℓの水を飲むようにしたい。プロは試合がない日も水分補給を怠らない。
04

アジリティトレーニング

アジリティとは簡単に素早く動ける能力を意味する。プロサッカーの試合を観戦すれば、選手には一瞬でダッシュ&ストップできる能力が必要なことに気づくはずだ。
アジリティを最大限に高めるための反復練習はアジリティラダーなど数多く存在する。アジリティラダーを使った反復練習には様々な種類があるが、推奨したいのは “ラテラルイン&アウト” と呼ばれる方法だ。
リヴァプール&イングランド代表で活躍するトレント・アレクサンダー・アーノルド
リヴァプール&イングランド代表で活躍するトレント・アレクサンダー・アーノルド
ラテラルイン&アウトでは、ラダーの正面ではなく横からスタートする。そこから、ラダーのそれぞれの枠内に足を片方ずつ素早く置きながら進んでいく。フォームを乱すことなく素早くラダーを通過していくことが目標だ。
アジリティを高めるもうひとつの方法として、“コーンドリル” がある。選手たちが活用できるコーンドリルには “Wドリル” “ショートドリル”、さらには “スクエアドリル” など様々な種類がある。このようなコーンドリルにサッカーボールを加えれば、ドリルをよりダイナミックで実戦に近い内容にできる。
05

可動性トレーニング

可動性トレーニングはしばしば忘れられてしまうが、サッカーで成功するためには必要不可欠だ。可動性(モビリティ)とは、様々な身体の動きに合わせて関節を広範囲に動かせる能力を指す。可動性を高めれば筋肉を柔軟で健全な状態に保てる。
サッカー選手は1試合を通じて様々な方向に身体を動かすが、ここで効果を発揮するのが可動性だ。選手たちは試合の中でキック、スプリント、ディフェンス、ドリブル、ゴールキーピングなどを行っている。
飽くなきモチベーションがトレント・アレクサンダー・アーノルドをさらなる高みへ導く
飽くなきモチベーションがトレント・アレクサンダー・アーノルドをさらなる高みへ導く
サッカーに怪我はつきものだが、可動性トレーニングは怪我を抑える助けにもなる。サッカー選手にとって最も重要な筋肉が股関節屈筋だ。
股関節屈筋を集中的に強化したいなら、仰向けのヒップローテーションを試してみよう。これは非常に効果的な可動性エクササイズのひとつだ。床に仰向けになったあと膝を曲げて足の裏を床につける。そして、片方のくるぶしを反対側の膝の上に置く。そのまま10〜12回(あるいは30秒間)膝を左右に動かそう。

まとめ

サッカーに適したフィットネス作りに最も効率的な方法のひとつは “サッカーをプレーする” だが、トレント・アレクサンダー・アーノルドのような偉大なプレーヤーとその他を分ける要因は、心肺機能トレーニング、ストレングストレーニング、ヘルシーな食事、そしてアジリティ&モビリティ強化トレーニングにある。
あらゆるタイトルをリヴァプールで手にしてきたトレントは、次のように語っている。
「もっと多くの成功を収めたいです。あらゆるタイトルを再び掴み取り、勝利を重ねてさらなるトロフィーをキャビネットに追加したいという思いがモチベーションになっています」
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